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【解説】派遣管理デスクとは?知っておくべきメリットと注意点

公開日:2024.11.25

更新日:2025.01.29

人事ナレッジ

即戦力や専門性の高い人材としてさまざまな企業で派遣スタッフが活躍しています。しかし、派遣スタッフの活用に付随する採用や契約管理、労務管理などのいわゆる派遣管理業務が業務負荷となっている企業の方もいるでしょう。
当記事では、派遣管理業務を効率化したい企業向けに派遣管理デスクについてご紹介します。業務負担を減らし、社員の生産性を上げたいと考えている企業はぜひ参考にしてください。

派遣管理デスク(MSP)とは

派遣管理デスクとは、派遣先企業の担当者の代わりに派遣スタッフの採用から管理業務までを代行するサービスのことです。外資系企業ではMSP(Managed Service Program)と呼ばれます。派遣スタッフが所属する部署や人事担当者と、人材派遣会社の間の窓口として派遣スタッフの管理をスムーズにします。

派遣管理システムとの違い

派遣管理システムとは、派遣スタッフを自社で効率的に管理するために使用するシステムのことです。派遣スタッフの管理という目的は同じでありますが、システムを構築し自社内で管理業務を行う点が派遣管理デスクと異なります。
パーソルテンプスタッフでは、人材派遣のご利用にまつわる発注や契約・請求管理などのプロセスを効率化することを目的に開発された管理システム「e-staffing(イー・スタッフィング)」をご提案できます。ぜひお気軽にお問い合せください。

パーソルテンプスタッフでは、契約・請求・派遣スタッフ情報・法律の豆知識まで必要な情報をお届けする派遣先企業向けプラットフォーム「T-PLA(ティープラ)」を提供しています。派遣管理でお困りでしたらぜひ「T-PLA」もご活用ください。

派遣管理デスクの主な業務内容

派遣管理デスクでは、派遣の依頼から契約・労務管理まで幅広い業務に対応できます。以下は派遣管理デスクで主に対応する業務の例です。

  • 人材派遣の依頼・契約更新
  • 派遣スタッフの管理
  • 勤怠や給与、請求管理
  • その他雑務
  • 派遣管理デスクを利用する企業は、契約によって派遣管理業務の一部または全てを委託できます。

    派遣管理デスク利用のメリット

    派遣管理デスクの利用には業務効率化以外にも以下の3点のメリットがあります。コンプライアンスリスクや派遣活用に関してお悩みのある企業はぜひ検討してみましょう。

    コンプライアンスリスクの低減

    派遣スタッフを受け入れる企業は労働者派遣法や男女雇用機会均等法、労働基準法などの法令を遵守する必要があります。一方で、これらの法律は頻繁に改正されるため、対応の遅れや漏れによるコンプライアンスリスクが懸念されます。派遣管理デスクを導入するメリットの一つとして、法改正にも速やかに対応することが可能なためコンプライアンスリスクが低減されます。

    定着率の向上

    派遣管理デスクが派遣スタッフや人材派遣会社に関するデータを一元的に管理するため、人材派遣会社のパフォーマンスを分析し、人材派遣の活用につなげられることもメリットです。データを元に人材派遣会社と情報連携することで、ポジションにマッチした人材を紹介してもらえる可能性が高くなるでしょう。また、ポジションとのマッチ率が高ければ人材の定着率向上も期待できます。

    社員定着率については以下の記事で詳しく解説しています。
    >>社員定着率が低い原因とは?定着率を上げる取り組みをご紹介

    派遣管理業務プロセスの最適化

    専門家に委託することで、派遣管理業務プロセスの最適化が図れます。個人情報を取り扱う派遣管理業務は慎重さが求められるため、担当者の負担は小さくありません。派遣スタッフの受け入れが多い、または複数の人材派遣会社と取引している会社では業務が特に煩雑になります。派遣管理業務デスクの利用により、社内の担当者はコア業務に集中できるため生産性も向上するでしょう。

    派遣管理デスク利用の留意点

    派遣管理デスクを最大限に活用するには、以下の2つのポイントに注意するとよいでしょう。

    コストがかかる

    派遣管理デスクを利用するには外部に委託料を支払う必要があるためコストがかかります。社内の人的リソースと費用対効果を踏まえて、利用を検討しましょう。

    社内にノウハウが溜まらない

    派遣管理業務を外注する際の留意点は、社内に業務に関するノウハウが蓄積しづらいことです。万が一問題が起きたときに対応が遅れたり、改善すべき点があっても把握できなかったりするおそれがあります。委託時にマニュアルやフローを整備し、ブラックボックス化を防ぐ工夫が必要です。

