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チームビルディングとは?目的や重要性、行うメリット、具体的な手法について紹介
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リモートワークやハイブリッドワークの定着、人材の流動化、DXの推進などにより、組織には、多様な人材が互いに理解し合いながら成果を出すことが求められています。そこで有効な取り組みとなるのが、チームビルディングです。
この記事では、チームビルディングの意味や目的、重要視される背景を整理した上で、実施するメリットや5段階プロセス、効果的な手法などについて解説します。チームメンバーの力を最大限に引き出し変化に対応できる組織づくりを進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
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チームビルディングとは
チームビルディングとは、メンバー一人ひとりが自分自身のスキルや能力を最大限に発揮し、ハイパフォーマンスを発揮できる環境づくりや取り組みのことを指します。
チームワークとの違い
チームビルディングと似た言葉に、チームワークがあります。チームビルディングは、チームづくりの具体的な取り組みを指します。業務の効率化などを達成すると共に、メンバー一人ひとりのそれぞれのスキルや能力を成長させる形でチーム全体の底上げを図ることも目的です。
一方でチームワークは、メンバー同士の結束を固めながら課題を達成することが重視されます。ただし、メンバーそれぞれの能力を伸ばしたり、人材を育成したりすることは目的ではありません。チームビルディングとチームワークは、一人ひとりの能力を活かすための意識が異なります。
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チームビルディングの目的や重要視される背景
チームビルディングの目的は、メンバー同士の相互理解を深め、共通の目標に向かって力を発揮できるチームをつくることです。単に人間関係を良好にするだけでなく、コミュニケーションの活性化や役割理解を促し、個人のスキルを掛け合わせてチーム全体の成果を最大化することを目指します。
近年、このチームビルディングの重要性は高まっています。ビジネス環境やはたらき方が急激に変化する現代において、多様な人材が協力し合い、変化に適応できる強い組織づくりが急務となっているためです。
では、具体的にどのような環境の変化によりチームビルディングが求められているのでしょうか。まずは、チームビルディングが重要視されている4つの時代背景から詳しく見ていきましょう。
リモートワーク・ハイブリッドワークの定着
リモートワークやハイブリッドワークの定着により、チーム内のコミュニケーションのあり方は大きく変化しています。対面であれば自然に生まれていた雑談や、相手の表情・雰囲気を見て状況を察する機会が減り、メンバー間の距離が生じやすくなっています。その結果、業務上の相談がしづらくなったり、メンバーが孤立感を抱いたりすることがあります。
また、誰がどの業務を担当しているのかが見えにくくなり、業務の属人化や情報共有不足が起こりやすくなる点にも注意が必要です。
こうした環境下では、チームビルディングを通じてお互いの人となり、仕事の進め方などを理解しておくことが重要です。普段から信頼関係が築かれていれば、テキストコミュニケーション特有の冷たさが和らぎ、オンラインでも気軽に相談やヘルプが出し合いやすくなるでしょう。
属人化については、こちらの記事で詳しくご説明しています。
>>属人化とは?原因やリスク、解消するためのステップを紹介
人材流動化の加速
転職があたり前の選択肢となり、人材の流動化が進んでいることも、チームビルディングが重視される背景の一つです。
組織のメンバーが頻繁に入れ替わる環境では、新しく加わった人が早期にチームになじみ、力を発揮できる土台づくりが欠かせません。職場に対して「居心地が悪い」「成長できない」「チームに貢献している実感がない」といった感覚があると、優秀な人材ほど離職を検討してしまいます。採用した人材が定着しない状態が続けば、採用や教育にかかるコストが増えるだけでなく、既存メンバーの負担増加につながる可能性もあります。
チームビルディングによってメンバー同士の良好な人間関係を築き、チームではたらく意味や目指す方向性を共有できれば、組織へのエンゲージメントを高められます。
Z世代マネジメント
