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(情報掲載日:2012年3月21日)

人材マネジメントライブラリ

職場を「元気」にする方法

VOL.3

職場を「元気」にするためには、一人ひとりの「元気」が大切です。一人ひとりを元気にするためには、賃金や評価などの人事制度以外にも、従業員のやる気を高めたり、社内を活性化させる制度も大切です。今回は、職場を「元気」にするためのユニークかつ独特の制度を運用している企業の事例を紹介します。

「前向きな姿勢」を評価することで、チャレンジする風土をつくる

自ら提案して実行した積極的な行為を評価してくという取り組みです。新規サービスや改善活動などを発案・実行した社員の積極性・意欲に対して、表彰を行います。表彰の基準としては、「前向きな挑戦をしたこと」「その経験が、ノウハウとして今後の事業にプラスになると考えられること」などです。

場合によっては発案したことが失敗に終わることもあるかもしれませんが、ここでは積極性や意欲を評価することがポイントとなるため、結果にはこだわらないようにすることが大切です。何かに挑戦していくことを推奨する職場風土をつくり、挑戦からノウハウを学ぶことにより成功につながります。

例えば、「コスト削減を考えて、海外の複数の業者から見積もりを取った上で発注したが、事前調査とチェック体制が万全ではなかったので、不良品が発生してしまった」といった事象をどう見ていけばいいのでしょうか。このケースは失敗に終わってはいますが、この事象からは事前調査やチェック体制の重要性など、幾つかのノウハウを学ぶことができます。そこについて評価しましょう。

決して、失敗することを奨励しているのではありません。成功するためには、「前向きなチャレンジが不可欠」という意識を広めていくことが大事なのです。このように社員のチャレンジ精神を旺盛にしていくことで、職場に元気がもたらされます。

「縁の下で支える人」を表彰して、モチベーション向上につなげる

仕事の成果・業績とは別に、業績が求められない職制の人やアルバイトなど、仕事に対する姿勢、取り組み方、職場の雰囲気作りなどに貢献している人たちに感謝し、表彰していく取り組みです。これは、職場内の「縁の下で支える人」を表彰することで、お互いに認め合う風土を醸成するためです。

例えば、表彰の基準として「ムードメーカー」「スペシャリスト」といった具合に定めるとともに、合わせてその行動例を幾つか示していくことで、具体的にどのような人が「縁の下で支える人」なのかを皆がイメージしやすくします。それによって、普段職場の人たちが意識することのなかった「縁の下で支える人」の行動を認識することができます。

組織にとって、大きな成果・実績を挙げている人だけが重要なのではありません。縁の下で支える人を表彰していくことによって、「全員がどこかでつながっている」「仕事を真面目にやっていれば、ちゃんと見てもらえている」と思えるようになってきます。そう思えることで、お互いの仕事を認め合う職場風土が培われていき、日々の仕事に対するモチベーションも大きく変わっていきます。

「オフサイト・ミーティング」で対話を促し、職場のまとまりを図る

日常的な仕事の中では、社内における立場や肩書き(サイト)によって、どうしても話しにくいことがあります。「オフサイト・ミーティング」とは、このような話しにくさの原因となっている立場や肩書きをいったん外して、皆が本音で話し合い、対話を促すことで、職場としてのまとまりを図る取り組みです。特に最近では、契約社員や派遣社員、パートタイマーなど、正社員以外の人たちが職場の中で増えてきています。こうした人たちは重要な戦力でありながら、日常的になかなか本音を言いにくいケースが多いようです。このような背景からも、立場や肩書きを超えて職場にいる人たち全員の本音を聞きだす機会が求められています。

オフサイト・ミーティングでは、参加者全員にできるだけ平等に話をする時間を与えますが、本音を聞きだすことが狙いなので、普段はあまり喋ることの少ない人に発言の機会を多く与えることを心掛けます。基本的なルールは、「自分はこう思います、という語り合いをする(議論はしない)」「話している人のほかは、聞くことに集中する」「特定の人や事項への批判はしない」「結論が出なくてもOKとする」などです。

