HRナレッジライン
カテゴリ一覧
【企業向け】派遣活用のメリットと留意点は?ポイントを解説
公開日:2026.01.30
- 記事をシェアする
近年、即戦力となる人材を柔軟に確保できる手段として、人材派遣サービスを活用する企業が増えています。
繁忙期の一時的な人員補強や、専門スキルを持つ人材の確保など、派遣社員の受け入れには多くのメリットがあります。一方、契約期間や業務範囲など、企業側が留意すべき点もいくつか存在するため、人材派遣サービスの活用時には正しい知識が必要です。
この記事では、派遣社員を受け入れる企業側のメリットや留意点を中心に、労働者側の視点や他の人材サービスとの比較も交えて分かりやすく解説します。
人事担当者必見!
お役立ち資料を無料ダウンロード
人事担当者必見!
お役立ち資料を無料ダウンロード
目次
派遣社員とは
派遣社員とは、人材派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の企業で一定期間はたらく労働者のことです。派遣会社が雇用主となり、給与の支払いや社会保険などの手続きを行いながら、派遣先の企業に人材を派遣します。企業が求めるスキルや経験を持つ人材を必要な期間だけ活用できることが大きな特徴となります。
なお、派遣社員の雇用契約には、有期雇用派遣と無期雇用派遣の2種類があります。有期雇用派遣は、同一の派遣先で同一の派遣社員を受け入れられる期間は最長3年と定められており、派遣先企業と人材派遣会社の派遣契約が終了したタイミングで、派遣社員の雇用契約も終了となります。
一方、無期雇用派遣は、同一の就業先で同一の派遣社員を受け入れる期間に制限がなく、人材派遣会社と派遣社員の間でも雇用期間が定められていません。そのため、有期雇用派遣よりも長期間にわたって同一の派遣社員を受け入れることができます。
派遣社員についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
>>人材派遣とは?他サービスとの違いやメリット、選ぶ際のポイントを紹介
>>有期雇用派遣とは?無期雇用派遣との違いを分かりやすく解説
人事担当者必見!
お役立ち資料を無料ダウンロード
人事担当者必見!
お役立ち資料を無料ダウンロード
派遣社員を受け入れる企業側のメリット
派遣社員を受け入れることは、企業にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。4つのポイントをご紹介します。
必要な期間を定めて人材を確保できる
人材派遣を活用すると、「繁忙期の3ヶ月間だけ人材がほしい」「産休に入る社員の代替として1年間サポートしてほしい」といったように、必要な期間をあらかじめ定めた上で人材を確保できます。正社員のように長期的な雇用契約を結ぶ必要がないため、業務量の変動や一時的な人員不足にも対応しやすく、プロジェクト単位や季節ごとの需要に合わせた人材配置を行うことが可能です。
即戦力人材を確保できる
派遣社員の多くは、特定の業務分野での実務経験や専門スキルを持っています。経理、人事、営業事務、ITサポートなど、専門知識やシステム操作が求められる職種でも、派遣社員であれば即戦力として活躍できるケースが多くあります。
限られた期間で成果を出したい場合や、人員補充を急ぎたい場合、人材派遣を活用すればスムーズに業務を進められるでしょう。
採用・育成コストを抑えられる
派遣社員を受け入れることで必要なスキルや知識を持つ人材を確保できるため、新たな採用や人材育成にかかるコストを大幅に削減できます。また、派遣会社が事前にスキルチェックや面談を行っているため、ミスマッチが少ない人材を紹介してもらえるのもメリットです。
結果として、採用の効率化とコストの最適化を両立しながら業務の質を維持することが可能となります。
労務管理の負担を軽減できる
派遣社員の雇用主は、派遣先企業ではなく人材派遣会社です。そのため、社会保険の手続きや給与計算、有給休暇の管理といった労務管理はすべて派遣会社が行います。