    派遣管理デスクを利用すべき企業とは

    派遣管理業務や派遣活用に関して、企業が抱える課題はさまざまです。特に以下でご紹介する3つのお悩みは、派遣管理デスクの利用によって解決できる可能性があります。

    派遣スタッフの定着率が低い

    派遣スタッフの定着率が低い場合、自社に課題がある可能性が考えられます。派遣管理デスクでは派遣管理に関するデータを一元管理するため、派遣スタッフの定着率が上がらない原因を分析することが可能です。また、人材派遣会社との情報連携がスムーズになることで、よりポジションとのマッチ率の高い人材をご紹介してもらえることも定着率向上につながります。

    派遣管理に関するコンプライアンス体制が不足している

    社内で派遣管理業務を行うことに対して、コンプライアンスを遵守できているか不安を抱えている企業は多いでしょう。労働者派遣法をはじめとする各種法令への対応ができる体制がない場合、コンプライアンスを守れないリスクがあります。専門家によるサポートが必要な企業は派遣管理デスクを利用することを検討しましょう。

    複数の人材派遣会社を利用している

    複数の人材派遣会社を利用している企業は各社の対応窓口を派遣管理デスクとすることで業務を効率化できます。人材派遣会社ごとに連絡先や派遣管理ツールが異なり、社内の派遣管理担当者の負担が大きいためです。派遣管理デスクに情報が集約されるため、業務プロセスや派遣管理コストの最適化も期待できるでしょう。

    派遣管理デスクの活用事例

    パーソルテンプスタッフでは、派遣管理デスクのサービスを提供しています。派遣活用を効率化したい企業向けに、ここでは派遣管理デスクの活用事例を2つご紹介します。

    マニュアル作成により、派遣管理業務の時間を削減

    社員2名で約700名の派遣スタッフを管理している企業が、派遣管理業務に割いている時間を減らし、配属決めや採用業務などのコア業務に注力するために、派遣管理デスクの導入を検討していました。

    そこでパーソルテンプスタッフから、全ての派遣管理業務を派遣管理デスクに集約や、イレギュラー対応に関するFAQやマニュアルを作成することを提案しました。

    その結果、人材派遣の依頼や契約管理、問い合わせ対応を派遣管理デスクへ委託したことで社員が行う派遣管理業務は約10分の1へ削減され、コア業務へ注力できる体制が構築できました。また、FAQやマニュアルの整備により、トラブル対応がスムーズになる効果もありました。

    派遣管理デスクの導入で人事部の負担を軽減

    複数の拠点で80名の派遣スタッフを活用している企業では、就業部署の責任者が派遣管理を行っているため、コンプライアンス体制に不安がありました。また、派遣スタッフを一括管理している部署がないため人事部へ問い合わせが入るケースが多く、負担になっていました。

    そこで、パーソルテンプスタッフから派遣管理業務の一部を派遣管理デスクに集約することや、派遣スタッフの労働時間管理を代行することを提案しました。

    その結果、社内からの問い合わせが特に多かった人材派遣の依頼から契約締結までの業務を派遣管理デスクに集約したことで、人事部の負担を減らしました。また、派遣スタッフの労働時間管理を徹底したため、コンプライアンス面の不安が解消しました。

    派遣管理デスクを活用してさらなる業務効率化を目指す

    派遣管理デスクとは、人材派遣の依頼から管理業務を代行するサービスのことです。特に派遣スタッフを多く受け入れていたり、複数の人材派遣会社を利用していたりする企業では、派遣管理業務を担当する社員の負担が大きくなる傾向にあります。派遣管理デスクを活用することで社員がより生産性の高い業務に集中できるうえ、コンプライアンス面での不安も解消されることなどがメリットです。

    派遣管理にお困りならパーソルテンプスタッフにお任せください

    派遣管理業務を効率化したいとお悩みの際は、パーソルテンプスタッフにお任せください。パーソルテンプスタッフの派遣管理デスクを活用することで、コンプライアンスリスク低減や人材活用最適化が実現できます。

    人材に関するお困りごとはお気軽にご相談ください

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