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(情報掲載日:2016年12月12日)

いまを勝ち抜く人間力

ストレスを上手に減らす

vol.59

企業を取り巻く厳しい経済情勢や社会環境の変化などを背景に、職場ではストレスや不安を抱える人が増加しています。メンタルヘルス対策に取り組む企業も増えてきましたが、その歴史はまだ浅く、個々人のストレスへのきめ細かな対応は容易ではありません。従業員は企業の行う対策を活用すると同時に、セルフケアを行ってストレスを軽減することが大切です。すぐに始められるストレス対処法を紹介します。

メンタルヘルスの現状

●企業によるメンタルヘルス対策の状況

厚生労働省が発表した「平成27年労働安全衛生調査(実態調査)」によると、「現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者」の割合は55.7%となっています(※1)。労働者のじつに半数以上が何らかの強いストレスを感じながら働いている状況がわかります。
このような状況の中で「メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所」の割合は、2012年の47.2%から2015年は59.7%へと上昇しました。従業員100人以上の規模の企業では90%以上の事業所が「取り組んでいる」と回答している一方、従業員数が100人未満の規模では従業員数が少ないほど「取り組んでいない」という回答が多くなっており(※2)、まだ企業で働くすべての人に取り組みが行き渡っているとはいえない状況です。
また、労働安全衛生法の一部改正を受け2015年12月に施行されたストレスチェック制度は、メンタルヘルス不調を未然に防ぐ「一次予防」として位置づけられています。制度施行から約1年が経過し、今後その成果が次第に表れることが期待されています。

※1:厚生労働省 「平成27年労働安全衛生調査(実態調査)」【労働者調査】3職業生活に関する事項 より
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/h27-46-50_kekka-gaiyo.pdf
※2:厚生労働省 「平成27年労働安全衛生調査(実態調査)」【事業所調査】3メンタルヘルス対策に関する事項 より
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/h27-46-50_kekka-gaiyo.pdf


●早期対応の重要性

企業によるメンタルヘルス対策への取り組みは増えているものの、それ以上に昨今は働く環境の厳しさが増しており、メンタルヘルスケアが追いつきにくいという現状も示唆されています。
ケアが遅れてストレスが慢性化すると、うつ病をはじめとする精神疾患だけではなく、脳卒中・心臓発作・肥満などの健康問題を引き起こすケースも考えられます。精神疾患の治療はデリケートで、一般的に長い時間がかかると見られていることからも、メンタルヘルス対策は早期対応が望ましいといえます。
心身ともに健康的な職業生活を送るためには、メンタルヘルスの制度や仕組みに頼るだけではなく、日頃から個人レベルでのストレス対策を行っておくことも、ビジネスパーソンにとって重要だといえるでしょう。


ストレス対処法紹介

●「マインドフルネス」という方法

ストレス対処法として近年注目されている一つが「マインドフルネス」です。瞑想や座禅から宗教性を取り除いたもので、海外のいくつかの大手企業でも従業員向けに実践されているほか、精神疾患の治療として医療現場でも取り入れられています。
マインドフルネスの方法は、まず、座って(椅子でかまいません)背筋を伸ばし、目を軽くつぶります。次に、手は楽な位置に置いて、身体の力を抜いてリラックスさせ、ゆっくり深く鼻で呼吸します。これを毎日5分以上続けるというものです。コツは、自然なリズムで身体全体に行き渡るように、呼吸をすることです。意識を呼吸だけに集中させて、頭の中を取り巻いている仕事や日常の考え事などは一旦忘れましょう。
マインドフルネスを行うと、過去の後悔や将来の不安といったストレスの元になる雑念から開放されやすくなると言われています。脳科学的には、海馬が休まるため記憶や感情のコントロール力が回復し、不安や恐怖に反応する扁桃体が減少するためストレスに上手に対処できるようになります。


●「コーピング」という方法

「コーピング」も注目されているストレス対処法です。コーピング(coping)とは「cope=問題に対処する、切り抜ける」に由来し、特定のストレスフルな状況や問題に対して、何らかの自らの行動や思考によって対処するという方法です。実際にNASAやJAXAでも、ストレスの多い宇宙空間で任務にあたる宇宙飛行士のために採用されています。
コーピングの方法は、まず、ストレスが和らいだり楽になると感じるような「自分の行動」や「自分の思考」を数多く書き出してリスト化します。できれば100ぐらいのレパートリーが理想です。そして、ストレスを感じた時に、その中のどれかを実践してみます。効果があまり感じられない場合は、リストアップした別のことに切り替えて実践してみます。その都度、リストのどれかを試してストレスを軽減させていくというものです。
 書き出す内容は、例えば「コーヒーを飲む」「ペットのことを思い出す」「なんとかなるはずと考える」「自分はついていると思い込む」など、たわいないこと、些細なことばかりでかまいません。効果を高めるポイントは、書き出したリストの「見える化」です。リストの内容を見ると、視覚の刺激によって社会性や理性を司っている脳の前頭葉が活性化され、さらにストレスホルモンを分泌する扁桃体の活動が抑制されると言われています。手帳やデスクの周辺にリストを貼っておいたりするのもよいでしょう。


オフィスでのその他の対処法

●その場ですぐに対処

ひと息ついたり頭を休めたい時には、誰もが、伸びをしてみたり、お茶を飲んでみたり、窓の外をボーッと眺めてみたり、といった動作をとるものです。じつは、無意識的に行っているこのような動作のほとんどが、マインドフルネスやコーピングに通じる働きを持っています。これからはぜひ、ストレス対策につながっていると意識しながら行ってみてください。意識することで効果がいっそう高まります。 他にも以下のような、毎日簡単にオフィスでできるストレス対処法があります。


オフィスで簡単にできるストレス対処法
オフィスで簡単にできるストレス対処法


●身体の中から対処

ストレスを受けると、脳の中でタンパク質、ビタミン、ミネラルが大量に消費されて、脳内で感情や精神のコントロールをする神経伝達物質が不足してしまいます。これらの栄養素を含むメニューを積極的に摂取すれば、食事面からのストレス対策ができます。毎日の食生活でのちょっとした心掛けが、ストレスに強い身体づくりにつながるのです。


ストレスに効く栄養素と食材
ストレスに効く栄養素と食材

現代社会の中では、ストレスをゼロにするのは難しいと考えられています。それでも、普段からの行動や考え方次第で、ストレスを軽減させることは可能です。自分に合った方法を毎日の生活に取り入れて、ストレスと上手に付き合いながら、ストレスを減らしてみませんか。

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