派遣社員の給料はどのぐらい? しくみ・月収・年収のリアルを紹介

2025.06.05更新
派遣社員としてはたらくことを考えたとき、気になることの一つに給料があると思います。時給での記述はよく見かけるけれど、月収の場合いくらになるかも気になりますよね。
厚生労働省などのデータから、平均月収や平均年収などの相場や正社員との比較、給料を上げるための方法などを紹介します。
派遣社員の平均給料はいくら?
派遣社員の平均給料は、はたらき方や地域などによっても変わります。ここでは派遣社員の平均給料の参考になる資料として3つのポイントを紹介します。
平均月収・年収
派遣社員の平均月収・平均年収について、パーソルテンプスタッフを例にすると、月収と年収の実績は以下の通りです。
- 月収 247,505円
- 年収 2,970,060円
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また、厚生労働省の資料によると、令和4年度と5年度の派遣労働者の平均賃金は以下の通りとなっています。
令和4年の平均賃金 | 令和5年の平均賃金 | |
無期雇用派遣 | 1万6,462円 | 1万6,664円 |
有期雇用派遣 | 1万3,661円 | 1万3,887円 |
派遣労働者平均 | 1万5,968円 | 1万6,190円 |
- 派遣労働者1人1日(8時間)あたりの平均額
出典:厚生労働省|令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)
このように、前年(令和4年)と比較すると、無期雇用派遣、有期雇用派遣、全体平均のいずれも賃金が上がっています。
エリア別の給料
関東(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県)、東海(愛知県、三重県、岐阜県、静岡県)、関西(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県、和歌山県)の三大都市圏の最新の平均時給は以下の通りです。
- 関東:1,728円
- 東海:1,452円
- 関西:1,504円
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三大都市圏の中でも、関東圏の平均時給が特に高いことが分かります。これを月収(1日8時間×22日勤務の場合)に換算すると、以下の金額となります。
時給1,728円×1日8時間×22日=30万4,128円
職種別の給料
続いて職種別の給料を見てみましょう。ここでは一例として事務に関する平均給料をご紹介します。
派遣の事務職全般の平均時給は、1,639円です。ただし、同じ事務職でも、一般事務より専門的な知識が必要となる経理事務の方が時給が高い傾向にあります。
その他、時給が高い職種としては以下のようなものがあります。
- 通訳翻訳:1,983円
- マーケティング:1,887円
- CAD:2,027円
- 研究開発:1,792円
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派遣社員と正社員との給料比較
国税庁の民間給与実態統計調査によると、正社員と正社員以外(パート・アルバイトを含む)の給料は以下の通りとなっています。
(単位:千円)
正社員(正職員) | 正社員(正職員)以外(パート・アルバイトを含む) | |
男性 | 5,936 | 2,685 |
女性 | 4,128 | 1,691 |
計 | 5,303 | 2,019 |
出典:国税庁|令和5年分 民間給与実態統計調査
上記をみると、正社員と派遣社員を含む非正規社員では、給料に差が出ています。差が生じる理由の1つは「裁量の大きさ」です。正社員は一般職や非正規社員をまとめる立場になるだけでなく、派遣社員にはない「イレギュラーな業務」や「異動・転勤」などが発生することもあります。就業先の指示命令に従う責任があることで、派遣社員よりも給料が高い傾向にあります。
ただし、現在は労働派遣法の改正によって同一労働同一賃金のルールが導入されています。正社員や派遣社員などの雇用形態ではなく、業務内容や責任範囲によって給料が決まっています。