このような対話の機会を設けることで、メンバーの意外な一面や能力を発見したり、普段あまり喋る機会の少なかった人は、自分の意見を言えた(聞いてくれた)ということで、コミュニケーションの促進につながります。また、メンバー間の相互理解がいっそう深まり、組織としてのまとまりがより強固なものとなっていきます。

大切なのは、こうした対話を続けていくことです。そのためには、工夫が必要です。話題がマンネリ化しないようテーマとして「課題図書」や「課題映画」を指定する、他部署の人などをゲストスピーカーとして呼んで皆との対話形式とする、といった方法が考えられます。
開催時間についてはオフサイト・ミーティングを仕事の一部であると判断して、勤務時間中に行うケースが多いようです。

自分で「メンター」を選ばせ、モチベーション向上につなげる

「メンター」とは、よき指導者、助言者として経験の少ない社員に対して、仕事の仕方や先々のキャリア形成など、継続して助言を与えていく人のことです。一般的には、一定レベルのポジションにある人が若手社員のメンターとなることが多いのですが、必ずしも若手社員の希望する人がメンターとなるわけではありません。場合によっては、意に反した人がメンターになることもあるでしょう。これでは逆効果です。そのため、こうした基準をいったん取り払い、弟子入りを志願するような形で、自分自身が師匠と目する人をメンターとして選ぶ方法があります。

上司に相談できないような悩み事があった場合でも、自分の望んだメンターであれば、積極的に相談し、意見を求めることでしょう。また、そのようなメンターから得たアドバイスについても、素直に受け入れることができるでしょう。何より、こうした機会を自分からのアプローチによって持つことができれば、仕事に対する取り組み姿勢も大きく違ってきます。

このようなメンターの存在によって、直属の上司とはまた違う別の視点を持つことになります。そして、上司だけでなく第三者の意見を聞き、部下自身の見識やモノの見方が広がっていき、上司の言うことに対する理解も深まっていきます。

いずれにしても、自分があこがれる存在であり、師匠と呼ぶべき人からのアドバイスを受けるわけですから、本人のモチベーションは大きく高まっていきます。

「運動会」「社内旅行」を実施して、新入社員とのコミュニケーションを促進する

最近、家族ぐるみの運動会や旅行を行う企業が出てきました。その理由の中に、昨今の新入社員は、上司や先輩から誘われることを待っており、運動会や社員旅行を楽しみにしている人が少なくないということがあるようです。

社団法人日本能率協会が実施した2010年度新入社員「会社や社会に対する意識調査」結果(※1)を見ると、会社での人間関係の構築に関して、「飲み会」が有効であると考えている新入社員は95.2%に達しています。また「社員旅行」は73.8%、「運動会」も53.4%が有効であると回答しています。しかも、これらの項目は3年連続でポイントが上昇しています。一方で、「Eメールの利用」は29.4%にとどまり、前回結果(42.3%)から減少しています。間接的なコミュニケーションより、直接的な交流を有効と考える傾向が見て取れます。これまで、上司と飲むことを嫌い、会社行事にも否定的と言われていた新入社員ですが、この結果を見ると、必ずしもそうではない様子が伺えます。

現在、新入社員とのギャップを感じ、仕事の話だけではコミュニケーションがうまくいかないという課題を抱えている上司は多いことでしょう。このような運動会や旅行の場では、部下と上司の間において、思いもしなかった発見や気づきが出てきます。

※1 社団法人日本能率協会  2010年度新入社員「会社や社会に対する意識調査」結果
http://www.jma.or.jp/news/release_detail.html?id=91

