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【人事ライン】
パーソルテンプスタッフ 加瀬
人事だって人間だもの!? ー何も知らないからこそ生まれた、新たな人事感覚ー

公開日:2022.10.04

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【人事ライン】 パーソルテンプスタッフ 加瀬 人事だって人間だもの!? ー何も知らないからこそ生まれた、新たな人事感覚ー

パーソルテンプスタッフ株式会社 人事本部 本部長
加瀬 洋子

「他の会社の人事ってどうやっているんだろう」「同じような悩みを抱えているのかな」
ちょっと知りたい、知っておきたいさまざまな企業の人事インタビュー『人事ライン』。
初回は、私たちパーソルテンプスタッフ株式会社 人事本部 本部長の加瀬 洋子のご紹介です。

― 人事本部の体制を教えてください

パーソルテンプスタッフの人事本部は3つの部で編成、各部もさまざまな室に分かれています。
1つ目は「SBU人事部」、これはSBU(Strategic Business Unit)経営の中核会社として、派遣事業のSBU全体をスコープとする人事組織です。
パーソルホールディングスと各グループ会社人事のハブ機能となり、活動をしています。ここでは、人事制度設計やSBU内の役員人事関連、人事トラブルへの対応やアドバイスなど幅広く実施しています。その他にもナレッジの共有もしており、今後はグループ間の人材交流やタレントマネジメントなども強化していく予定です。

2つ目は「人事戦略部」。ここには本部の半数以上のメンバーが所属しています。パーソルテンプスタッフの人事戦略・採用・育成教育・異動・昇進・登用などを企画から運用まで実行する部隊です。基本的な人事イベントの対応から、会社や人材の課題に合わせて、経営理念の浸透や社員の働き方の選択肢の拡充、次世代経営人材の育成、企業内大学の設立など、あらたな取り組みを企画し運用しています。
3つ目は「労務厚生部」。社員の入社から退社までのさまざまなイベント・手続き関連に対して寄り添ってサポートする、社員にとって一番身近な部隊です。 最近は、健康経営への取り組み・定年再雇用制度の見直しなど、労務視点で社会や会社の課題を捉え企画・運用しています。

― 今年度、人事として力をいれていることは何でしょうか

大きくは3つあります。
1つ目は「これまで50年積み上げてきた、我々SBUのケイパビリティを形として残したい!」 ということです。
【社員それぞれが現場で学び合い・教え合うという文化がパーソルテンプスタッフ最大の強みである。研修会社では作り出せない独自のナレッジやコンテンツが現場にゴロゴロ転がっている!】という想いから 企業内大学「Temp University(テンプユニバーシティ)」を設立しました。
将来は、Temp Universityをクライアント・派遣スタッフの皆さま、さらに世の中にも活用できるようにしていき、はたらく皆さまの不安・キャリアの途切れやスキルアップへの壁を補完していきたいと思っています。
このような活動を通して、労働市場全体をリードできる会社になれるように準備をしています。

2つ目は「人材ビジネスの楽しさや派遣スタッフさまの活躍、派遣というはたらき方の労働市場への好影響などもっとたくさんの方に知ってほしい!」。新卒・中途採用への注力、採用の在り方の見直しやさまざまな方に来ていただけるようにするための人事制度構築や専門性の高い職種の方々への新制度をリリースしています。

3つ目は「『テンプスタッフでいいや』→『テンプスタッフがいいな』→『やっぱりテンプスタッフじゃなきゃ嫌だ!』と思える会社になりたい!」ということです。はたらき方の選択肢を増やすことで、生活の事情で退職しなければならない…をなくしていき、「この会社で頑張りたい!」と思ってくれる人、皆に機会を提供するためにはたらき方の選択肢を増やす、フルリモート勤務(出社しなくても業務が進められる体制づくり)にチャレンジしています。 ただ、フルリモートはあくまでも選択肢【手段のひとつ】で、パーソルテンプスタッフは出社が前提のはたらき方です。自分の人生に何か変化があった際にも、この会社で仕事を続けられる選択肢を設けることを目的としています。

― パーソルテンプスタッフの人事として目指したいこと、ありたい姿を一言で例えるなら?