派遣社員の給料のしくみ
派遣社員と正社員では、給料を受け取るしくみに違いがあります。
- 正社員:企業が直接雇用し、月給制・年俸制で給料が支払われる
- 派遣社員:派遣会社と雇用契約を結び、給料は派遣先ではなく派遣会社が時給制・月給制で支払う
正社員は、はたらく企業に直接雇用され、日数に関係なく毎月安定して一定の給料を得ることができます。一方、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業に派遣されてはたらくしくみです。
派遣社員で給料を上げるための方法
派遣社員としてはたらきながらでも、給料アップを狙うことは可能です。ここではその方法を解説します。
専門スキルや資格を身に付ける
専門的なスキルを身に付けたり派遣先に関係する資格を取得したりすることで、給料アップが目指せます。専門知識や資格を持てば資格がないと対応できない業務に携わることができ、仕事の幅に応じて給料が上がる可能性があります。
テンプスタッフでは、さまざまな研修から資格取得支援まで、豊富なサポートがあります。また、キャリアカウンセリングなどキャリア関連のサポートも充実しています。
経験を活かせる就業先を選択する
これまでの経験やスキルを活かせる派遣先を選択するのも、給料を上げる方法の一つです。
派遣の時給は、派遣会社と派遣先企業との契約によって決定されます。そのため、スキルや経験が同等であっても、就業先によって給料に差が生じることがあります。経験やスキル、資格がより活かせる派遣先を希望すれば、派遣先からの評価が上がり、その結果、給料も上がる可能性があります。
ただし、頻繁に派遣先を変更することは、派遣社員と雇用主である派遣会社との信頼関係に悪影響を及ぼす可能性もあります。あくまで契約期間をきちんと全うした上で次のステップを考えることが大切です。
派遣会社に相談・交渉をする
自分のスキルや資格と給料が見合っていないと感じる場合は、雇用主である派遣会社の担当者に相談・交渉する方法もあります。派遣先で残した実績や勤務態度などが評価されれば、時給が上がる可能性があります。

派遣社員の給料に関するよくある質問
最後に、派遣社員の給料に関してよくある質問をまとめました。
派遣社員の給料日はいつ?
派遣社員の給料日は、雇用主である派遣会社ごとに異なります。事前に就業条件明示書などで確認しておきましょう。
テンプスタッフでは、給料の一部を給料支給日前に受け取れる”給与前受け取りサービス”を提供しています。急にお金が必要になる可能性がある方は、このようなサービスがある派遣会社を選ぶのも有効な選択肢の一つです。
派遣社員ってボーナスは出る?
派遣社員はボーナスが支給されないのが一般的です。ただし、以下のような場合にはボーナスを受け取れる場合があります。
- 無期雇用派遣ではたらく
- 紹介予定派遣ではたらく
無期雇用派遣は、派遣会社との間で期限のない無期雇用契約を締結するはたらき方です。派遣会社との契約であり、派遣先企業が変わっても一定の給料を受け取れます。派遣会社の社員としてはたらくため、派遣会社の規定にしたがってボーナスを受け取れる場合があります。
紹介予定派遣は、派遣社員として最長6ヶ月はたらいた後、正社員として派遣先に雇用される可能性のあるはたらき方です。正社員として採用されることを見越して、派遣先からボーナスが支給される可能性があります。
残業代や交通費はもらえる?
派遣社員であっても残業代や交通費を受け取ることは可能です。ただし、交通費に関しては上限を設定している派遣会社もあります。残業代や交通費が満額支給されるかを登録前に確認しておきましょう。

給料など希望の条件ではたらくならテンプスタッフに相談!
派遣社員の給料相場や給料のしくみ、給料を上げる方法などについて解説してきました。
派遣社員は就業日数によって月々の給料が変動しますが、専門知識・資格の有無や経験などによっては活躍の場が広がり、裁量が求められるポジションではたらくことで給料が上がる可能性があります。
テンプスタッフでは、スキルアップやキャリアアップサポートが充実しており、資格取得やスキルアップを通じて給料アップを目指せます。また、経験を活かして給料を上げるために、次にどの仕事を選ぶべきかの相談もお任せください。
また、”給与前受け取りサービス”によって急にお金が必要になったときにも対応でき、安心してはたらくことができます。ぜひご利用をご検討ください。