昨今、特にZ世代*と呼ばれる若者世代のマネジメントにおいても、チームビルディングの重要性が高まっています。
Z世代は、従来のトップダウン型の指示や、背中を見て学ぶような育成スタイルよりも、心理的安全性や個人の尊重、仕事の目的に納得できることを重視する傾向にあります。単に指示された業務をこなすだけでなく、なぜこの仕事をするのか、自分の強みをどのように活かせるのかを理解した上ではたらきたいと考える人も少なくありません。
そのため、若手社員に能力を発揮してもらうためには、意見を言いやすく、失敗や相談を過度に恐れずに行動できる環境づくりが必要です。チームビルディングを通じてお互いの価値観や強みを認め合うプロセスを共有できれば、若手社員も萎縮せず自分の考えを発信しやすくなるでしょう。
*Z世代:1990年代半ばから2010年代初頭生まれの世代を指します。
DXによるビジネスの変化
DXとは単にITツールやシステムを導入することではありません。デジタル技術を活用しながら、業務プロセスや組織のあり方、ビジネスモデルそのものを見直していく取り組みです。情報システム部門だけでなく、営業、企画、人事、管理部門など、さまざまなメンバーが連携する必要があります。
しかし、専門性や役割が異なるメンバーが集まると、考え方や優先順位の違いから意見の食い違いが生じることもあります。信頼関係が十分に築かれていない状態だと、部門間に壁が生まれ、変革に向けた取り組みが進みにくくなってしまいます。
その点、チームビルディングによってメンバー同士の相互理解や信頼関係を深めておけば、異なる専門性を持つ人材が協力しやすくなります。互いの知識や視点を活かし合える環境が整えば、新しいアイデアや改善策も生まれやすくなるでしょう。
チームビルディングを行うメリット
チームビルディングを行うと、メンバー同士の関係性が深まり、チーム全体で目標に向かいやすくなります。チームの関係性がよくなれば、メンバーの意識がそろい、業務上の無駄が減り、新しいアイデアも生まれやすくなります。
ここでは、チームビルディングを行う主なメリットを解説します。
相互理解の深化と心理的安全性の向上
チームビルディングによってメンバー全員が共通の目的を持つことでチーム内のコミュニケーションは活発になります。その結果、メンバー間で関係性が構築され、他のメンバーの考え方や得意な仕事の分野が分かるようになり、相互理解も深まります。
これにより、 チームのパフォーマンスがよくなり、課題を解決しやすい環境づくりにつながるほか、チームの士気が高まることも期待できます。
また、相互理解の深化は心理的安全性の向上にもつながります。心理的安全性とは、チーム内で自分の意見や疑問、不安を安心して発信できる状態のことです。
単にメンバー同士が仲よくなるだけでなく、ミスや懸念といったネガティブな情報を早い段階で共有しやすくなるでしょう。風通しがよくなることで人間関係のストレスが減り、メンタル面でもはたらきやすい環境につながります。
ビジョンの自分事化とマインドセットの変革
マインドセットとは、人間が持っている習慣化した思考パターンのことです。チームで目標を達成するためには、メンバーの認識を合わせることが重要です。チームビルディングを通じてメンバー同士が信頼関係を築き、一体感が生まれれば、「指示された業務をこなす」という受動的な姿勢から、「チームのためにどう貢献できるか」という主体的なマインドセットへの変革が促されます。これが、チームのビジョンや目標をメンバー一人ひとりが「自分事」として捉えるきっかけとなります。
ビジョンの自分事化が進み、チームの目指す方向性と自分の役割が結びつくと、自分の仕事がチーム全体の成果にどうつながるのかを常に考えやすくなります。その結果、ただ指示を待つだけの姿勢から脱却し、自ら考えて動けるようになります。
さらに、チーム内で共通の判断軸が形成されるため、上司や先輩に細かく確認しなくても、自ら優先順位を決めて必要な対応を進めやすくなります。メンバー全員が同じ方向性を共有し、自律的に行動できるようになれば、意思決定や実行のスピードも格段に高まり、チーム全体の力強い推進力の強化へとつながるのです。
業務効率・生産性の向上とスキル発揮の最大化
チームビルディングは、業務効率や生産性の向上にもつながります。
メンバー同士の相互理解が深まることで、それぞれの得意分野や仕事の進め方、強みが見えやすくなります。資料作成が得意な人、調整業務に強い人、データ分析に長けている人など、普段の業務だけでは見えにくいスキルが可視化されることで、適材適所の配置や役割分担を行いやすくなります。
また、チーム内のコミュニケーションが円滑になると、確認や相談にかかる時間を短縮しやすくなります。これにより、各自が本来の作業に没頭できる時間が増えます。