『社員、一人ひとりのための人事』です。
会社と個人、ではなくて、人事にいる個人と現場にいる個人の1対1の関係性になりたいです。なぜならば、私たちは人材サービスを担う会社の人事だから。
営業やフォロー担当が、クライアントやスタッフさんと、1対1の信頼関係を築いているように、私たち人事のメンバーもそうでありたいと思っています。
世の中トレンド的にも、個人や多様な価値観に寄り添っていく人事に…というのはその通りなのですが、その前にまずは人事に所属する私たち一人ひとりが社員に信頼をされなければ寄り添うだなんておこがましい!という感覚です。

― 加瀬さんご自身のことを伺います。長く営業現場を経験された後の人事本部長への異動でしたが、営業にいたからこその視点やよかったこと、逆に困ったことなどはありますか。

私は2021年に初めて人事に異動してきました。もちろん、人事の専門性は皆無です。最初は、言葉の意味すらわからず…会議の内容にハテナマークだらけの日々。もはや困ったことだらけです。自分の存在価値を疑いました・・・(笑)。
しかし、異動して半年ほど経過した時、企業内大学を立ち上げたいというメンバーの提案を受けて「これはぜひチャレンジしていこう!」と心の中から湧き上がってくるものがありました。そしてその瞬間「あ!こういうことだ!」と、私自身目が覚めた思いでした。
『自社の強みを形にして将来に継承したい、自分たちの強みは顧客や世の中皆さんとも共有したい。』その思いを実現するためには、『人事』というセオリーやカテゴリーの中に留まっていては実現できないのだと。

人事部門にいる=人事のプロフェッショナルにならなければならない、経営の求めるものを形にしなければ…と思い込んでいましたが「このビジネス、この会社、この業界をもっと良くしていきたい」という純粋な思いに従って行動しても良いのかもしれないと気付きました。営業にいたからこそ、人事のことを何も知らないからこそ、気付いた視点かもしれません。

― 今後実現したいことを教えてください。

もともと長く営業にいましたので、外に出て初めてお会いする方々とお話することは得意です(笑)。その得意分野を活かして、今でも外に出ていろいろな方に会って話をするようにしており、その中でたくさんの気づきを得られてとても勉強になっています。ちょっとしたことやこれは困った~!ということを雑談的に話す中でもコミュニケーションがとれ、そこから何かが生まれたり学ぶことがあります。ですので、さまざまな会社の人事部門同士が垣根を越えて「成功例」だけでなく「失敗例」などを話したり共有する機会を持ちたいです。
自社だけでは実現できないことや考えられないことも、複数の人事部門が集まればできるかもしれない。それぞれのケイパビリティをシェアしながらコラボレーションし、さまざまなことを実現していく時代であるというのは人事の分野でも同じなのではないでしょうか。
ですから、人事部門同士が個社の垣根を越えて、失敗も含めたナレッジを共有したり一緒に考える、一緒にプロジェクトをやるなどが実現できたらと思っています。

営業現場を長く経験された後に人事部門となった加瀬さんだからこその、固定概念なく柔らかかつとてもフラットでアクティブな視点が印象的でした。
HRナレッジライン、そしてこの人事ラインで、人事の皆さまの失敗ナレッジの共有やコミュニケーションの場、共創のきっかけになるコンテンツを制作していきたいです。

Profile

パーソルテンプスタッフ 加瀬 洋子

パーソルテンプスタッフ株式会社
人事本部 本部長
加瀬 洋子

2005年、新卒でテンプスタッフ株式会社(現パーソルテンプスタッフ株式会社)に入社。 営業職として品川・渋谷等の東京南エリアのベンチャー企業等を中心に担当。 2011年に首都圏派遣事業の営業マネージャー、その後営業部長を経て2021年より現職の人事本部本部長に。 営業で培った経験を活かし、人事部門を牽引し、皆で一丸となり人事課題に取り組んでいます。

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