OA事務(OAクラーク)とは?仕事内容や一般事務との違い、必要なスキルを解説
2026.10.13更新
求人サイトなどで“OA事務”や“OAクラーク”を見かけ、どのような仕事なのか気になっている人が多いのではないでしょうか。
OA事務(OAクラーク)は、専門資格がなくても基本的なパソコン操作ができればはたらけるため、未経験から事務職にチャレンジしやすい職種として人気があります。ここでは、OA事務の仕事内容や他の事務職との違い、求められるスキル、平均給与、はたらくメリット、役立つ資格、未経験から始める際のステップまで詳しく解説します。
OA事務(OAクラーク)とは?
OA事務とは、パソコンや各種ソフトなどのOAツールを活用し、データ入力や書類作成などの事務処理を担う職種です。OAはOffice Automation(オフィスオートメーション)の略称で、紙と人の手で進めていた事務作業を電子化・自動化・効率化する取り組みを指します。OAクラークもほとんど同じ意味で、呼び方が異なるだけと考えて問題ありません。
OA事務(OAクラーク)の主な仕事内容
OA事務の代表的な仕事内容を見ていきましょう。
ビジネス文書・プレゼン資料の作成
OA事務のメイン業務は、WordやPowerPointを使った資料作成です。Wordでは社内向けの報告書や議事録、業務マニュアル、取引先へ提出する案内文書などを、指定のフォーマットに沿って仕上げていきます。
PowerPointでは、会議や商談で使うプレゼン資料を作成します。図表やグラフを効果的に配置し、内容を分かりやすく伝えることが求められます。
データの入力
データ入力は、未経験からOA事務を始める人が最初に任されやすい業務です。ExcelやAccess、会社ごとの専用システムを使い、売上データや顧客データ、アンケート結果などを登録していきます。
単純な作業に見えますが、入力ミスはその後の工程に支障を与えるため、正確さが求められます。入力後の丁寧な見直しによる正確さと、タイピング速度も向上させれば、即戦力として認められるでしょう。
データの集計・分析
登録したデータをもとに、ExcelやAccessを使い、関数による表計算で売上や在庫の推移を集計し、部署や商品ごとの傾向を分析します。
実務ではSUM関数やAVERAGE関数に加え、別表から必要な値を引き当てるVLOOKUP関数がよく登場します。大量のデータを短時間でまとめたい場合はピボットテーブルが有効です。
社内専用システムの運用・管理
会社や部門で導入されている専用システムを使い、顧客情報や在庫データを登録・更新・管理します。登録済みのデータに誤りがないか確認したり、必要な情報を抽出して関係部署へ共有したりと、社内システム運用を支えます。
社内システムの操作方法は入社後に教わるケースがほとんどです。日々の運用を通じて、データ管理の基礎やデータ処理の流れが身に付くため、システム操作への抵抗感がなくなります。
オフィスのサポート業務
一般的な事務職と同じく、来客対応や電話対応、ビジネスメールの作成、郵送物の処理など、オフィスのサポート業務を任される場合もあります。書類のファイリングや備品の管理、発送手配なども日常的な業務に含まれます。
企業によっては、一般事務の仕事も含めてOA事務と呼んでいるケースもあるため、求人に興味を持ったら実際の業務範囲をよく確認しておきましょう。
OA事務(OAクラーク)と他の事務職の違い
続いて、一般的な事務職とOA事務の違いを確認します。主な違いはパソコンを使った事務処理の割合ですが、現在はどの事務職においても、ある程度のOAスキルが求められる点は押さえておきましょう。
一般事務との違い
一般事務は、書類整理や電話対応、来客対応などの事務全般を担う職種です。文書・資料の作成やデータ入力、備品管理まで幅広く受け持ちます。
対するOA事務は、パソコンを使った作業の割合が大きく、Officeソフトを扱う業務が中心となります。ただし、実際の求人では両者が明確に区別されておらず、1つの職種として募集されるケースも珍しくありません。
