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(情報掲載日:2015年9月10日)

人材マネジメントライブラリ

ビジネスの視点を変えるリベラルアーツ

VOL.44


これからのビジネスリーダーは、グローバルを始めさまざまな場面で、多様な価値観を持つステークホルダーに対応する力が求められます。そこで必要とされるのが、幅広い知識や見識に裏付けられたリベラルアーツです。リベラルアーツ教育の内容、および企業の取組みについて紹介します。

なぜ今リベラルアーツが求められるのか

●リベラルアーツとは何か

リベラルアーツとは、専門分野にとらわれない、横断的で幅広い教養を指し、物事を深く考える上で土台となる知識となります。リベラルアーツの起源はギリシャ・ローマ時代に学ばれた、文法学、論理学、修辞学の「三学」、幾何学、算術、天文学、音楽の「四科」からなる「自由七科」であり、起源は古代ギリシア語の「人間を自由にするための学問」と言われます。現代では、自然科学、社会・人文科学、思想、批評、ノンフィクション、文学、映画、音楽、美術など、学問として学ばれるもののほとんどがリベラルアーツに含まれます。

●日本で今注目されているリベラルアーツ

リベラルアーツ教育は、海外ではエリート教育の一環であり、古くから行われています。一方、日本では、目の前の専門的な仕事に専念する傾向があり、自身の仕事に直接関連しない教養、幅広い知識、学問を習得する機会を得ようとしてきませんでした。

しかし、最近はITを始めとして新たな形のビジネスが生まれ、ビジネスもグローバル化し、企業には社会的責任も求められるようになり、新たな知見が必要とされるようになりました。また、時代をリードするビジネスの多くが海外で生まれたこともあり、日本人は「教養なきビジネスは新しいものを生み出さない」といった考えを持つように変化しています。

また、大学名や学部名にリベラルアーツ(国際教養)という言葉が見られるようになっています。2004年に国際教養大学が創立され、早稲田大学では国際教養学部が開設。上智大学(国際教養学部)、法政大学(グローバル教養学部)、青山学院大学(社会情報学部)や関西大学(社会安全学部)などでも新設されています。

●リーダーに求められる能力が身に付く

リベラルアーツは、歴史や文化の違いから思考が異なる海外との交流においても注目されています。例えば、日本と米国、中国ではその文化的な背景の違いから、考え方において違いがあります。これらの違いを理解し、その中で信頼を勝ち取り、新たな価値を創造することが求められます。

日本と米国、中国における考え方の違い
(渥美育子『世界で戦える人材の条件』PHP研究所を参考に作成)

専門分野にとらわれない、横断的で幅広い教養であるリベラルアーツを学ぶことで、さまざまな事柄や考えを結び付けることができるようになります。さまざまな考えをつなぐことは「物事を大局的に見る力」になります。さまざまな事実や意見を蓄積することは「他人事を自分ごとにする力」になり、そこから「意思決定における自分軸をつくる力」になります。多くの知見を得て実行の可能性が見えることは「構想を実行する力」となります。これらの力は総合的に結びついて、経営における決断に必要な根拠という土台をつくり、そこに「思考の軸」をもたらします。

リベラルアーツを学ぶことで得られる力

グローバルで求められる思考に活かす

●グローバルで必要とされる思考パターン

異文化マネジメント研修に詳しい渥美育子氏が、著書『世界で戦える人材の条件』でグローバルで活躍するために必要な思考をまとめています。これらの思考は文化を共有しない人に納得してもらったり、相手の期待を超えるような構想を行うときに活用できます。リベラルアーツを学び、活用する上で、このような思考を意識しながら身につける必要があります。

グローバルにおいて、日本人に求められる7つの思考パターン
(渥美育子『世界で戦える人材の条件』PHP研究所を参考に作成)

企業事例にみるリベラルアーツ教育

●企業におけるリベラルアーツ研修

企業で実施されるリベラルアーツ研修は大きく2種類あります。一つは教養に触れて知識をインプットすることを目的としたもの、もう一つは知識を実際に使って討議し、それにより思考を深めることを目的としたものです。具体的には以下のような事例があります。

総合商社で行われたリベラルアーツ研修

電機メーカーで行われたリベラルアーツ研修

他では、食品メーカーが成功体験に縛られず、さまざまな角度の考え方があることを知ってもらい、新たな刺激となるよう、部長職で将来有望な人材に対し、リベラルアーツ研修を導入しています。

リベラルアーツ教育は日本ではまだ始まったばかりという状況にありますが、その必要性をビジネスの現場を知る多くの人が感じており、高い有用性がうかがえます。一方で、リベラルアーツ教育は実務的な研修とは異なり、即効性が得られることは少ないため、計画的・継続的に学ぶことが求められます。

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