派遣先企業は日々の業務指示や勤怠状況の確認を担当すればよいため、人事・総務部門が行う雇用管理の負担を軽減できます。複数の派遣社員を受け入れる場合でも人材派遣会社が一括で管理してくれるため、煩雑な手続きに時間を取られる心配がありません。
結果として、派遣先企業はコア業務に集中しやすくなり、組織全体の業務効率の向上につながります。
派遣社員を受け入れる企業側の留意点
派遣社員の受け入れには多くのメリットがある一方、契約内容や指揮命令の範囲などを誤ってしまうとトラブルに発展するおそれがあります。ここでは、派遣社員を受け入れる際に企業が押さえておくべき主な留意点について解説します。
期間制限(3年ルール)がある
労働者派遣法では、派遣先企業の事業所において派遣社員を受け入れることができる期間と、同一の組織(課など)に同一の派遣社員を受け入れることができる期間に3年のルールがあります。そのため、3年を超えて派遣社員を受け入れる場合は、期間制限を延長する手続きや、受け入れる組織(課など)の変更が必要です。
派遣の期間制限について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
>>派遣の3年ルールとは?例外や3年を超える場合の手続きを解説
契約書で定められた業務しか依頼できない
派遣社員に業務を依頼する際は、派遣契約書に記載された範囲内で行わなければなりません。契約内容に含まれていない業務を任せると労働者派遣法に違反するおそれがあります。例えば、一般事務として契約している派遣社員に営業活動や販売業務などを指示することはできません。
業務内容を変更したい場合は、人材派遣会社と協議の上で契約内容を見直すなど、正式な手続きを行わなければならない点に留意しましょう。
契約期間の途中で解約ができない
派遣契約は派遣先企業と人材派遣会社との間で締結される契約であり、原則として期間満了まで継続することが前提です。企業側の一方的な都合により正当な理由もなく契約を途中で打ち切ることはできません。「業務が減ったから」「コスト削減したいから」などの企業側の事情だけで契約を解除すると、労働者派遣法に反するおそれがあります。
どうしても契約の継続が難しい場合は、人材派遣会社側と協議し、正当な理由と双方の合意のもとで手続きを進めましょう。
労働者側からみる派遣のメリットや留意点
人材派遣は企業にとって柔軟に人材を確保できる手段ですが、労働者にとってもはたらき方の選択肢を広げられる雇用形態です。続いて、労働者の立場から見た派遣の主なメリットと留意点を解説します。
派遣としてはたらくメリット
派遣社員としてはたらく場合、以下のようなメリットがあります。
- はたらき方を選べる
フルタイムだけでなく、週数日や時短勤務など、自分のライフスタイルに合わせたはたらき方を選びやすい点が大きなメリットです。育児や介護、学業と両立したい場合にも柔軟にはたらけます。 - 仕事内容や企業を自分で選べる
事務、販売、専門職など、これまでの経験を活かせる仕事を選べる他、興味のある業界ではたらける可能性もあります。就業前に業務内容を確認できるため、ミスマッチも減らせるでしょう。 - 仕事の悩み相談やサポートが受けられる
派遣社員の雇用主は派遣会社のため、仕事探しの段階から就業中の悩みまで担当者に相談できます。派遣先では伝えにくいことも派遣会社を通して調整してもらえる場合があります。 - スキルアップにつながる
さまざまな企業や業務を経験できるため、パソコンスキルや事務スキルなど実務に直結する力を身に付けやすく、キャリアの幅が広がります。
派遣としてはたらく留意点
派遣社員としてはたらく場合には、気をつけるべき点もあります。
- 契約期間が決まっている
派遣は契約期間が決まっているはたらき方のため、満了時に必ずしも契約が更新されるとは限りません。次の就業先が決まるまでに期間が空いてしまう場合もあるため、収入計画には注意が必要です。 - 責任のある仕事は任されにくい