「気持ち」を見える化し、コミュニケーションを円滑にする

「気持ち」を語ったり、見せたりしていくことで、職場内のコミュニケーションを円滑にする取り組みです。ここでは2つのケースを紹介します。

1つ目は、一人ひとりが職場の同僚に「感謝の気持ち」を伝える取り組みです。朝のミーティングなどで、最近あった仕事にまつわる「感謝したいこととその理由」をお互いに発表し合います。例えば、「昨日、取引先のお客様から、企画書の内容がとても良いと、お褒めの言葉をもらうことができました。そのお客様から、そんなことを言われたのは初めてだったので、とても嬉しかったです。ここで感謝したいのは、先輩のAさんです。私が思いつかなかったパワーポイントの資料の見せ方を、親身になってアドバイスしてくれました」といったことを発表します。
職場にいる全員が感謝の気持ちを語り合うことで、日常の仕事の中に埋もれがちな小さな喜びを実感できるようになったり、今まで気づかなかった仲間の価値観を知ることができます。また、感謝の気持ちを人に伝える習慣が身に付いていきます。

2つ目が、「気持ち」を見える化する取り組みです。一日中、社内でパソコンに向かって仕事をする人が増えてきています。場合によっては、一日中、誰とも口をきかないケースもあるかもしれません。お互いの顔が見えない状況では、一人ひとりの気持ちがどうなっているのかよく分かりません。これでは、職場全体が暗い雰囲気になってしまうのも当然です。これをなくすためにも、一人ひとりの気持ちが見えるような工夫を行いましょう。

例えば、職場のメンバー全員が目にするような場所に、毎日、自分の気持ちを「快調(気分爽快)」「普通(まあまあ)」「不調(落ち込んでいる)」など、シールやマークを使って「カレンダー」に表していく方法があります。その際、なぜそういう気持ちなのか、理由を一言コメントとして付け加えておくことがポイントです。こうすることで職場の同僚が、日々どんなことがあったから嬉しかったのか、あるいは、なぜ落ち込んでいるのかが見えてくるからです。

各人の気持ちが見えてきたことで、自然と声を掛ける機会が増えていきます。また、気持ちに配慮したりすることもできるようになっていきます。

「仕事取材」で皆の仕事を知り、相互理解につなげる

社員一人ひとりに対して仕事内容を取材していき、皆が他の人の仕事に対する理解を深めていく取り組みです。まず、社内のさまざまな部署から人を集め、混成の取材チームを作ります。そして、主催する事務局から傾聴など取材に必要な相手の話を引き出すスキルを伝えていきます。その後、メールでアポイントメントを入れた上で、相手にあまり負担を与えないよう15分から30分程度話を聞いていきます。取材する内容は、「仕事の内容(部署の仕事・自分の仕事)」「仕事の面白いところ」「仕事の難しいところ」「仕事の問題点・課題」「同僚の顔ぶれ」「自由意見」などです。

これには、取材する側とされる側の双方にメリットがあります。

取材する側は、基本的に自分とは異なる仕事をする人に話を聞くことで、他部署で働く人の仕事内容や求められる役割、仕事の醍醐味や苦労を知ることになります。これにより、同じ会社にいても普段は顔を会わせる機会のない人たちへの理解が深まり、相手に対する共感を覚えていきます。

一方、取材される側は、自分の部署や自分の仕事をバックグラウンドの違う第三者に説明していくことで、求められている仕事の役割や機能を改めて確認し、現状を把握していくことになります。その結果、自分自身の課題も見えてきます。

また、仕事の問題点・課題を聞くことにより、その社員に必要な研修内容が浮き彫りになってきます。その結果を人事部や能力開発部などにフィードバックしていくことで、効果の期待できる研修プログラムの立案にも寄与していきます。本来は仕事取材による相互理解を目的に始めた取り組みですが、このような研修ニーズの発掘という副次的な効果も生み出しています。

ここに示した方法というのは、特に大きなコストを必要とするものではありません。その気になれば、すぐに取り組むことができるものです。職場の元気を取り戻すためにも、ぜひ、導入を考えてみてはどうでしょうか。

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