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(情報掲載日:2012年9月20日)

どうする?どうなる!「ニッポンの人材」

非常時における労務対策をどのように立てるか

VOL.9


改正労働者派遣法が、2012年10月1日に施行されます。
今回の改正では、①派遣事業規制の強化、②違法派遣に対する迅速・的確な対処、③派遣労働者の無期雇用化や待遇の改善、の3つを柱としています。
そこで、改正労働者派遣法の概要についてご紹介します。



派遣法 改正内容(全体)

●事業規制の強化

・日雇派遣(日々又は30日以内の期間を定めて雇用する労働者派遣)の原則禁止
※適正な雇用管理に支障を及ぼすおそれがないと認められる業務の場合、雇用機会の確保が特に困難な場合等は例外
・グループ企業内派遣の8割規制
・離職した労働者を離職後1年以内に派遣労働者として受け入れることを禁止


●違法派遣に対する迅速・的確な対処

・違法派遣において、派遣先が違法であることを知りながら受け入れている場合には、派遣先が派遣労働者に対して労働契約を申し込んだものとみなす
・処分逃れを防止するため労働者派遣事業の許可等の欠格事由を整備


●派遣労働者の無期雇用化や待遇の改善

・労働者派遣契約の解除の際の、派遣元及び派遣先における派遣労働者の新たな就業機会確保、休業手当等の支払いに要する費用負担等の措置を義務化
・派遣労働者の賃金等の決定にあたり、同種の業務に従事する派遣先の労働者との均衡を考慮
・派遣元事業主に、一定の有期雇用の派遣労働者につき、無期雇用への転換推進措置を努力義務化
・雇い入れの際に、派遣労働者に対して、賃金の額の見込みその他の当該労働者の待遇に関する事項の説明の義務化
・雇入れ等の際に、派遣労働者に対して、一人当たりの派遣料金の額を明示の義務化
・派遣元に期間の定めなく雇用される派遣労働者について、労働契約(雇用)申し込み義務より除外
・紹介予定派遣の場合に、契約書に定める事項の追加
・派遣料金と派遣労働者の賃金の差額の派遣料金に占める割合(いわゆるマージン率)などの情報公開を義務化

「登録型派遣の在り方」、 「製造業務派遣の在り方」、 「特定労働者派遣事業の在り方」を検討事項とすることが附帯決議(※1)として記される。
※1附帯決議:国会の衆議院及び参議院の委員会が法律案を可決する際に、当該委員会の意思を表明するものとして行う決議のこと。
施行期日:2012年10月1日 (労働契約申込みなし制度の施行日は、2015年10月1日)



主な改正事項

それでは、今回の改正における主なポイントをみてみましょう。

1、政令業務の号数の変更(法第35条の3第1項、法第40条の2第1項第1号)

受け入れ期間の制限を受けない業務のうち、改正法により新たに設けられた「日雇い派遣の原則禁止」で例外が認められる業務については政令第4条1項に、認められない業務については政令第5条に、それぞれ分けて定められることになり、合わせて号数も変更となりました。
政令4条1項に定められる18の業務と政令5条に定められる10の業務が、受け入れ期間の制限を受けない業務となります。「労働者派遣契約」、「派遣先管理台帳」には、条番号と号数での記載が必要となります。
*「日雇派遣の原則禁止」の詳細については後述

▽受け入れ期間の制限を受けない業務
「労働者派遣契約」、「派遣先管理台帳」には、条番号と号数での記載が必要となります。

▽受け入れ期間の制限を受けない業務

(a)水道、廃棄物等設備運転

水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第三条第八項に規定する水道施設の消毒設備その他の設備、下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)第二条第三号に規定する公共下水道、同条第四号に規定する流域下水道若しくは同条第五号に規定する都市下水路の消化設備その他の設備若しくは廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第八条第一項に規定する一般廃棄物処理施設(同項に規定するごみ処理施設にあっては、一日当たりの処理能力が十トン以上のものに限る。)の焼却設備その他の設備の運転、点検若しくは整備の業務(高度の専門的な知識、技術又は経験を必要とする運転、点検又は整備の業務に限る。)又は非破壊検査用の機器の運転、点検若しくは整備の業務


2、日雇派遣の原則禁止(法第35条の3第1項)

「例外として認められる業務」、「例外として認められる場合」を除き、日々または30日以内の期間を定めて雇用する労働者について、労働者派遣を行ってはならない。

雇用契約期間についてのみの制限であり、派遣先との契約期間は不問です。
「 例外の業務」と「例外の場合(労働者)」は、どちらかを満たせば(or条件)例外として認められます。長期就業を前提とした派遣案件で、試用期間等の理由で初回の雇用契約を30日以内にすることも禁止されます。

