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(情報掲載日:2016年10月11日)

人材マネジメントライブラリ

ゲーム研修を活用する

vol.57


近年はプロジェクト化したチーム編成や、ダイバーシティを意識したチーム編成が行われるなど、チームのあり方が少しずつ変化してきました。その中で企業は、メンバーが一体感をもって困難を乗り越えられる「強いチームづくり」、すなわちチームビルディングをいかに行うかに関心を寄せています。どうすればより強いチームがつくれるのか。その考え方と手法をご紹介します。

チームとしての長所を最大限に活かす

●チームビルディングとは何か

チームビルディングとは、目的を達成するためにメンバーが共通認識を持ち、相互理解を深め、一体となってチームの能力を高めようとする活動を指します。「チーム」は、人が集まった「グループ(集団)」とは違い、そこに共通する枠組みや意欲・意思が存在します。これらの特徴を活かして、最大限の成果を出せるようにチームビルディングが行われます。


チームの特徴
チームの特徴
(堀公俊+加藤彰+加留部貴行『チーム・ビルディング』日本経済新聞出版社を参考に作成)


●チームビルディングのメリット

チームビルディングの最大のメリットは、個々の力を集めた状態以上の成果が期待できることです。皆で気持ちを一つにし、やる気を盛り上げることで、予想以上の成果を生むことが可能になります。


チームビルディングのメリット
チームビルディングのメリット
(堀公俊+加藤彰+加留部貴行『チーム・ビルディング』日本経済新聞出版社を参考に作成)


●チームビルディングによる成長段階

米国の心理学者であるB.W.タックマンは、チームビルディングには形成期、混乱期、統一期、機能期の4つの成長段階があると述べており、これはタックマンモデルと呼ばれています。現在は最後に散会期が加えられ5段階とされています。メンバーは混乱期を経て互いを分かり合い、そこから個々に役割や行動規範が生まれてチームは機能し、最終的には一段上の成長を目指していきます。チームビルディングでカギとなるのは混乱期であり、ここをいかに有意義なものにするかによって、チームの成長の度合いが決まっていきます。


チームビルディングの成長段階(タックマンモデル)
チームビルディングの成長段階(タックマンモデル)



優れたビジネスチームの特徴

●勝ち続けるスポーツチームの要素

チームの結束が勝ちにつながるという点においては、スポーツのチーム作りとビジネスのチーム作りに大きな違いはありません。スポーツチームが勝ち続けるためには「目的の共有」「個々の連携」「相互作用」「自浄作用」の4要素が必要だと言われます。これらの要素はビジネスにおけるチームビルディングにも当てはまり、企業はチームがこの4要素を得られるような環境をいかに整備するかを考えなければなりません。

スポーツチームが勝ち続けるための4要素
スポーツチームが勝ち続けるための4要素


●優れたビジネスチームの特徴

一橋大学大学院商学研究科教授の守島基博氏は、優れたビジネスチームの特徴とそのために人事が行うべきことについて次のポイントを挙げています。これらは、個の力をただまとめるのではなく、「強い個の相互作用や専門性に基づいた対立などを前提にしながら、新しいイノベーションを生み出すこと」が新たなチームの姿になると語っています。


優れたビジネスチームの特徴
優れたビジネスチームの特徴


優れたチーム作りに向け、人事が行うべきこと
優れたチーム作りに向け、人事が行うべきこと



よいチームを作るノウハウとは何か

●チーム作りのためのワークショップ

日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクターの中竹竜二氏は、早稲田大学ラグビー蹴球部監督時代に2007年度、08年度の全国大学選手権を連覇しました。近年はビジネスにおけるチームビルディングについて講演し、ワークショップの大切さについて語っています。

中竹氏は、チームで以下のようなワークショップを行い、思いを言葉にすることが大切だと指摘します。中竹氏はチームで人がつながる3要素とは、「個人が組織に関心を持つこと」「メンバーがチームに要望を言えること」「自分から自律貢献してコミットメントできること」と述べています。チームビルディングではこのようなチームとメンバーの関係を作ることがポイントになります。


ワークショップの内容
ワークショップの内容

中竹氏はチームワークとチームビルディングは異なると言い、「チームワークは歯車のようにワークするもの。チームビルディングはチームのベースを大きくしていくもの」だと語っています。チームビルディングでは、メンバー全員がチームのベースが大きくなっているかと問い続ける必要があります。


●チーム作りのためにリーダーが取るべき行動

ハーバード・ビジネススクール教授のエイミー・C・エドモンドソン氏は、成功しているチームビルディングでは「率直に意見を言う」「協働する」「試みる」「省察する(自身を振り返る)」といった行動がチームに存在していると述べています。そしてリーダーがメンバーの心理的安全を高める行動を取ることで、より効果的なチーム作りや学習する環境作りができると語ります。現場のリーダーや人事はこのような行動を意識した施策を行うことで、よりよいチームビルディングが可能になります。


メンバーの心理的安全を高めるためのリーダーシップ行動
メンバーの心理的安全を高めるためのリーダーシップ行動
(エイミー・C・エドモンドソン『チームが機能するとはどういうことか』英治出版を参考に作成)


企業にとってよりよいチームビルディングとは、メンバーという個を最大限に生かし、個の集まりであるチームの成果を最大化することにあります。そのために必要なことは、普段からメンバーやリーダーで共通の認識や課題を持たせ、相互理解を深めさせることです。人事には、前向きな思考の議論を現場に生むような職場環境づくりが求められています。

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