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BPRとBPO、RPAの違いと、業務改革に向けて実施すべきことを解説

公開日:2023.06.12

更新日:2024.01.29

人事ナレッジ

BPRとBPO、RPAの違いは?3種類の言葉の意味を解説しながら、それぞれがそのような課題の解決に対応しているのか、加えて業務改革を行う上で自社の課題に合った取り組み方を分かりやすくご紹介します。

そもそもBPR、BPOとは?よく似たRPAとは?

文字だけで見ると非常に似ているこの3種類の言葉ですが、それぞれどのようなことを指すのでしょうか。まずは言葉の意味を解説します。

BPRとは

業務を最適化、効率化するために行われるのがBPRです。BPRは、ビジネス・プロセス・リエンジニアリングの略語で、日本語では「業務改革」という意味です。

根本的な考え方で業務を捉え、そもそも必要な業務なのか、不要ならその業務ごとなくしたり、無駄なフローを減らしたり、あるいは根本的にやり方を変えるといった、ゼロベースに立ち戻った改革を行います。


BPOとは

プロセス全体をアウトソースする手法をBPOといいます。ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略語で、企業の業務プロセスを一括して委託することを指します。BPOについて詳細は以下の記事をご覧ください。


RPAとは

RPAはロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation)のことであり、業務を自動化するシステムです。事前に人間が設定した手順やルールに沿って稼働します。大ロットや、定型業務などを自動化する際に有効です。

RPAの詳細については以下で解説していますので、併せてご覧ください。
>>RPAとは?注目されている背景やメリットをご紹介


BPR・BPO・RPAの関係性

BPR・BPO・RPAの関係性

これら3つの業務改善の手法は、どのような関係性にあるのでしょうか。

BPOやRPAを導入するためにBPRを行うこともあれば、BPRの結果、BPOできる部分が判明したり、RPAが実現できたりすることもあります。そのため、この3つの方法の中でどれが先に行われるということはなく、それぞれがお互いに実施のきっかけとなる可能性がある関係性なのです。

BPR(業務改革)が必要とされる背景はさまざまです。社員がコア業務に集中できない、定型業務の自動化ができない、新規事業へ割くリソースが確保できないなど、ルールやフローの煩雑さが要因で効率化できず、困っている企業は多いでしょう。BPRでは、まず業務の可視化・分析を行ったあと、業務フローの再構築、ルールの変更、システム化・業務自動化・外部化などの検討を行います。その結果、業務遂行の手法として選択されるのがBPOやRPAです。

業務を一括でアウトソーシングできるBPO、業務をロボットで自動的に遂行できるRPAを導入することで社員をノンコア業務から解放し、新規事業などコア業務にリソースを集中させることができます。またアウトソーシング(BPO)する中でも、業務量が大きく定型的であれば、BPO内でRPAを活用することも可能でしょう。


BPRとBPO、RPAで対応できる課題

それではBPR、BPO、RPAを活用すると、それぞれどのような課題に対応ができるのでしょうか。具体例をご紹介します。

BPRで対応できる課題

BPRで対応できる課題は下記に挙げられ、業務を整理し、見直すことで、意思決定などの組織が抱える課題の解決にも一役買ってくれるはずです。

  1. 人材ポートフォリオの見直しによる人材配置の最適化
  2. 業務プロセスの見直しによる生産性の向上
  3. 組織改革による意思決定の迅速化
  4. 労働環境改善による社員の満足度向上
  5. サービス品質改善による顧客満足度の向上
  6. プロセス可視化によるリスクマネジメントの強化

BPOで対応できる課題

BPOで解決できる課題には下記が挙げられます。業務を一括でアウトソーシングするので、主にコア業務への集中という大きなメリットが得られます。

  1. コア業務への経営資源の集中
  2. 業務品質の向上
  3. 業務の標準化・効率化
  4. 教育コストの最適化

RPAで対応できる課題

業務を自動化させることにより解決できる課題として挙げられるのは、ミスや人手に関する課題です。

  1. 人件費の最適化
  2. 人手不足の改善
  3. ミスの削減
  4. コア業務への経営資源の集中

BPRとBPO、RPAはどれからはじめるべきなのか?

3種類の課題解決の手法に関して、BPOと RPAはあくまで手段の1つです。組織や業務の見直しのためには、最初はBPRで業務改革を行うのが基本であり、根本的な部分から業務を見直し改革を行います。何を変えるべきなのか、不要なこと、新たに導入すべきことを整理する中で、「業務を自動化することはできないか?」と考えるのがRPAでといえます。さらに「プロセス全体をアウトソースするのはどうか?」と考えるのがBPOといえるでしょう。

BPOやRPAを行うためにBPRを行うこともあれば、BPRを行いその手段としてBPOやRPAを行うこともありますが、多くの場合は、解決したい課題があり、それをBPRによって整理し、手段としてBPO/RPAを取り入れる、というパターンが多いです。


自社の現状を把握し最適な取り組みを行う

BPR、BPO、RPAについてそれぞれの役割と具体的な対応課題について解説しました。業務改善を行うためには、課題の特定が不可欠です。業務プロセスの可視化や整理などから、業務の専門家であるアウトソーサーに依頼すると、一層スムーズに課題解決につながるでしょう。

パーソルテンプスタッフでは、業務プロセスの見直しから総合的に業務改善をお手伝いしています。詳しくは以下のページをご覧ください。

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