営業事務とは?一般事務との違いや魅力・向いている人・求人を紹介
2026.06.08更新
事務職の仕事内容は多種多様ですが、中でも営業事務は、営業担当者を支えることで売上創出に近い領域で貢献できる、やりがいのある仕事です。見積書や請求書の作成、受発注管理などの業務があり、営業回りのスキルを身に付けたい人に選ばれています。
ここでは、営業事務の主な仕事内容や一般事務との違い、魅力、身に付くスキルやキャリアパスなどを解説します。
営業事務とは?
営業事務とは、会社の営業活動にまつわる事務作業をサポートする仕事です。営業担当者が商談や外回りなどの営業活動に専念できるよう、見積書や請求書の作成、受発注管理、顧客対応などを担い、間接的に会社の売上に貢献します。細かい業務内容は会社や業界によって異なりますが、基本的な事務作業に加え、電話やメールで顧客対応を任されることもあります。
営業事務はIT企業やメーカー、商社など幅広い業種で必要とされており、活躍の場が多いのも特徴の1つです。
営業事務の仕事内容
営業事務の仕事は、売上に直結する受注業務や納期管理、顧客管理まで多岐にわたります。ここでは、営業事務の仕事内容や特徴について見ていきましょう。
メール・電話対応
社外を含むメール対応や電話の取り次ぎを行います。営業担当者は外出やミーティングも多いため、担当者不在の際は営業事務が顧客からのお問い合わせに応じることもあります。
受発注業務
顧客からの注文を受け付け、商品やサービスの手配を行います。具体的には、見積書の作成、在庫管理、出荷指示などがあります。
書類・資料作成
受発注関連の書類や営業資料の作成を担当します。具体的には、見積書・請求書・納品書の作成に加え、プレゼン資料や会議資料の作成を行います。
売上管理
日々の売上データの集計や分析をすることもあります。集計や分析から営業活動の課題を発見できることも多く、営業戦略の立案に役立ちます。
納品・在庫管理
有形の商材を扱う企業では、納品・在庫管理も営業事務が担当することが多いです。出荷前の納品物のチェックや棚卸作業を行います。
顧客・案件管理
顧客の基本情報や取引履歴、商談の進捗状況などを管理します。営業活動の効率化や顧客との関係を強化する上で重要な業務です。
営業事務と一般事務の違い
営業事務と一般事務はどちらも事務職ですが、担当する業務範囲や求められるスキルに違いがあります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 営業事務 | 一般事務 | |
|---|---|---|
| 仕事内容 | 営業部署内の見積書・請求書作成や受発注管理など、営業サポートに特化した事務作業を担当。 | 部署内の書類作成やデータ入力、ファイリング、来客対応など、幅広い事務作業を担当。 |
| 社外とのコミュニケーション | 多め。営業担当者に代わって顧客対応、お問い合わせ対応をおこなうこともある。 | 少なめ。社内の業務がスムーズに進むよう支えるポジション。 |
| 求められるスキル | 顧客や営業担当者と密に連携するためのコミュニケーション力に加え、商品知識や納期調整も求められる。 | 基本的なパソコン操作やコミュニケーション力をベースに、日々の業務を正確に遂行するスキル。 |
| 専門性 | やや高め。営業フローや商品・サービスへの理解も必要になる。 | 比較的低め。未経験からチャレンジしやすい。 |
一般事務は、部署を問わず社内で必要な事務作業を幅広く担当する仕事です。人前に立つ機会は少ないものの、組織全体の業務を裏方として支えるポジションを担います。基本的には専門スキルや資格がなくてもチャレンジしやすい点が特徴ですが、企業によっては人事や経理など専門領域の事務作業をサポートすることもあります。
一方、営業事務は営業活動の支援に特化した業務が中心です。契約書や顧客向けのプレゼン資料の作成、納品管理、売上管理などを担い、営業担当者が営業活動に専念できるようサポートします。納期確認や請求関連のお問い合わせ対応、進行確認や資料送付などの事務的な連絡に限り、顧客と直接やり取りする場合もあるため、一般事務と比べて対外的なコミュニケーションの機会が多くなります。そのため、商品やサービスへの理解も求められることがあります。
営業事務のはたらき方
営業事務のはたらき方にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、給与や勤務時間、1日の流れをご紹介します。
営業事務の給与
派遣の営業事務の平均時給は1,568円となっており、一般事務の平均時給1,517円と比べると、給与水準はやや高い傾向にあります。
参照:2025年度 パーソルテンプスタッフ(株)求人掲載実績
営業事務の勤務時間
転職サービスdodaの調査によると、営業事務の1ヶ月間の平均残業時間は12.1時間と少なめで、ワークライフバランスが取りやすい職種です。