チームビルディングによってメンバーのスキルや強みを活かしやすい状態を整えることは、個人の力を最大限に引き出し、チーム全体の業務効率や生産性の向上につながるのです。
多様な視点によるイノベーションの創出
チームビルディングは、多様な視点を活かしたイノベーションの創出にもつながります。
チームには、経験や専門分野、価値観の異なるメンバーが集まっています。しかし、心理的安全性が低い状態では、せっかく多様な視点があっても意見を出しにくかったり、無難な発言にとどまったりすることがあります。 一方、チームビルディングによって相互理解や信頼関係が深まれば、メンバーは自分の意見やアイデアを発信しやすくなります。
個々の意欲が高まり、多様なアイデアが組み合わされば、新しい商品・サービスのアイデアや業務改善の提案など、創造的なアウトプットにつながりやすくなるでしょう。
チームビルディングの5段階プロセス
チームビルディングは、アメリカの心理学者ブルース.W.タックマン氏が1965年に提唱した「タックマンモデル」を用いると効果的に行うことができます。チームの成長を5段階のステージに分類し、各ステージでチームがどういう状況なのか示すことで効果的な施策の検討がしやすくなります。
タックマンモデルは以下5段階のステージとなります。
- 形成期
- 混乱期
- 統一期
- 機能期
- 散会期
ここからは、5つのステージの特徴について詳しく解説します。
1.形成期
チームの構成が決まったばかりで、メンバーはまだお互いのことをよく分かっていない状態です。チームとして目指すべき共通の目標も定まっておらず、それぞれの役割も決まっていません。自分が何をすればよいのか分からず、チーム内のコミュニケーションにも遠慮と緊張感があり、不安を抱えている人も多いでしょう。
この段階ではゲームやアクティビティなどのアイスブレイク活動や自己紹介など、お互いを知る機会を増やす施策を行うことが有効です。
2.混乱期
混乱期にはチームが始動し、アイデアや意見がたくさん出てきます。しかし、チームとしての目標が明確に定まっていないため、メンバー同士の意見の食い違いで衝突が生じやすい時期でもあります。
この段階で求められるのは、お互いを理解するためのディスカッションです。ワークショップなどを通じてメンバー間で対立を恐れずに意見を主張し合い、議論を重ねながら理解を深めるための対話を行うことが重要になってきます。その際はファシリテーター(スムーズな会議の進行を実現するための進行役)を導入するなど、お互いが納得するまで話し合えるようにサポートしましょう。
3.統一期
混乱期を乗り越えると、チームのビジョンや理念が徐々に浸透することで意見が統一され、協力し合える関係が構築できているフェーズへと入ります。
しかし、適切なコミュニケーションを維持しなければ、チーム内の統一感が失われる可能性もあります。その状態を避けるためにはメンバー同士のより深いコミュニケーションを推進し、共通の価値観の確立を目指して、チームのパフォーマンス力をさらに高める施策を行う必要があります。ビジネスゲームなどを取り入れたチームビルディング活動を通じ、一体感を強化していくことが有効といえるでしょう。
4.機能期
機能期はチームが効果的に機能し、業務やプロジェクトに対して高いパフォーマンスを発揮する段階を指します。チームは共通の目的に向かって一丸となっており、メンバーは指示を受けなくても自分の役割を果たすために率先して行動することができます。チーム内には結束力があり、メンバー同士が互いにフォローできている状態でもあります。
しかし、過度なルーティン化や達成感によってマンネリに陥り、チームが停滞する可能性もあります。効果的に機能した状態を維持するためには定期的な評価や振り返りを行い、プロセスの改善を図っていく必要があるでしょう。
5.散会期
タックマンモデルの最後のステージである散会期は、チームが解散する段階です。目標の達成やメンバーの配置転換、時間的な制約などの理由で、チームは必ず散会期を迎えます。そして、メンバーは次のミッションに向かってチームを卒業していきます。
この時期、チームの解散や状況の変化により、不安を抱えたり、感情が揺れ動いたりするメンバーが出てくることがあります。チームリーダーはチームが今までにあげた成果や学びを振り返り、感謝やフィードバックの機会を設けるようにします。メンバー同士が互いに称賛し合う、チームの解散を惜しむ姿が見られるなどの場合、チームビルディングは成功したと判断できます。
チームビルディングに効果的な手法の具体例
