これは、テンプスタッフを通じてスタッフとして働く山川さんのお話です。

滋賀県出身の山川さんは、福井大学の大学院で遺伝子工学の研究をしたのちに、富山県の製薬会社に就職しました。
そして今は、テンプスタッフを通じて“無期雇用派遣”という働き方でお仕事をされています。
では、どうして製薬会社で働いていた山川さんがテンプスタッフを通じてお仕事をしているのか。探っていきました。

山川さんは製薬会社でお仕事をされていたとのことですが。

そうですね。大学院が福井だったので、富山県の製薬会社に就職したんですけど、その会社を退職した後は滋賀に行きました。

富山から滋賀へ?

ええ、出身が滋賀なので、地元の企業で探せればベストかなと思って。研究開発の仕事がしたかったんですけども。

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研究開発の仕事を探し、テンプスタッフへ

滋賀で研究開発の仕事。ありましたか?

大阪や京都は本社の近くに研究室を持っている企業さんも多いと思うんですけど、滋賀県って工場が多いんですよね。工場だと研究室を持っている企業はなかなかなくて……。

探すのに苦戦した感じですか。

ええ、分析のアルバイトをしながら、研究開発の仕事をインターネットで一生懸命探していました。「研究開発 転職」みたいなキーワードで検索をして。

それで、どうなったんですか?

募集している企業さんを探してみたんですけどなかなか無くて。そのなかで、『テンプスタッフ』にたどりついたんです。研究開発の方を募集しているページでしたけど、「ここに行って聞いた方が確実に情報もあるやろうな」と思って、話を聞きに行ったんです。

なるほど、それでテンプスタッフにたどりついたと。

それで、最初は「こういう企業がありますよ」って紹介してもらっていたんですけど、ちょうどその時に、「滋賀県で専門職の特定派遣を募集している」という話があって。

特定派遣で専門職に。

ええ。ただ、もともと派遣で働く気なんかまったくなかったですし、派遣のイメージもちょっと良くなくて。

派遣だと、正社員の方の『お手伝い』ではないかと不安

どんなイメージでした?

なんというか、正社員の方の“お手伝い”みたいなイメージが結構強くて。だから「自分主体で仕事を進められないんじゃないかな」とか「言われたことをやるだけなんじゃないかな」という不安がありましたね。

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なるほど。

あとは、「派遣だから」みたいな理由で、雑用だけやらされるとか、軽く見られてしまうんじゃないかっていうのも不安の一つではあったかな。

立場的に軽視されてしまうのではないか、と。

ええ。ただ、滋賀のオフィスで特定派遣について懇切丁寧に説明していただいて、徐々に「アリかな」って興味を持っていきました。そのあと、梅田オフィスでの説明会にも参加して、質問にもすべて丁寧に答えていただいて。

それで、やってみようと。

はい。最初は、臨床検査システムを扱う総合メーカーの工場に配属になりましたね。

どんなお仕事を?

糖尿病などの病気を診断する『体外診断用医薬品』ってありますけど、それの不具合を調査したり、原料を変更するときの検証をしたりする仕事です。

なるほど。しっかりとしたお仕事を任されたみたいですね。


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一人で中国へ出張、工場の立ち上げを任される

そうですね。あとは、実際の工場の立ち上げにも携わりましたし。

工場の立ち上げ、ですか。

ええ、試薬を作る製造工場を中国で立ち上げる、ということだったので、出張して。

中国に出張ですか!

そうなんです。だからテンプスタッフに出張の保険をかけてもらいました。ビザは取れなかったので、14日間行って、帰ってきて荷物を入れ替えたらまた14日間行って、みたいな。

まさか、お一人で?

ええ、その時の上長から「もう自分の判断で全部決めてきていいから」って一任されて。

すごいですね!

ただ、現場では大変でしたけどね。ほとんど中国語しか話せないメンバーでしたから、ちっちゃい翻訳機みたいなのだけ持って四苦八苦して。あとはまあ、中国語なんで、とりあえず漢字で書けば伝わるかなと(笑)

なるほど(笑)紙に漢字を書いて。

そう、「入 薬 5g」みたいな(笑) あとは、図を書いたりジェスチャーを駆使したりして一生懸命伝えていきました。

すごい経験をされたんですね。


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山口県に「オフィス&ラボ」が新設。担当することに

ええ、それで6年くらい働いて、「もう少し検査主体の業務がしたいな」という気持ちになったので、所属を変えさせてほしいと伝えて。

それができるのもメリットですよね。

そうなんですよね。ただ、配属先からは「やめてほしくない」って言われて、「次はインドに行ってほしい」っていう話をされたんですよ。

インド!

だから、そこで「はい」って言ってたら、今頃はインドにいたかもしれませんね。まあ、スキルアップしたかったので、結局は配属先を変えてもらいましたけど。

そうだったんですね。次はどちらへ。

ある医療機器メーカーの、山口の生産拠点ですね。

今度は山口ですか。山川さんは身軽ですよね。

私自身の仕事への考え方として、「自分のしたいことができる場所ならば、どこでもいい」と考えていますので。あと、もう一つ、山口ではテンプスタッフから任されることがあって。

任されること?

ええ、テンプスタッフが山口県の徳山駅近くに新しくラボを立ち上げる、ということで「それを山川さんに担当してほしい」という話があって、それに合わせて山口に移り住んだ感じですね。

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それは、プレスリリースにも出てましたね。

2021年9月15日<リリース>山口県周南市に研究職が知恵を出し合う『オフィス&ラボ』を新設!ワークスペースを併設した新しいオフィスで“内覧会”も開催

そうです。このリリースにも出てますけど、内覧会では私もメディア向けに説明をさせていただきました。

医療機器メーカーで働きながら、研修や地方創生も

このラボは普段、何に使っているんでしょうか。

主に二つですね、「研修」の場と、「地方創生」の場。

地方創生の場?

ええ、たとえば先日の勤労感謝の日に、近隣の子供たちを集めて『お仕事体験』ということで「実験」を体験してもらいました。

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お仕事体験で実験ですか。いいですね。

家にあるお酢とか洗剤とかを使って楽しい実験をしたり、スライムを作って、お土産として持って帰ってもらったり。子供たちからも「面白かった」って評判もよかったので、続けていきたいですね。

「研修」というのは?

例えば新たな資格を取る場合に実技試験が設けられている資格もあるので、そのための研修だったり、学科試験に向けた勉強会だったり、そういった活用をしていますね。

じゃあ、駆け出しの研究職の人が集って、勉強したり情報交換したりするような場にもなっていると。

コロナ禍もあって思うようにできていないことも多いですけどね。僕も最終的には理系の人たちの「チームリーダー」みたいな存在になれたら嬉しいなと思っているので、若い理系の子に何かを教えていくというのは、好きでやっています。

普段は医療機器メーカーで働きながら、「研修」をしたり「地方創生」をしたり。忙しくて大変じゃないですか?

いえ、やりたいことをやらせてもらってますし、無期雇用という形もすごく働きやすいですよ。

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どんなところで働きやすさを感じます?

先ほどお話ししたように、正社員と同じように仕事を任せてもらえますし、派遣とか関係なくフラットに接してもらってます。それでいて、派遣のように就業先を選ばせてもらったりしますし。

時には正社員のように、時には派遣のように。

ええ、正社員と派遣の『いいとこ取り』という感じですね。

そうですか。快適な働き方のようで良かったです。

これからも自分の「やりたいこと」を軸に、いろんな経験を積んでいきたいですね。

山川さんの今後の活躍も期待しています。ありがとうございました!

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