▽例外として認められる業務
前述した政令第4条に定められる18業務

▽例外として認められる場合(労働者)
就業機会の確保が特に困難であると認められる労働者の雇用の継続等を図るために必要であると認められる場合

▽例外として認められる場合(労働者)

Q&A

注意:こちらの内容は、派遣契約期間=雇用契約期間である登録型派遣を前提として記載しています。

Q. 今後、短期や単発での派遣利用はできないのでしょうか?

例外として認められる政令4条の業務であれば、従来どおり派遣のご利用が可能です。
自由化業務などのその他の業務でも、例外として認められる労働者であれば、期間にかかわらず派遣が可能です。
また、恒常的に発生する業務などの場合は、契約期間を31日以上で締結することも選択肢の一つとなります。

Q. 今後、短期や単発での派遣利用はできないのでしょうか?


Q. 例外が認められない業務について
長期を予定している案件で、試用期間、日付の問題などの理由により、初回のみ30日以内で締結することはできないのでしょうか?

理由に関わらず、30日以内の雇用契約で労働者を派遣することは禁止されます。
例外が認められない業務については、初回の派遣契約も31日以上で締結いただくようお願いいたします。


Q. 例外が認められない業務について
長期で就業していたスタッフが契約終了する際に、引き継ぎのため30日以内で延長を依頼することはできなくなるのでしょうか?

元の契約の契約期間内に、契約期間の変更を行うことは可能です。契約期間内の引継ぎが難しい場合は早めにご相談ください。
※スタッフの都合により延長して就業することができない場合もありますので、ご了承ください。


Q. 当初は31日以上の契約だったが、やむをえない事情により30日以内で契約を終了しなければならなくなった場合は、原則禁止に抵触するのでしょうか?

最終的にスタッフの合意を得た場合は、日雇派遣の原則禁止には抵触しません。
※禁止を免れることを目的に意図的に行った場合は、悪質度合いにより指導や行政処分の対象となります。


Q. 例外が認められない業務について、契約期間が31日以上であれば、その間の就業日数は何日でもよいのでしょうか?

契約期間内の就業日数についての詳細な定めはありませんが、最初の日と最後の日の2日間しか稼働日数がないようなケースは不可となります。
また、契約期間が31日以上であっても、最初の就業日と最後の就業日までの期間が30日以内の場合は、前後の日数は本来必要のない契約とみなされ、認めらないと考えられます。

Q. 例外が認められない業務について、契約期間が31日以上であれば、その間の就業日数は何日でもよいのでしょうか?


3、離職した労働者を離職後1年以内に派遣労働者として受け入れることの禁止
(法第40条の9)

派遣先は、派遣労働者が当該派遣先を離職した者であるときは、離職の日から起算して1年を経過する日までは、60歳以上の定年退職者である場合を除き、派遣労働者として受け入れてはならない。
派遣開始時に派遣元事業者から通知される派遣労働者が、離職後1年以内の者と判明した場合には、速やかに、その旨を派遣元事業者に書面の交付、FAXまたは電子メール通知しなければならない。

派遣先を離職する前の雇用形態は不問であり、アルバイトやパートでの雇用も禁止対象に含まれます。 ※派遣で就業していた場合は該当しません。また、事業者単位での適用となるため、他拠点での雇用も禁止対象となります。

Q&A

Q. 直接雇用していたかどうか、どのように確認すればよいのでしょうか?

テンプスタッフでは、スタッフ本人に対し1年以内の直接雇用での就業有無について確認を取ったうえで、派遣先企業様へのご紹介を行います。
派遣先企業様でのご確認は、できうる合理的な範囲・方法により確認をおこなっていただきます。具体的には自社で管理している人事データとの付け合せなどの方法が考えられます。


Q. 1日だけのアルバイトなども禁止の対象となるのでしょうか?

禁止の対象となります。
ただし、法律の趣旨(b)に照らして問題ないと考えられる場合には、運用上の考慮の余地があります。(就業していたかどうかの確認の徹底を求めるものではありません)

(b)法律の趣旨

本来直接雇用する者を派遣とすることで労働条件を切り下げることを目的とした派遣利用を規制する。


4.労働者派遣契約の解除にあたって講ずべき措置(法第26条第1項第8号、第29条の2)

派遣先は、派遣先都合により派遣契約を解除する際には、新たな就業機会の確保、休業手当等の支払に要する費用の負担等、当該派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講じなければならない。

