貿易・海外営業事務
語学力を活かして輸出入や海外の取引をサポートするグローバルな仕事
貿易・海外営業事務の仕事の特徴
語学力
専門性高
デスクワーク
貿易・海外営業事務の仕事内容
勤務先は、商社、メーカー、船会社・航空会社、フォワーダー、通関業者などさまざまです。仕事内容は大きく輸出業務と輸入業務の2つに分かれます。輸出業務は、輸出通関書類の作成、運送の手配、船積書類作成などを行います。輸入業務は、輸入通関手配、商品の納入管理、関税や消費税などの税金の納付処理を行います。
人気の理由・魅力
語学力を活かせる
英語はもちろん、中国語・韓国語・スペイン語などさまざまな言語のニーズも高まっています。実務未経験でも、語学力があればチャレンジできる仕事もあります。
輸出入の知識が身に付く
通関書類の作成や貿易業務での英文などのやり取りであるコレポンのスキル、輸出入の法律知識や外国語の貿易用語など、輸出入にまつわるさまざまな専門知識が身に付きます。資格を取得してキャリアップを目指したり、経験を活かして同じ業界内での転職も可能です。
海外にかかわる仕事ができる
商品の輸出入など、貿易事務は企業の海外ビジネスの最前線をサポートできる仕事です。ときには海外の担当と直接やり取りすることもあり、各国の文化や世界情勢など、広い視野を学ぶことができます。
こんな方におすすめ
- 語学力を活かしたい方 実務未経験でも、語学力があればチャレンジ可能な仕事もあります。最近は特に中国語の需要も高まっていますので、英語以外の言語も習得すると、活躍の場がより一層広がります。
- コミュニケーションが得意な方 社内関係者だけでなく、物流・輸送会社、海外の取引先などさまざまな方とやり取りをする仕事です。関係者のスケジュール調整や交渉をする機会も多く、コミュニケーションが得意な方におすすめです。
- 人のサポートが好きな方 海外とかかわる華やかなイメージがありますが、コツコツとしたデスクワーク中心の仕事です。企業の輸出入を支える責任の大きい仕事であり、さまざまな人のサポートや調整も多く行います。人の役に立つことにやりがいを感じる方におすすめです。
求められる経験・スキル
- ビジネスマナー
- 語学力
- OAスキル
あると活かせる
- 臨機応変な対応力
身に付くスキルの例
輸出入業務の経験・知識
通関書類の作成スキル、コレポン、輸出入の法律知識などの輸出入の専門知識の他、海外の方と仕事する経験も積めます。
専門性の高い語学力
すでに語学力がある方も輸出入にまつわる単語の他、ビジネスの場にふさわしい言い回しなどが身に付き、語学力をさらに磨くことができます。
臨機応変な対応力
輸出入は国際情勢の影響を受けます。大規模デモや天候により物流が滞るなど、予想外のトラブルも多いため、臨機応変な対応力が身に付きます。
仕事例
業務 | 業務内容 |
---|---|
通関書類の作成(輸出) | Invoice(商業送り状)、Packing List(梱包明細書)、S/I(船積依頼書)など一式を作成する
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L/C読解(輸出) | 輸入相手銀行から届いたL/C(信用状)を読解し、間違いがないか精査する
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コレポン(輸出入) | コレポンとはCorrespondenceの略称で、海外との業務連絡を外国語で行う(基本はメールでのやり取り) |
A/N確認(輸入) | 輸出者から届いたA/N(貨物到着案内)を確認する
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1日の流れ
9:00
仕事開始
1日の業務内容を確認し、上司とミーティングを行う。
9:30
コレポン業務
海外の取引先と受発注や在庫確認、支払いに関する連絡を行う。
10:00
納期管理・調整
天候や国際情勢による商品到着の遅れが発生していないか確認し、調整。
12:00
休憩
13:00
船舶の確認、配送手配
船舶スケジュールを確認し、船積手配を行う。
15:00
貿易関連書類作成
税関に提出するインボイス、パッキングリストなどを作成する。
18:00
終業
貿易・海外営業事務のキャリアステップ
貿易・海外営業事務で培った語学力、輸出入業務の経験を活かしてより専門的な職種にもチャレンジできます。
貿易・海外営業事務
通関士
通訳・翻訳
はたらくスタッフの声
物流海外営業 T さん
イメージしていた以上にスケールの大きい仕事を任されています。
海外生活が長かったので、そのときに身に付けた英語力を活かせる貿易の仕事がしたいと学生の頃から思っていました。大手商社系物流会社を紹介され、現在はイメージしていた以上にスケールの大きい仕事を任されています。
NVOCC輸出入業務 Mさん
自分の力を試すチャンスもあり、とてもやりがいを感じています。
大学時代に中国語を専攻、留学経験もあるので、中国語を使える会社ではたらきたいと思っていたところ、中国とのやり取りが多いNVOCCを紹介されました。自分の力を試すチャンスもあり、とてもやりがいを感じています。
船会社営業 Sさん
英語力や交渉力が鍛えられています。
社会人になって以来、NVOCCではたらいてきましたが、自分の幅をさらに広げるためにどうしたらよいかと考え相談したところ、在来船の会社での営業職を紹介されました。さらにステップアップできると思い入社。外資系企業なので、英語力や交渉力が鍛えられています。
通関業務 Tさん
資格を活かした仕事に就けました。
大学時代に通関士の資格を取り物流会社に就職しましたが、異業種に興味を持ち転職。その後、やはり通関士資格を活かしてはたらきたいと思うようになりました。未経験からの就職活動は大変でしたが、相談にのっていただき希望の仕事に就くことができました。
担当者からのメッセージ
貿易事務では語学力だけでなく、貿易に関する知識も必要になります。資格は必須ではありませんが、持っていることで知識やスキルの証明にもなり、未経験者でも貿易事務の仕事に就けるチャンスが高くなります。また、他の事務職と同様にExcel・Wordなどの基本的なOAスキルは必須です。また、貿易事務の仕事は各方面との連絡調整が多いので、コミュニケーション能力の高い人に向いています。海外に興味があり、文化や習慣の違いを理解しながらグローバルな視点で仕事に取り組める人なら、面白みを感じられる仕事です。
貿易事務未経験の方へ
貿易事務未経験の場合でも、これまでの事務経験で培った書類作成能力や事務処理のスピードなどをアピールすることで、採用の可能性は広がります。また貿易関連の資格を持っていれば、採用後も優遇されることがあります。まずは比較的取得しやすい貿易実務検定C級の取得がおすすめです。貿易に関する定型業務に対応するための必要な知識を身に付けることができます。
経験を活かしてはたらきたい方へ
貿易事務の仕事では英語力が重視されますが、近年では英語以外の外国語ができる人材が求められるケースも多くなっています。特に、中国語のニーズは高く、勉強してキャリアアップにつなげる方法もあります。 また、通関士の資格取得もおすすめです。通関業者ではたらく際はもちろん貿易事務の仕事でも有利になり、キャリアアップにはぴったりの資格と言えます。また貿易事務の仕事では、取り引きする国の状況などにより対処が変わってくることもあります。状況に応じて臨機応変に対応できる能力も必要です。