これは、パーソルテンプスタッフを通じて派遣社員として働いている江原(えばら)さんのお話です。
江原さんは雑貨店の正社員として販売やグラフィックに携わっていましたが、出産を機にパート勤務へとシフト。しかし現在は派遣社員として大手メーカーに勤務しながら、AIを学んでいるといいます。
なぜパートで勤務していた江原さんが現在、派遣社員として働いているのか。なぜAIを学んでいるのか。詳しく伺っていきました。
江原さんは、もともと正社員としてお勤めだったんですよね。
そうなんです。雑貨店を営む企業で、販売のお仕事をしたり、グラフィックデザインのお仕事をしたりしていました。結婚して子どもを産むまではそこで働いていましたね。
パートでいろんな業務を任され、スキルを高める
その後は子育てに専念されたんでしょうか。
いえ、子どもは2人いるんですけど、1人目が2歳になる前にパートをはじめました。ちょうど叔父が税理士事務所をしていたので、そこで働かせてもらいながらExcelを使った事務仕事を覚えていきましたね。
なるほど。ちなみに場所はどちらで?
群馬県の高崎というところです。ただ、2人目の子どもが生まれる前に埼玉に引っ越しました。

埼玉では続けてお仕事をされたんでしょうか。
ええ。またパートとして、今度はスーパーのお惣菜の会社ですね。毎週データ集計をするようなお仕事を担当しました。フルのパートだったので1日8時間とか働いていましたね。
わあ。そのデータ集計のお仕事を1日やる感じですか?
いえ、いろんな業務を次々に任せていただく忙しい職場でした。パートだと直雇用だからか仕事のボリュームが正社員並みにどんどん増えていく感じで大変でしたね。
そうだったんですね。
まあ、仕事が増えていくのは大変でしたけど「パートでも結構スキルアップできるな」と感じたので、できる限り勤めてスキルを高めていこうと思いました。
パートで経験した業務から“派遣生活”をスタート
なるほど。
ただ、職場には派遣社員の方もいたんですが、明確に線引きをされている働き方が「いいな」と思って私も派遣に切り替えようと考えました。それでいったん退社して、派遣会社は3社に登録したんです。
3社ぐらいに登録する方、結構多いですよね。

私はテンプスタッフがいいなと思ったんですけど、すみません、他社に決めてしまいました。
いえ、全然お気になさらず。ちなみになぜ「テンプスタッフがいいな」と思ってくださったんですか?
お電話でもオフィスでもすごく対応がよくて、それで「こちらでお世話になりたいな」と思っていたんですけど、お仕事の内容が少し合わなくて、それで。
マッチしなかったですか……。
私の経歴を見て「こんなこともできるのでは」って、経験したことのないお仕事も色々と提示してくださったんですけど、ちょっと自信がなくて。「行ってみてできなかったらどうしよう……」って思っちゃったんです。
じゃあ、今までやったことがあるお仕事で決めて。
ええ、食品関係の会社での年末調整のチェックをするお仕事をやらせていただきました。
食品関係の会社でお金にまつわるお仕事は、まさに経験されていたところですね。じゃあ、そちらでは不満もなく。
いえ、それが通勤の手段で希望が出てきまして。
派遣で働きながらも感じていった「課題」
これまでは車通勤が可能な就業先に限定していたんですけど、電車通勤できるところで働きたいなと思って改めて探してもらったんです。それで、自動車関連の企業での就業が決まりました。あの、大変申し上げにくいのですが……。
え?
また別の派遣会社からのご紹介でして。すみません。
いやいや、全然気にしないでください(笑) そこは何年くらい?

