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「育児・介護休業法」に関する疑問を解決

(情報掲載日:2012年1月23日)

2009年6月に成立した改正育児・介護休業法。

Q12009年6月に成立した改正育児・介護休業法で、新たに企業に課せられた義務は何ですか?
A1

労働者の子育て期間中の働き方に見直しが図られたことにより、「短時間勤務制度」と「所定外労働(残業)の免除」の2つが、事業主に対して義務化されました。

改正前 改正後
勤務時間の短縮、所定外労働など、複数の項目の中から1つを選択して制度化することを事業主に対して義務化
  • ○3歳までの子を養育する労働者に対して、労働者が希望すれば利用できる短時間勤務制度(1日6時間)を設けることを事業主に対して義務化
  • ○3歳までの子を養育する労働者から請求があった場合、所定外労働(残業)を免除する制度を設けることを事業主に対して義務化
  • ※入社1年未満の労働者、1週間の所定労働日数が2日以下の労働者は、労使協定によって対象外とすることができます。
Q2この改正により、父親の子育て参加がしやすくなったと言われていますが、どのように変わったのでしょうか?
A2

父親の育児休業の取得を促進するため、3つの規定が改正されました。

(1)パパ・ママ育休プラス
父母がともに育児休業を取得する場合の休業可能な期間が、現行法の1歳までから、改正後は1歳2カ月まで延長されました。この場合、父母が同時に育児休業を取るだけでなく、父母が交替で育児休業を取ることもできます。そのため、母親が育児休業明けで職場復帰する前後に父親が育児休業を取得することで、母親への負担を軽減することも可能です。ただし、父親が取得できる休業期間は上限1年、母親が取得できる休業期間は産後休業期間を含めて上限1年です。
(2)出産後8週間以内の父親の育児休業取得の促進
出産後8週間以内に父親が育児休業を取得している場合、特例として父親は再度育児休業が取得できるようになりました(図参照)。取得できる休業期間は1度目と2度目を合わせて1年、子どもが1歳2カ月までです。
(3)専業主婦除外規定の廃止
子育てに専念できる配偶者がいる場合、事業主が労使協定によって育児休業の申請を断ることができる制度が廃止となりました。つまり、専業主婦を持つ父親でも、必要に応じて育児休業が取得できます。
改正前 改正後
父母がともに育児休業を取得する場合、育児休業期間は子どもが1歳まで 父母がともに育児休業を取得する場合、育児休業期間は子どもが1歳2カ月まで
育児休業の再取得は不可 父親が産後8週間以内に育児休業を取得している場合、再度取得が可能
配偶者が専業主婦の場合、事業主は労使協定により育児休業の申請を断ることができる 配偶者が専業主婦の場合でも、事業主は育児休業の申請を断ることができない

図:
図

(厚生労働省「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律の概要」より)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/090701-3.pdf

Q3この改正で子どもの看護休暇が拡充されましたが、どの程度拡大されたのでしょうか?
A3

小学校就学前の子どもがいる労働者1人に対して「一律年5日」が、「子ども1人で年5日、2人以上の場合は年10日」になりました。
また、取得理由が子どもの病気やけがに限られていましたが、予防接種や健康診断も追加されました。

改正前 改正後
小学校就学前の子どもを持つ労働者1人に対して「一律年5日」。取得理由は病気やけがの看護に限定 小学校就学前の子ども1人で年5日、2人以上は年10日。取得理由は病気やけがの他に、予防接種や健康診断も追加
Q4この改正により介護休暇制度が新設されたそうですが、どのような条件で何日取得できるようになったのでしょうか? また、介護休業は廃止されたのでしょうか?
A4

労働者の申し出により、要介護状態の対象家族が1人であれば年5日、2人以上であれば年10日、介護休暇を取得できるようになりました。
要介護状態とは、負傷や疾病、または身体もしくは精神の障害があり、2週間以上の常時介護を要する状態をいいます。対象家族は、配偶者(事実婚を含む)、子、父母、配偶者の父母、同居かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹、孫になります。
新設された介護休暇は、家族の通院の付き添い等、短期の介護に対応する休暇です。長期の介護を前提とした現行の介護休業(要介護状態にある対象家族1人につき、要介護状態ごとに1回、通算して93日まで)は廃止されません。

Q5法令に従わない企業に対する罰則規定はありますか?
A5

育児・介護休業法の実効性を確保するため、企業名の公表制度および過料が創設されます。

(1)企業名公表制度の創設
厚生労働省が事業主に対して是正勧告をした際、事業主がその勧告に従わなかった場合、企業名を公表できるようになります。
(2)過料の創設
厚生労働省または都道府県労働局が事業主に対して報告を求めた際、事業主が報告を無視または虚偽の報告をした場合、20万円以下の罰金を科すことができるようになります。
改正前 改正後
罰則規定なし
  • ○厚労省の勧告に従わない企業名は公表
  • ○厚労省または都道府県労働局から報告を求められた事業主が報告を怠った場合20万円以下の罰金

※改正 育児・介護休業法について、詳しくは厚生労働省「改正 育児・介護休業法のあらまし」をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/dl/tp0701-1o.pdf

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