営業事務の1日の流れ
営業事務の1日の流れの例をご紹介します。
9:00 メールチェック、タスクの確認
9:30 営業担当者のスケジュール確認、見積書の作成
11:00 経費精算
12:00 休憩
13:00 営業資料作成のためのデータ集計、資料作成サポート
15:00 受発注・納期管理、伝票処理
16:30 営業担当者とのミーティング、翌日のタスクの確認
17:00 終業
これらの仕事に加え、電話対応や顧客からのお問い合わせにも対応します。また、繁忙期など時期によって業務の量や内容は変わります。
営業事務に求められるスキル
営業事務としてはたらくために求められる具体的なスキルには、以下のようなものがあります。
- コミュニケーション力
- OAスキル
- 正確性・注意力
- マルチタスク能力
- 臨機応変な対応力
営業事務は、営業担当者をはじめ、顧客や社内の他部署など、さまざまな立場の人とやり取りする機会が多い仕事です。相手の意図を正確にくみ取り、分かりやすく伝える力が求められます。
また、見積書や請求書の作成、売上データの集計、営業資料の作成など、業務の多くはパソコンを使って行われます。そのため、ExcelやWord、PowerPointなどのOfficeソフトの基本操作は必須となります。
さらに金額や数量を扱う書類を作成する場面が多いのも特徴です。これらの書類にミスがあると顧客との信頼関係に悪影響を及ぼす恐れがあるため、細かい数字を正確に処理する注意力も欠かせません。
営業事務の魅力
営業事務は売上プロセスの中で多工程に関わる業務を通じて成長でき、チームで成果を上げる達成感も味わえるなど、やりがいの多い職種です。
ここでは、営業事務の魅力を具体的にご紹介します。
未経験でもチャレンジしやすい
営業事務は、営業活動を支える専門性が求められる職種ですが、未経験からでも段階的にスキルを身に付けながらチャレンジしやすい仕事です。複雑な受発注業務は経験を積んでから任されることが多く、未経験の場合は、まずは書類チェックや伝票作成、経費精算、資料作成のサポートなどの基本的な業務からスタートします。業務を通じて商品やサービス、営業フローへの理解を深めていくことで、徐々に専門性を高めていけるため、事務職がはじめての人でも安心して取り組めるでしょう。
幅広い業務を通して成長できる
営業事務は、見積書や請求書の作成、受発注管理や営業サポートなど、営業活動に関わる一連の業務を横断して経験できるため、実務に直結するスキルを身に付けることができます。また、商品やサービスの提案から納品までの流れを管理するため、営業部全体の業務フローや商品知識も習得できます。
協力し合うことでの達成感を得られる
営業事務は、価格や納期の社内調整、受発注の進行管理、資料準備などを通じて営業担当者を支え、受注までのプロセスを円滑に進める役割を担います。営業が商談や提案に集中できるよう段取りを整えることで、チームとして成果につながった際には、自身のかかわりを実感しやすく、達成感を得られるでしょう。
売上への貢献を実感できる
営業事務は営業担当者のサポートを通じて会社の売上に間接的に貢献できる仕事です。自分が作成した見積書や営業資料が商談の成功につながったり、迅速な受発注対応が顧客からの信頼獲得に結び付いたりと、自分の仕事が成果として目に見える場面が多くあります。
退社時間の調整がしやすい
営業事務は比較的残業が少なく、退社時間の調整がしやすい職種です。営業担当者のように外出先での商談時間に左右されることが少なく、社内で計画的に業務を進められるため、定時退社しやすい環境が整っています。月末や締め日など忙しい時期がある程度決まっているため、スケジュールの見通しが立てやすい点も特徴です。
営業事務の仕事で知っておきたいポイント
続いて、営業事務の仕事で事前に知っておきたいポイントや注意点について解説します。
イレギュラーな対応が発生することもある
営業事務は顧客の要望や営業担当者の状況に合わせて動くことが多いため、急な資料作成や見積もり対応の依頼など、イレギュラーな対応が発生する可能性があります。はじめは大変に感じるかもしれませんが、経験を重ねると柔軟な対応力がしっかりと身に付きます。
なお、業務内容や忙しさは職場によって異なります。派遣の場合は就業前に業務範囲や繁忙期の状況などを確認できるため、自分に合った職場を選びやすいでしょう。
繁忙期など業務量が多く忙しい時期もある
月末の締め日や期末の決算時期など、繁忙期には業務量が増えることがあります。見積書や請求書の作成が集中したり、複数の営業担当者からの依頼が重なったりすることもあるため、より計画的に業務に取り組む姿勢が必要となるでしょう。
営業や顧客とのやり取りが発生する