そこの派遣会社を通じては7年続けましたね。
7年?!
就業先が大きい会社だったせいか、派遣社員も働きやすくお仕事させてくださる環境で。業務システムも覚えてしまえばスムーズだったので、働き続けるほどに負荷が少なくなっていくといいますか。
なるほど、職場環境が合っていたんですね。
ただ、課題はずっと感じていましたね。
課題というと、どういった?
自分のスキルを示せていない点ですね。これまでの経験で簿記の知識は少しあったんですけど、資格を持っていなくて。Excelも使い続けてはいましたけど、「Excelがこれだけできます」って示せる資格も持っていない。
純粋に資格が欲しかったわけですか。
いえ、そういうわけではないんです。就業先の皆さんに安心してお仕事をお任せいただけるように、何か形で示せる資格が必要なんじゃないかって思いはじめたんです。

派遣では、充実した学びの環境が欲しかった
わあ、素晴らしい心構えですね。
いえいえ、そもそもお仕事をする際にも「就業先の皆さんのお役に立っているか」「お役に立つためには自分も成長しなきゃいけない」と思っていて。それで勉強をしていったんです。でも……。
どうしたんですか?
所属していた派遣会社では、有料で受講していた研修も縮小してしまっていて……。「もっと学びたい」という思いはあるけれども、環境がないから「どうしよう」とモヤモヤしていて。仕事しながらだと独学だけでは難しいですし……。
気持ちと環境にズレが生じてきたんですね。
ええ、そんな中でちょうど就業先の契約が満了に近づいていたんですが、「この会社でまだ働きたいな」と思っていた矢先に、テンプスタッフから募集が出ていて。
お、そうですか。
それで9年越しに憧れのテンプスタッフで面談させていただいて、同じ就業先で働かせていただくことになったんです。部署は違いますけれども。
憧れのテンプスタッフ(笑)なんだか照れますね。
いや本当に憧れていました。今までの職場にもテンプスタッフの派遣スタッフが多くて、ずっと羨ましかったんですよ。私もやっと仲間入りすることができましたので、名前を汚さぬように貢献していきたいなと。

なんと素晴らしいお言葉……。それで、やりたかった「学び」は叶えられたのでしょうか?
ええ。いつも『RPA』のお知らせをいただいていて、受講したいなと思っていたんです。
あ、『RPAアソシエイツ研修』ですね。過去にも受講者の方をインタビューして記事にしたことがありますね。
役者を諦め、50歳を過ぎて出会った“RPAツールの仕事”は「今までで一番楽しい」
パートと比べたら、私は派遣にして良かった
そうなんですね。他にも色々と情報を探していたら、無料でAIを学べる“Code; Without Barriers”(コード・ウィズアウト・バリアーズ)のお話をタイミングよくいただけたので「これだ!」と思って。
なるほど、こちらを受講されたんですね。
そうです。生成AIの基礎知識を学んだりですとか、『Copilot』を使ってみたりですとか、『Power Platform』を使って業務の自動化に挑戦したりですとか、いろんなことを学ばせてもらいました。
もともと生成AIなどに興味があったんですか?
就業先では生成AIが導入されていて、社員の皆さんにもアナウンスが始まっていたんです。最初は「違う世界の話だな」とか「触る機会はないんだろうな」って思いましたけど、私もAIをしっかり学べば就業先でお役に立つことができるんじゃないかなって。
じゃあ、学ぶ機会があって「やった!」って感じですか。
ええ、このようなプログラムを無料で展開いただいて、本当に幸せだなって感じています。「私はこんなふうに日々を過ごしたかったんだ!」って思いながら研修を受けているんです。お風呂にもスマホを持ち込んで勉強しているくらいで。

そんなに喜んでいただけたなら、良かったです。
これまで経験してきた事務のスキルも、AIによって発展させることができそうです。それに、受講が完了するとデジタルバッジも付与されますので、「この分野のスキルがあります」という形も示せますし、本当に嬉しいことばかりですね。
江原さんはもともとパートで働いている時も「結構スキルアップができる」とおっしゃってましたけど、パートと派遣を比べていかがですか?
断然、派遣にして良かったです。それはもう間違いなく。自分の時間もありながら、学びもできて成長することができますから。これからも勉強を続けていって、新しい仕事にも挑戦していきたいと思っています。