チームビルディングを進めるための具体的な手法を5つご紹介します。自分のチームに合った、効果的な手法を取り入れることが重要です。
チームのルールづくり
チームビルディングを実践する際は、メンバーが安心してはたらける心理的安全性が確保された環境が必要です。そのためには、チームビルディングを円滑に進めるためのルールづくりを検討します。
例えば、「他人の意見を否定しない」、「客観的なデータに基づいて判断する」など、メンバーを束縛するためではなく、互いを信頼し協力し合うためのルールづくりを意識することが大切です。
1on1の実施
1on1とは、チームリーダーと各メンバーがマンツーマンの状態でざっくばらんに話し合うことです。こうした機会を設け、全体ミーティングでは分からなかったメンバー一人ひとりの意見を吸い上げます。
はたらき方や心身の健康状態、人間関係、不安要素などについてメンバーが本音を吐き出せる場を設けることで、問題の早期解決や信頼関係の構築につながります。その結果、風通しのよいチームをつくることができるでしょう。
自己開示ツールの活用
自己開示ツールとは、メンバー一人ひとりの得意や不得意、仕事で大切にしていること、理想のコミュニケーション方法などをシートやフォーマットにまとめ、チーム内で共有するためのものです。口頭では伝えにくい価値観やはたらき方の特徴を可視化できるため、相互理解を深めるきっかけとなります。
例えば、「集中したいときはチャットで要件を先に共有してほしい」「細かい確認作業が得意」「急な依頼よりも事前に予定を共有してもらえると動きやすい」といった情報を共有しておくと、メンバー同士の関わり方や連携ミス防止につなげられます。
ワークショップやセミナーの実施
ワークショップやセミナーを実施すると、チームワークを強めることに集中できます。ワークショップは、自発的なミーティングや共同作業によって参加者たちが一つの目標達成を目指します。この取り組みで共通の目標を達成するという経験を重ねることで、チームに対する信頼や安心感が生まれ、一体感を強められます。
例えば、セミナーを開催してコミュニケーションスキルについての基礎的な知識をインプットする場を設け、取得した知識をワークショップでアウトプットするというカリキュラムを組むのもおすすめです。この際の目標達成経験によってチームに一体感が生まれ、チームビルディングにも役立つことが期待できます。
ゲーム・レクリエーションの実施
ゲームや社内レクリエーションを取り入れることも、チームビルディングに有効な手法です。
通常業務とは異なる場面でメンバー同士が関わることで、普段は見えにくい性格や考え方、コミュニケーションの特徴を知るきっかけになります。業務上の立場や役割から少し離れて交流できるため、チーム内の緊張を和らげ、自然な会話を生み出しやすくなる点もメリットです。
リーダーズインテグレーション
リーダーズインテグレーションはチームリーダーとメンバー間の信頼構築に役立つゲームで、チーム内のコミュニケーションがまだ十分でない「形成期」に行うと効果的です。
最初にリーダーがメンバーの前で自己紹介をしたのち、退室します。そして、残されたメンバーだけでリーダーに聞きたい質問や自分について知っておいてほしいことなどの意見を出し合い、ホワイトボードや紙に書き出します。その後、メンバーが退室し、入れ替わる形で入室したリーダーが書かれた内容への回答を考えます。最後にメンバーが改めて部屋へ戻り、リーダーが一つひとつの質問やメッセージに自分の意見を返します。
形成期はリーダーもメンバーも互いのことを理解できていません。しかし、メンバーの意見にリーダーが真摯に向き合うことで相互理解は深まり、チームの一体感が醸成されるでしょう。
アイスブレイク
アイスブレイクは特定のゲームを指す言葉ではありません。ゲームをすることで感情の氷を溶かし、気持ちの中の壁を壊すことを目的にメンバー間のコミュニケーションを円滑にさせる活動をいいます。
代表的な例としては、自己紹介をかねて自分が興味を持っているトピックスについて話したり、相手に簡単な質問を投げかけたりする形式のものがあります。よい雰囲気をつくり出し、メンバー同士が気軽に話すことができるようにすることが目的です。軽いトピックから始めることで、メンバーが自然な形でコミュニケーションをとりやすくなります。チーム内の活発な議論が必要な「形成期」と「混乱期」に適しています。
振り返り(KPT)の実施
KPTとは、Keep(継続すること)・Problem(課題)・Try(次に挑戦すること)の3つの視点で業務やプロジェクトを振り返るフレームワークです。週次や月次など定期的に実施することで、チームの状態や改善点を整理しやすくなります。