「派遣先が講ずべき措置に関する指針」にて努力義務とされていた項目ですが、派遣法に条文が追加され、義務化されました。

Q&A

Q. どのような対応が必要になるのでしょうか?

やむをえない理由により派遣契約の途中解除が必要な場合には、派遣元とも相談のうえ、関連会社等での就業のあっせんをご検討ください。
他での就業機会の確保が難しい場合は、派遣元に対し、休業手当相当額以上の額について負担するなどの措置を行う必要があります。
また、それらの契約解除にあたって講ずる措置について、契約書に記載することが義務付けられます。


5.派遣先労働者との均衡を考慮した待遇の確保(法第30条の2、40条)

派遣元事業主は、派遣労働者の賃金等の決定にあたり、同種の業務に従事する派遣先労働者の賃金水準との均衡を考慮しつつ、同種の業務に従事する一般の労働者の賃金水準又は当該派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力若しくは経験等を勘案し、当該派遣労働者の賃金を決定するように配慮しなければならない。
また、教育訓練及び福利厚生の実施等においても、均衡を考慮しつつ必要な措置を講ずるように配慮しなければならない。

派遣先は、上記の措置が適切に講じられるようにするため、同種の業務に従事する労働者の賃金水準や教育訓練等の情報を提供するよう努めなければならない。

Q&A

Q. どのような対応が必要になるのでしょうか?

派遣スタッフと「同種の業務」に従事されている労働者の方がいらっしゃれば、参考とさせていただきますので、可能な範囲で賃金水準(年収相当額)や教育訓練内容などの情報をご提供ください。
*努力義務のため、あくまでも可能な範囲で構いません
*派遣スタッフの賃金は、「一般の労働者の賃金水準又は当該派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力若しくは経験等」を総合的に判断したうえで決定するため、賃金水準をお教えいただいた場合も、必ずしも同一水準にて設定するわけではありません。


6.期間を定めないで雇用される労働者について労働契約申込義務より除外
(法第35条、40条の5)

政令業務の労働契約申込義務から、期間の定めなく雇用される派遣労働者は除外する。

派遣開始時に、派遣元から派遣先に通知する事項に「期間の定めなく雇用される労働者であるか否かの別」が追加されます。その記載を元に労働契約申込義務の対象となるかどうかを判断します。

Q&A

Q. 自由化業務で、抵触日以降に派遣労働者を受け入れる場合の労働契約申込義務からは除外にならないのでしょうか?

除外されません。


7.紹介予定派遣の場合の契約書記載事項の追加(法第26条第1項第9号)

労働者派遣契約が紹介予定派遣に係るものである場合は、契約書に以下の事項を定めなければならない。
当該職業紹介により「従事すべき業務の内容」「労働条件」、「その他の当該紹介予定派遣に関する事項(c)」

(c)当該紹介予定派遣に関する事項:

紹介予定派遣であること、派遣先雇用後に予定される雇用契約の期間の定めの有無、職業紹介を受けることを希望しなかった場合の理由の明示 など

改正前は、「当該紹介予定派遣に関する事項」のみでしたが、新たに「業務の内容」と「労働条件」が追加になりました。

Q&A

Q. 労働条件等は具体的にどの程度記載するのでしょうか?

詳細な指定はありませんが、「求人票」と同程度の内容であれば問題ありません。


8.違法派遣への対処 (みなし雇用制度)(法第40条の6、7、8)

以下の違法派遣に該当することを知らず、かつ、知らなかったことにつき過失がなかったときを除き、違法派遣に該当する行為を行なった場合、派遣先が派遣労働者に対し、派遣元における同一の労働条件を内容とする労働契約を申し込んだものとみなす。
違法派遣終了から1年を経過するまでは申し込みの撤回はできない。

▽ 違法派遣
①禁止業務への派遣受け入れ
②無許可・無届の派遣元からの派遣受け入れ
③期間制限を超えての派遣受け入れ
④いわゆる偽装請負 (労働者派遣法の義務を免れることを目的として、労働者派遣契約を締結せずに派遣労働者を受け入れること)

導入開始時期は、2015/10/1からとなります。

Q&A

Q. 申し込みの撤回はできないのでしょうか?

違法派遣終了から1年経過するまでは申し込みの撤回はできません。
労働契約の申し込みを派遣労働者が受諾したにもかかわらず就労させない場合は、派遣先に対する行政の勧告制度が設けられ、従わなかった場合には社名が公表されます。
違法派遣終了から1年を経過した後は、申し込みの効力は失効します。

派遣法改正に関する情報につきましては、テンプグループの営業担当を通じ、随時ご案内をさせていただきます。
お困りのことがありましたら、テンプグループへご相談ください。

*平成24年8月10日時点で厚生労働省が公表した資料に基づき作成しております。
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T120813L0010.pdf

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