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(情報掲載日:2017年4月10日)

いまを勝ち抜く人間力

ゲーム理論を活用する

VOL.63

ゲーム理論は、経済学の中から生まれたもので、ノーベル経済学賞も何度か受賞したテーマです。政治学、社会学、生物学など、幅広い方面でも活かせるという汎用性の高さが特徴の一つです。普段の仕事のなかでも、さまざまな決定や選択をする際の考え方や判断の助けになるゲーム理論の基本をご紹介します。

シェアリング・エコノミーとは何か

●現代社会で注目される理由

ゲーム理論とは、ゲーム的な視点から人間の合理的な行動を考える理論です。ある条件下に自分が身を置き、「相手はどう行動するか」「それに対して自分はどう行動したらよいか」と決断に迫られるシーン(=ゲーム的状況)は、仕事のなかでも度々あるものではないでしょうか。そんな時、最適な結果を得るためには、どのように意思決定をして行動すればよいかを考えるのに役立つ理論です。

このゲーム理論に関連した研究は、国際化や多様化が進むにつれてますます注目されています。他者との関わりやつながりが欠かせず、お互いの行動による影響を受けやすい現代社会においては、相手の行動を予想しながら適切な行動を選択することがより重要となっています。
身近なところでは、サッカーのペナルティーキックにもゲーム理論が使われています。ゴールキーパーの行動を予測して、キッカーはボールを蹴るコースを選択しています。


●考え方の基本ポイント

ゲーム理論を活用するにあたっては、まず「ゲームの基本要素」である、「プレイヤー」「行動計画」「利得」を設定します。この3つを書き込んだ「利得表」を元に考えていきます。

下は「利得表」の例です。「プレイヤー=自分、相手」、「行動計画=A、B」、「利得=○、△、×」で表してあります。「利得」のカッコ内は、左は自分の利得、右は相手の利得を順に示しています。


利得表

この場合は、自分が行動計画Aを選択すれば、相手が行動計画A、Bどちらを選択したとしても、自分の利得は「○」となるため、自分に最適な行動計画はAであることが分かります。


代表的なパターンの特徴や事例

基本要素を設定してゲーム理論を利得表に表した時、企業の戦略や政治の駆け引きなどで用いられる際にも使われるような代表的なパターンが3つあります。ゲーム理論を実際に活用する際に、あてはまるケースも多いため、知っておくと役立ちます。


●囚人のジレンマ
囚人のジレンマ


●チキン・ゲーム
チキン・ゲーム


●男女ゲーム
男女ゲーム

仕事の場面での活かし方


●利得表の作成が基本

ゲーム理論を仕事に活用するために基本となるのは、「利得表」の作成です。上で紹介した「利得表」を参考にしながら、自分の仕事における「プレイヤー」「行動計画」「利得」を記入してみてください。「利得」の記入は○△×表記で構いませんが、売上や件数の見込みなど具体的な予想が可能な場合は、数字を記入してもよいでしょう。数字表現によって、差の大小やどのぐらいの程度なのかが分かり、行動を選択しやすくなるためです。 例えば、次の2つの利得表の例では、色のついた選択がお互いにとって最適な行動だと判断ができます。数字表記の利得表の場合、自分にとっての売上見込額が最も高く(200万円)、相手にとっての売上見込額が最も高くなる(100万円)となるためです。


※○×記入の「利得表」例


※数字記入(売上見込額)の「利得表」例

「利得表」を記入した結果、自分にとっても相手にとっても最適な行動計画が絞られて、それをお互いが選択することが確実であれば、その行動を取ります。そうでない場合は、できるだけ自分にとって最適な利得を目指すために、行動する前に戦略を立てておくことが重要になります。


●効果的な戦略

行動する前に立てておく戦略とは、相手の行動計画や、それを選択する原因になっている条件や考えを変化させるように働きかけることを目的としたものです。例えば、以下の戦略があります。


効果的な戦略

代表的なパターンで、「囚人のジレンマ」の場合では、あらかじめコミュニケーションをとって長期の友好関係を築いておくという戦略(=注2に該当)が重要になります。「チキン・ゲーム」では、自分が強気の行動計画(この場合は「進む」)を選択することをコミットしておき、あらかじめ相手に信じ込ませるという戦略(=注1に該当)、「男女ゲーム」では、行動計画の選択を同一にすると「双方にとって最適」になるということを、コミュニケーションをとって共通理解できるよう話し合うという戦略(=注2に該当)が効果的です。

ゲーム理論を使うと、自分だけでなく相手の立場にもなって行動計画や利得を考えるため、総合的で広い視野を持った思考力をより高めることができます。仕事のさまざまなシーンで活かしてみませんか。

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