Keepでは、うまくいった取り組みや今後も続けたい行動を確認します。Problemでは、業務上の課題やコミュニケーションのズレ、非効率な進め方などを洗い出します。その上で、Tryとして次回に向けた改善策や新たに試す行動を決めていきます。
KPTを実施する際は、失敗や課題を個人の責任として追及するのではなく、チームの学習データとして共有することが大切です。
プレモータムの実施
プレモータムとは、プロジェクト開始前に「もしこの取り組みが1年後に大失敗したとしたらその原因は何か」を想定し、事前にリスクを洗い出す方法です。成功を前提に計画を進めるだけでなく、あえて失敗の可能性を考えることで、見落としがちな課題や懸念点を把握しやすくします。
例えば、関係部署との連携が不足する、スケジュールが現実的ではない、メンバーの役割が曖昧なまま進むといったリスクを事前に出し合い、対策を検討します。プロジェクトが始まる前に懸念点を共有しておけば、トラブルを未然に防ぎやすくなるでしょう。
プレモータムでは、メンバーが不安や懸念を率直に発言する必要があります。そのため、心理的安全性を確認する機会にもなります。立場に関係なく意見を出し合える状態をつくることで、リスク管理の精度が高まるだけでなく、メンバーの当事者意識も高めやすくなります。
チームビルディングを進める際のポイント
チームビルディングを効果的に進めるには、ただ施策を実施するだけでなく、チームの状態や目的に合わせて設計することが大切です。ここでは、チームビルディングを進める際に押さえておきたいポイントを解説します。
明確なチーム目標を設定する
チームビルディングを成功させるためには、明確なチーム目標を設定することが大切です。チームとして達成したい目標が抽象的だったり、明確に定められていなかったりすると、メンバーは何から取り組めばよいのか分からなくなり、モチベーションを保つことが困難になってしまいます。
リーダーが主導してチーム目標を定め、そのために全員の力が必要だと認識できれば、メンバーはより主体的に動きやすくなります。
役割の明確化と相互期待を可視化する
チームの能力を発揮させるためには、それぞれのメンバーの役割を明確化することが重要です。メンバーの役割が明確化されていないと、プロジェクトがスムーズに進行しない、チームがうまく機能しない、などの恐れがあります。一方、役割が明確になると、自分が何をすべきかが定まり、どうすればチームに貢献できるか考えて行動しやすくなります。つまり、それぞれが最大限のパフォーマンスを発揮しやすくなり、チームとしての成果につながるのです。
また、チームビルディングにおいて重要なのは、単に自分の仕事の範囲を知るだけでなく、「隣のメンバーが自分に何を求めているか」という相互の期待値を可視化することです。役割をそれぞれ独立した「点」として捉え、きれいに線引きしすぎてしまうと、境界線からこぼれ落ちる業務が発生した際に「自分の仕事ではない」と見過ごされてしまうリスクがあります。
あえて役割を、境界線が「少し重なり合う面」として捉えておくことで、メンバー同士が周囲の状況を意識できるようになり、必要な場面で自然にフォローし合える「補い合い」の組織風土が醸成されます。
役割と相互期待を可視化できれば、メンバー同士の連携がスムーズになり、チーム全体で成果を出しやすい状態がつくれるでしょう。
チームの成功を共有し、認識する
成功体験はモチベーションの向上につながります。チームメンバーが成果を上げた際、その功績を表彰するなど、称賛の気持ちを積極的に表しましょう。この取り組みによって、目標達成の事実がチーム内に共有されます。チームの成功がフィードバックされることで、さらなるチームビルディングの向上につながることが期待できます。
また、大きな成果だけでなく、日常の中にある見えない貢献に光を当てることも大切です。サンクスカードやチャット上の称賛スタンプなどを活用すれば、メンバー同士が感謝や称賛を伝えやすくなります。
小さな貢献が認められる環境をつくることで、メンバーの帰属意識や前向きな行動を促しやすくなるでしょう。
チームビルディングの留意点
チームビルディングは、チームの関係性を深め、組織力を高めるために有効な取り組みです。ただし、進め方によっては、メンバーに負担感を与えたり、一時的な対立を過度に問題視してしまったりすることがあります。ここでは、チームビルディングを進める上で押さえておきたい留意点を解説します。
多様な価値観を尊重する
チームビルディングを成功させるためには、メンバーそれぞれが持つ価値観を尊重する必要があります。全員が同じ方向を向くように強要するのではなく、個人が持つ考えや価値観を尊重することで相互理解は進み、チームの結束力は高まります。