以下の記事では、一般事務についてより詳しく解説しています。
営業事務との違い
営業事務は企業の営業部門に所属し、営業担当者を支える職種です。商品やサービスの受発注、納期調整、見積書や契約書の作成、顧客データの管理、売掛金の管理など、営業活動にまつわる事務処理を担当します。顧客と直接やり取りする場面もあります。
一方、OA事務は営業部門に限らず、さまざまな部署でパソコンを使ったデータ処理や資料作成などを中心に担います。
以下の記事では、営業事務についてより詳しく解説しています。
営業事務とは?一般事務との違いや魅力・向いている人・求人を紹介
人事事務との違い
人事事務は企業の人事部門に所属し、採用や異動、昇進、評価に関する事務を担う職種です。募集や応募受付、選考補助などの採用活動に加え、給与計算や給与明細の作成、年末調整、社会保険や雇用保険の手続きなど、労務管理も受け持つ場合があります。
経理事務との違い
経理事務は、入出金の管理や経費精算、帳簿の作成など、企業のお金に関する業務全般を担います。経理部門や事業所の経理担当として、伝票の起票や仕訳、取引にまつわる入出金処理などに加え、月次・年次決算などの会計業務にも携わります。決算期には業務が集中するため、繁閑の差が大きいことを知っておきましょう。
以下の記事では、経理事務についてより詳しく解説しています。
総務事務との違い
総務事務は企業の総務部門に所属し、会社全体の運営基盤を支える職種です。契約書の作成や管理、設備・備品の管理、防災関連の対応、福利厚生制度の運用、社内イベントや株主総会の運営など、幅広い業務を引き受けます。
人事部や経理部が独立していない企業では、OA事務が総務事務を兼ねるケースも少なくありません。
貿易事務との違い
貿易事務は、輸出入の手続きに必要な書類の作成や進行管理を担います。商社やメーカーなどに所属し、受発注や運送便の手配、通関手続き、倉庫手配、代金の回収・支払い、利益計算まで行います。語学力や貿易の専門知識も欠かせないため、未経験から転職するハードルは高い傾向です。
以下の記事では、貿易事務についてより詳しく解説しています。
貿易事務とは?仕事内容・1日の流れ・必要な知識やスキルをご紹介
その他の事務との違い
事務職には他にも、金融・証券事務や学校事務など、業界特化型の職種が存在します。
金融・証券事務は、銀行や証券会社ではたらく事務職です。口座開設や入金処理、営業担当のサポートなどを担い、顧客の資産情報を扱うため正確さとコンプライアンス意識が強く求められます。
学校事務は、小中学校や高校、専門学校、大学などで学校運営を支える職種です。窓口対応や証明書の発行、教材の発注、教職員の労務手続きまで幅広く担当します。
いずれも業界固有の知識やスキルを活かした仕事が中心となりますが、OA事務で身に付くOfficeソフト活用スキルは業種や企業規模を問わず応用できるでしょう。
OA事務(OAクラーク)で求められるスキル
OA事務は特別な資格がなくても応募できる求人が多いものの、持っていると有利なスキルもあります。ここでは、採用時に重視される3つのスキルについて解説します。
Microsoft Officeソフトの基本操作スキル
OA事務で最も重視されるのが、Excel、Word、PowerPoint、Outlook、AccessなどのOfficeソフトの操作スキルです。企業によって求められるレベルは異なりますが、まずはWord、Excel、PowerPointの基本操作を身に付けましょう。
中でもExcelを重視する企業は多く、習熟度を上げるほど就業先の選択肢が増えていきます。実務ではSUM関数やAVERAGE関数、VLOOKUP関数などに加え、ピボットテーブルやマクロまで扱えると、企業へのアピール材料になるでしょう。
テンプスタッフでは、OA講座を中心に、仕事に必要なスキルが学べるキャリアサポート・研修をご用意しています。ぜひご利用ください。
正確・迅速な事務処理能力
