まなびカンパネラ　2024年19号

キャリアのプチまなび
3分でわかる！しごとのこワザ
お知らせ

キャリアのプチまなび

“年末調整”って何のためにするの

毎年行われる“年末調整”。何のために行うかご存じですか。
期限内までに書類を集めたり申請作業をしたりするのは面倒…という方も多いのではないでしょうか。
でもこの“年末調整”、頑張ってはたらいて得た大切なお金を守るためにはとても重要な対応なんです。

まずは給与のしくみを知ろう

毎月の給与明細、しっかり中身を確認していますか。銀行口座に振り込まれる給与の金額いわゆる“手取り”と、“額面”とも呼ばれる総支給額がイコールでないのはご存知かと思いますが、これがイコールとならず額面金額より手取りの額が少なくなってしまうのは、年金や健康保険などの社会保険料や所得税などの税金が控除されているからです。
ざっくりとですが、額面金額の15％程度が社会保険料、そして5％程度が税金で、手取りは総支給額の80％くらいになっているかと思います。
社会保険料は健康保険料や厚生年金保険料として控除されています。改めて給与明細を見ると「こんなに払っているのか」と感じるかもしれませんが、実は健康保険料も厚生年金保険料も“労使折半”と言って、皆さまの給与から控除されている額と同じ額を会社も負担しています。また厚生年金に関しては、自分の納めた分と会社が納めた分の合計金額を踏まえて、将来の年金額も増えるしくみになっています。

所得税は12月の給与額が決まるまでは暫定

税金に関しては“安いに越したことはない”と考える方は多いと思います。かくいう私もその一人ですが、そんな方にとって年末調整はとても大切な手続きとなります。
所得税は1月から12月までの1年間の合計金額をもとに計算されます。つまり、12月支給の給与額が確定してはじめて、その年の本来の正確な税額を計算することができます。

所得税の計算式は以下の通りとなります。

年収－所得控除＝課税所得金額
課税所得金額×税率＝税金の金額

つまり、年収が同じでも＜所得控除＞が多い方が、その年の税金は少なくなります。生命保険料控除や住宅ローン控除など、所得控除対象となる条件に該当した場合、年末調整の際に申請をすれば“税金を安くすること”につながります。
そのため、どのような所得控除があり自分はどれに当てはまるか、申告漏れで損をしていないかなど、年末調整の時期が来る少し前に一度調べてみることをおすすめします。

/knowledge/l-campanera/2024/images/other/img_l-campanera_2024_19_02.jpg

田形正広　氏

社会保険労務士
FP1級／CFPファイナンシャルプランナー
国家資格キャリアコンサルタント

パーソルテンプスタッフ株式会社にて、大手銀行や証券会社など金融機関の営業担当を長く経験し、はたらく個人の相談に乗るため各種の資格を取得。
2020年にLife Ship株式会社を起業、現在に至る。
キャリアの土台としてマネーリテラシーを捉え、自分もはたらいて、お金にもはたらかせる。お金の問題に悩まずに生きる“Financial Well-being”を広める。

年末調整の対象となる方には各社より11月以降順次ご案内をお送りします。

3分でわかる！しごとのこワザ

クリックを減らす[Tab]キーで作業効率をアップ

キーボードの左側上部にある[Tab]キー、使いこなしていますか。
[Tab]キーを使うことで、マウスで選択箇所にカーソルを合わせてクリックするという手間を減らすことができます。
[Tab]キーを押すとカーソルを次の項目に移動、[Shift]キーを押しながら[Tab]キーでカーソルを前の項目に移動することができます。