メンバーが勇気を出して発信した意見を否定するのではなく、全体で尊重し合う雰囲気づくりも大切です。その結果、メンバー間で相互にサポートし合えるチームづくりにつながっていきます。
ダイバーシティについては、こちらの記事でさらに詳しくご説明しています。
>>ダイバーシティとは?推進するメリットや重要性、取り組み事例をご紹介
チームビルディング活動を日常の仕組みに組み込む
チームビルディングで重要なのは、一度きりのイベントや研修で終わらせず、日々の業務の中で継続的に取り組むことです。定期的にさまざまなチームビルディング活動を実施し、新たな課題に対処することで、チームの長期的な成長や結束につなげていきます。
ただし、実施頻度を増やすだけでは十分な効果につながらない場合があります。大切なのは、チームビルディングで得た気付きを実務の中でどのように活かすかを明確にすることです。
例えば、研修やワークショップを行った後は、次回の会議では全員が一度は意見を出す、1on1では業務報告だけでなく困っていることも確認する、プロジェクト開始時に役割と期待値をすり合わせるなど、翌日から実践できる具体的な行動を決めておくとよいでしょう。
チームビルディング活動を日常の会議や1on1、振り返りの仕組みに組み込むことで、一時的な盛り上がりで終わらない持続的なチームの行動変容につなげやすくなります。
一時的な摩擦を「悪」としない
チームビルディングを進める過程では、一時的に意見の衝突や混乱が生じることがあります。メンバー同士が本音を出し合うようになると、価値観や仕事の進め方の違いが表面化し、以前よりも議論が増えたように感じる場合もあるでしょう。
しかし、こうした摩擦をすぐに失敗と捉える必要はありません。チームが成長していく過程では、目標や役割、考え方の違いをすり合わせる時期が必要です。むしろ、表面的な衝突を避け続けるよりも、課題や違和感を共有し、建設的に話し合える状態をつくることが重要です。
チームビルディングを始める際は、こうした一定の混乱や意見のぶつかり合いが起こる可能性をあらかじめメンバーに共有しておくとよいでしょう。摩擦が起きることも成長に必要なプロセスであると認識しておけば、一時的なパフォーマンスの低下や議論の増加があっても、冷静に改善へとつなげやすくなります。
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チームメンバーの能力を最大限発揮できる環境をつくる
リモートワークやハイブリッドワークの定着、人材流動化の加速、DXの推進などにより、チームにはこれまで以上に柔軟な連携や相互理解が求められています。チームビルディングは、そうした変化においてメンバー同士の関係性を深めるだけでなく、一人ひとりが能力やスキルを発揮し、チーム全体で成果を出すための重要な取り組みです。
チームビルディングを効果的に進めるには、チームの目標や役割を明確にし、メンバー同士が互いの価値観や強みを理解できる機会をつくることが大切です。それによりチーム内で安心して意見を出し合える関係性を築ければ、メンバーの主体性が高まり、業務効率や生産性の向上、多様な視点による新しいアイデアの創出も期待できます。
チームメンバーの能力を最大限に引き出すためにも、自社の課題やチームの状態に合わせてチームビルディングの取り組みを進めていきましょう。
良質なチームをつくるために“ひと言声かけ”することも大切です。
チームのコミュニケーションづくりについては、こちらの記事もぜひご確認ください。
>>声かけでメンバーのモチベーションをあげる!効果的な言い換えや声かけのポイントを解説
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監修者
HRナレッジライン編集部
HRナレッジライン編集部は、2022年に発足したパーソルテンプスタッフの編集チームです。人材派遣や労働関連の法律、企業の人事課題に関する記事の企画・執筆・監修を通じて、法人のお客さまに向け、現場目線で分かりやすく正確な情報を発信しています。
編集部には、法人のお客さまへ人材活用のご提案を行う営業や、派遣社員へお仕事をご紹介するコーディネーターなど経験した、人材ビジネスに精通したメンバーが在籍しています。また、キャリア支援の実務経験・専門資格を持つメンバーもおり、多様な視点から人と組織に関する課題に向き合っています。
法務監修や社内確認体制のもと、正確な情報を分かりやすくお伝えすることを大切にしながら、多くの読者に支持される存在を目指し発信を続けてまいります。
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