データの集計や顧客情報の管理、書類作成やメール対応など、OA事務は幅広い事務作業を担うため、正確かつ迅速に処理できる能力が求められます。また、作業の遅れは他部署の業務にも影響が出る可能性があるため、スピードも重視されます。
ミスを減らすには、間違えやすい項目をメモやマニュアルにまとめておく、ダブルチェックしてから提出するなど、ミスを防ぐしくみづくりが有効です。定型業務をフォーマット化したり、必要に応じて関数やマクロを組み、自分で業務を効率化することも検討しましょう。
コミュニケーションスキル
OA事務では、社内の担当者から指示を受けて集計や資料作成を進めるケースがほとんどのため、依頼内容を正確に汲み取るヒアリング能力が求められます。依頼の意図を取り違えたまま作業を進めてしまうと、何度も修正が発生し、周囲の業務が滞る原因となります。作業に入る前に、目的や納期、使用場面をすり合わせておくことで、結果的に業務効率化にもつながるでしょう。
企業によっては、メール対応や来客対応など、社外とかかわる業務も担当します。企業を代表して取引先との窓口になる場面もあるため、メールの件名や宛先の敬称、基本的な言葉遣いなどのビジネスマナーは押さえておきましょう。
OA事務(OAクラーク)の平均給与
OA事務の給与は、勤務地や業務内容、求められるExcelスキルなどによって大きく異なります。テンプスタッフの求人でも、時給1,300円台から2,000円程度まで大きな幅があります。
時給・年収アップを狙うなら、OA事務に必要とされるスキルを身に付けるのが近道です。Officeソフトを中心としたOAスキルを上げておくと、未経験者よりも高い時給ではたらける可能性が高まるでしょう。
OA事務(OAクラーク)としてはたらくメリット
続いて、OA事務としてはたらくことの代表的なメリットを4つご紹介します。
汎用性の高いOAスキルが身に付く
OA事務ではたらく上で最も大きなメリットは、業界を問わず通用するOfficeソフト活用スキルが身に付く点です。ExcelやPowerPointの操作を日常的に行うため、独学よりも早く習得できます。
OAスキルを証明する資格を取得しても、“実際にどのレベルのOAスキルを使いこなせるか”が大事になります。そこで、日常業務で関数や各種機能を活用し続けることで、職場への貢献にもつながり、社内評価も高まるでしょう。
未経験から事務職デビューがしやすい
OA事務は、基本的なパソコン操作ができれば専門資格がなくてもはたらける求人が多く、事務職へのキャリアチェンジに適した職種です。派遣の求人でも“事務はじめてOK”“新卒・第二新卒歓迎”などの募集があります。
未経験から応募する際は、自分のOAスキルを具体的に整理して伝えるのが大切です。派遣ではたらく場合も、使える関数や作成した資料の内容を担当者に共有できれば、スキルに合った仕事を紹介してもらいやすくなります。
他の事務職へのステップアップにつながる
Word、Excel、PowerPoint、Accessなど幅広い仕事で使われるOA事務のスキルは、他の事務職へも活かしやすいでしょう。ビジネスマナーやコミュニケーション能力も同時に高めれば、一般事務や営業事務へのキャリアチェンジも視野に入れられます。
また、データ集計や資料作成、メール対応などの経験は、専門性の高い経理事務や貿易事務の現場でも活かせます。いきなり専門職を目指すよりも、OA事務で実務経験を積んでから挑戦した方が、採用につながりやすくなります。
ワークライフバランスを取りやすい
OA事務はパソコン作業が中心となるため、在宅勤務を導入している企業もあります。在宅勤務は、通勤の負担を抑えてワークライフバランスを保ちながらはたらけます。
派遣社員としてはたらく場合は、残業の少ない案件を選びやすいメリットもあります。ワークライフバランスを大切にしつつ、OAスキルを着実に伸ばしていけるでしょう。
OA事務(OAクラーク)の仕事に役立つ資格
OA事務の募集で資格が必須とされることは基本的にありませんが、資格は未経験者にとってスキルを示すために有効です。ここでは、代表的な資格の特徴と難易度をご紹介します。
MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)を取得しておくと、Officeソフトの基本スキルを証明しやすくなります。WordやExcel、PowerPointなどの知識と操作スキルを客観的に示せる国際資格です。
パソコンを使う業務の経験が少ない人でも、MOSがあれば基本操作は身に付いていることのアピールになり、自信にもつながるでしょう。
日商PC検定試験
日商PC検定は日本商工会議所が主催する検定試験で、実務に即したビジネス文書の作成力やデータ分析能力が問われます。Word、Excel、PowerPointの3科目に分かれており、難易度の低い順にBasic、3級、2級、1級など、科目ごとにレベルが設定されています。
ソフトの操作方法だけでなく、業務の目的に沿って資料をどう仕上げるか、集計結果をどう読み解くかまで問われる点が特徴です。
ITパスポート
ITパスポートは、ITに関する基礎知識を網羅的に学べる国家試験です。情報処理技術者試験の一区分に位置付けられており、特定のソフト操作ではなく、情報技術の基礎知識を幅広く問う内容となっています。
出題範囲には、ネットワークやセキュリティに加え、経営戦略やリスクマネジメント、財務まで含まれます。IT全般を体系的に理解できるため、社内システムの運用や日々の業務効率化を考える上でも役立ちます。
未経験からOA事務(OAクラーク)の仕事をするには?
未経験からOA事務を目指すためのステップを見ていきましょう。
OAスキルのレベルを棚卸しする
未経験からOA事務を目指すなら、まずはOfficeソフトで自分にできる作業を整理することから始めましょう。Wordなら文書のレイアウト調整や表の挿入、Excelなら四則演算やSUM関数、グラフの作成など、実際に手を動かして操作できる範囲を確かめていきます。
スキルを棚卸しておくと、不足しているスキルが見えてきます。整理した内容は説明材料にもなり、自分の強みを伝えやすくなるでしょう。
スキルアップ講座や研修プログラムを活用する
不足しているスキルは、独学だけでなく、講座や研修を組み合わせて補うと、効率よく身に付きます。動画教材を見ながら手を動かせば、感覚がつかみやすくなるでしょう。
とはいえ、自習だけだと疑問点をその場で解消できず、学習が止まってしまう場面もあります。派遣会社が提供するスキルアップサービスを活用すれば、費用を抑えながら体系的に学べる上、実務で求められる水準に沿った内容を習得できます。
テンプスタッフでも、スキルアップを支援するキャリアサポート・研修をご用意しています。好きな時間に自分のペースで学習できますので、ぜひご活用ください。
未経験OKでサポート体制が充実した仕事を選ぶ
未経験OK、かつ就業後のフォロー体制まで期待できる仕事を選びましょう。求人票で確認しておきたいのは、次の3点です。
- 未経験OKの表記があるか
- 研修制度が用意されているか
- 業務内容が具体的に書かれているか
研修制度が整った職場なら、入社後に必要な知識や業務の進め方を学びながら安心して業務に取り組めます。また、派遣会社を利用すれば、担当者がスキルや経験を踏まえて求人を紹介してくれる上、はたらいてからも定期的な面談で不安や悩みを相談できるので安心です。
未経験からOA事務(OAクラーク)を目指すならテンプスタッフにおまかせください
OA事務の仕事内容は多岐にわたりますが、専門資格がなくても挑戦できます。応募する際は、仕事内容の理解はもちろん、OAスキルの棚卸しや講座の活用方法、未経験者向け求人の選び方などを事前に調べておきましょう。
テンプスタッフでは、未経験からOA事務(OAクラーク)に挑戦したい方をサポートしており、OAスキルやビジネスマナーを学べる研修をご用意しています。登録時にはコーディネーターが希望のはたらき方を丁寧にヒアリングし、希望や条件に合う仕事をご案内します。在宅勤務や土日祝日休みの求人も多数取り扱っていますので、OA事務を目指したい方はぜひテンプスタッフにご相談ください。