派遣社員は契約で業務内容が定められているため、権限の大きい業務や管理的な役割は任されにくい傾向にあります。あらかじめ、どのような業務内容なのか、派遣会社に確認するようにしましょう。
人材派遣と他のサービスとの違い
人材派遣以外の契約形態としては、紹介予定派遣や人材紹介、業務委託などがあります。
人材派遣と紹介予定派遣の大きな違いは、人材派遣が派遣の契約形態のまま活用するサービスであるのに対し、紹介予定派遣は派遣期間終了後の直接雇用を前提としている点です。
人材派遣と人材紹介との違いは雇用形態です。人材派遣は労働者と人材派遣会社が雇用契約を結ぶのに対し、人材紹介は労働者と企業が雇用契約を直接結びます。
業務委託については、企業が業務の完成を依頼する契約であり、作業の進め方について企業が直接指示することはできない点が人材派遣と異なります。
このように、誰が雇用主になるのか、企業がどこまで業務指示を出せるのか、直接雇用に結び付くのかといった点で、サービスごとに特徴が異なります。
以下にサービスごとの違いをまとめました。
| 人材派遣 | 紹介予定派遣 | 人材紹介 | 業務委託 | |
|---|---|---|---|---|
| サービス内容 | 必要な人材の派遣 | 採用支援 | 採用支援 | 委託業務の遂行・納品 |
| 契約形態 | 労働者派遣契約 |
|
有料職業紹介契約 | 業務委託契約 |
| 雇用元 | 人材派遣会社 |
|
自社 | 業務委託会社 |
| 人材の選考 | 不可 | 可 | 可 | ― |
| 派遣期間 | 最長3年 | 最長6ヶ月 | ― | ― |
| 料金体系 |
|
|
紹介手数料(採用決定の場合) | 固定額、従量単価など |
| メリット | 必要なときに必要なスキルを持つ人材を受け入れられ、労務管理も任せられる | 実務を見てから採用可否を判断でき、入社後のミスマッチを防げる | 採用業務を効率化でき、自社では出会いにくい人材を採用しやすい | 業務を一括で任せられ、社内の管理工数を大きく削減できる |
それぞれの特徴やメリットを確認し、自社に合ったものを選ぶとよいでしょう。
人材派遣以外のサービスについては、以下の記事も併せてご覧ください。
>>紹介予定派遣とは?メリットや通常の派遣との違い、留意点を解説
>>人材紹介とは?サービス内容やメリット、利用の流れを図解で解説
>>業務委託契約とは?契約形態の違いやメリット、締結の流れまで徹底解説
人事担当者必見!
お役立ち資料を無料ダウンロード
人事担当者必見!
お役立ち資料を無料ダウンロード
即戦力人材の確保には人材派遣の利用がおすすめ
人材派遣は必要なときに必要なスキルを持つ人材を確保できるため、採用スピードと業務の質の両方を向上させやすいサービスです。雇用や労務の管理については派遣会社が行うため、企業は業務指示と成果の確認に集中できます。
一方、契約期間の管理や業務範囲の明確化など、守るべきルールもあります。企業によっては他のサービスのほうが有効なケースもあるでしょう。
人材確保にお悩みの際は、まずはぜひお気軽にパーソルテンプスタッフにご相談ください。
メールマガジン登録いただいた方限定でお役立ち情報を配信中!
監修者
HRナレッジライン編集部
HRナレッジライン編集部は、2022年に発足したパーソルテンプスタッフの編集チームです。人材派遣や労働関連の法律、企業の人事課題に関する記事の企画・執筆・監修を通じて、法人のお客さまに向け、現場目線で分かりやすく正確な情報を発信しています。
編集部には、法人のお客さまへ人材活用のご提案を行う営業や、派遣社員へお仕事をご紹介するコーディネーターなど経験した、人材ビジネスに精通したメンバーが在籍しています。また、キャリア支援の実務経験・専門資格を持つメンバーもおり、多様な視点から人と組織に関する課題に向き合っています。
法務監修や社内確認体制のもと、正確な情報を分かりやすくお伝えすることを大切にしながら、多くの読者に支持される存在を目指し発信を続けてまいります。
- 記事をシェアする