営業事務は、社内の営業担当者との連携はもちろん、顧客からの電話やメールへの対応など、社内外のさまざまな人とコミュニケーションを取る場面があります。1人で黙々と進める仕事ではないため、周囲と協力しながら仕事を進めるスキルが求められます。
営業事務の仕事が向いている人の特徴
事務職は人をサポートすることが好きな人に向いていますが、営業事務にも同様に向き不向きがあります。
ここでは、営業事務の仕事に向いている人の特徴を詳しくご紹介します。
人と関わりながら支えることにやりがいを感じる人
営業事務は営業担当者と密に連携しながら営業活動をサポートする仕事です。そのため、チームワークやコミュニケーションを大切にし、縁の下の力持ちとして活躍することを望む人に向いています。
正確に作業することが得意な人
見積書や請求書など数値を扱う業務が多いのが営業事務の特徴の1つですが、会社の信用を保つためにも、これらの書類は間違いがないよう処理しなければなりません。そのため、正確な作業が得意な人、責任感を持って遂行できる人に向いています。
マルチタスクが得意な人
電話対応や受発注などの数字を扱う仕事など、日々さまざまなタスクが進行するため、優先順位を決めながら複数のタスクを同時に進めることが得意な人に向いています。
営業事務の仕事が向いていない人の特徴
営業事務には向き不向きがあり、中には営業事務の業務内容と相性が合わない人もいます。ここでは、営業事務の仕事に向いていない人の特徴を解説します。
デスクワークが苦手な人
営業事務は1日の大半をデスクで過ごすことになります。パソコンに向かって書類を作成したりデータを入力したりする作業が中心のため、じっと座って作業に集中することが苦手な人には負担に感じるかもしれません。
マルチタスクが苦手な人
営業事務では、書類作成の途中で電話対応が入ったり、急な見積もり依頼が重なったりと、複数の業務を同時に進める場面が多くあります。1つの作業にじっくり取り組みたいタイプの人は、業務の切り替えの多さにストレスを感じることがあるかもしれません。優先順位を付けて対応し、必要に応じて期日を調整することで安定して業務を進められます。
パソコン作業が苦手な人
営業事務では、資料作成や受発注管理、データ集計など、日常業務のほとんどでパソコンを使用します。高度なスキルは不要ですが、Excel・Word・PowerPointの基本操作は必須となります。苦手意識が強い場合、まずは業務で使う機能(表作成、簡単な関数、体裁調整など)を実践しながら段階的に身に付けていきましょう。
営業事務で身に付くスキル
営業事務ではたらくと、どのようなスキルが身に付くのでしょうか。ここでは、身に付く代表的なスキルを解説します。
コミュニケーション力
社内外のさまざまな人とのかかわりを通じて、ビジネスマナーや相手が伝えたいことをくみ取るコミュニケーションスキルが備わります。
OAスキル
ExcelやWord、PowerPointなどをよく使用するため、日々の業務を通じてOAスキルが高まります。特にデータ集計や資料作成スキルは、将来のキャリア形成にも役立ちます。
自社商品の知識やサービスの理解
営業をサポートする中で、担当商品やサービスへの理解が深まります。業務を通じて得た知識は顧客対応や資料作成にも役立ちます。
臨機応変な対応力
顧客や営業からの依頼や突発的な業務に対応する中で、トラブルを最小限に抑えスムーズに業務を進行できるようにするための調整力や、臨機応変な対応力が磨かれます。
数字を扱う力や経理の基礎知識
見積書や請求書を扱う業務を通じて、数字の扱いや経理の基礎知識が求められるため、必要なスキルは実践的に身に付けられます。
営業事務の経験を活かしたキャリアパス
営業事務で培った経験やスキルを活かせば、以下のような職種を中心に、さまざまなキャリアを目指すこともできます。
営業職
営業担当者を一番近くでサポートしてきたからこそ商談の流れや受発注の手配を理解しているため、営業職へのキャリア転換は検討しやすい領域です。また、営業事務で培ったコミュニケーション能力や調整力は営業活動においても役立ちます。顧客との関係構築やニーズの把握においても、営業担当者と二人三脚で仕事をしてきた経験を強みにできるでしょう。
秘書
秘書は上司の日常業務を円滑に進めるためのサポートをおこなう仕事であり、営業事務にも通じるところがあります。営業事務での調整力や臨機応変な対応力を活かせるでしょう。
経理
営業事務では見積書や請求書の作成など数字を扱う業務が多いため、数字を管理する経理につながるスキルが身に付きます。数字への正確さを磨いて経理にチャレンジするのも1つの選択肢です。
一般事務
書類作成やデータ入力、電話対応、OAスキルは一般事務でも活かせます。また、営業全体のフローを理解し、調整を行った経験は、幅広い業務を支える一般事務でも強みとなるでしょう。
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