2025年12月8日23時15分頃、青森県東方沖を震源として地震が発生しました。テンプスタッフでは、このような大規模災害などが発生した場合、スタッフの皆さまの安全確認を行っています。
大堀:この間の青森県東方沖地震では、1,000人規模の安全確認を実施させていただきました。私たちの部門では、管理職を含めて24時間体制で対応しているんです。

ガバナンス本部 リスクマネジメント部
リスク・コンプライアンス二室大堀 茉紀
パーソルテンプスタッフのリスクマネジメント部に所属する大堀は、2022年に入社した後、当時の「BCP企画室」に配属となりました。
大堀:新型コロナウイルスが蔓延した時に「このような状況は専門部署で対応しなければ手が回らない」ということで立ち上がった部署なんです。
コロナ禍が少し落ち着いてきたところで、“事業継続”を専門的に行う部署として改めて組織化されたのがリスクマネジメント部でした。
大堀:今ですと主に、自然災害が起きた際に「事業を継続するために何を強化するのか」ということを考えて実行する専門部隊になっています。

“事業継続”としては、地震だけでなく他にもサイバー攻撃やテロ、富士山噴火など様々なことを想定して計画しているといいます。
大堀:そして仮に大規模災害が起きた場合、まず行うのはスタッフや社員の安否確認です。その次に考えなければならないのが、「スタッフの皆さんにお給料を払えるのか」という点ですね。どういった状況であれ、スタッフの皆さんには生活があるわけですから。
また、気にしなければいけないのは被災地のことだけではない、と続けます。
大堀:被災地だけでなく、会社全体への影響を考える必要があります。たとえば、災害の影響を直接受けていない地域であっても、「震災によって社会保険のシステムが止まって、手続きができない」といった事態は避けなければなりません。
具体的には、「東京の本社で行っている業務を大阪でもできるような体制を整えている」といいます。
大堀:東京に直下型の地震が来てシステムが止まったからといって、全国の派遣スタッフに迷惑がかからないよう、東京と大阪の二拠点体制を整えています。今はその体制を強くしているところですね。
このような体制を専門的には「BCP(Business Continuity Plan):事業継続計画」と呼びますが、大堀はこのBCPの体制強化を担当しているわけです。

そんな大堀自身も、2011年3月11日の東日本大震災では東京にいながら被害に遭っていたようです。
大堀:私はもともと化粧品会社で店舗の販売員をしていました。都内のファッションビルで働いていたんですが、その時に震災に遭いまして。
都内では多くの人が『帰宅難民』になりましたが、大堀もそのうちの1人だったのです。
大堀:当時はLINEも無かったので、携帯のショートメッセージでやり取りしていましたね。それで、家に帰る手段もなくて「どうしよう」となった時に、職場の同僚と一緒に「ヒッチハイクをしよう」ということになりまして……。
同じ方向に帰りたい同僚と2人で、必死になってヒッチハイクをした大堀。
大堀:ヒッチハイクなんてやったことないんですけど、もう状況が状況なので仕方なく。幸いにも優しい男性に乗せてもらって、なんとか家に帰ることができました。それ以来、地震が起きるとその時のことを思い出しますね。

その後、エンターテインメント系の企業に転職した大堀は、店舗向けアプリのディレクター、およびインサイドセールスとして従事していました。
大堀:かなり忙しくて、夜遅くまで残業することも多くて疲弊していました。そんな時にコロナ禍になりまして、「会社への出社は禁止」ということで、リモート環境が整備されて家で仕事ができるようになったんです。
そうして「世の中の変化」や「働き方の変化」を肌で感じ、再び転職を考えるようになった大堀。
大堀:私の優先順位は、正直なところ「通いやすさ」でした。新宿で働きたいというのが先にあって、そのうえで最後は面接官だった上司の存在が決め手となってパーソルテンプスタッフを選びました。あとはお話を聞く中で、女性が活躍していることや、ワークライフバランスの良さが伝わり、働きやすそうだと感じた点も大きかったです。
そうしてパーソルテンプスタッフに転職してきた大堀でしたが、当時の「BCP企画室」に配属となると苦労の連続だったようです。
大堀:そもそも人材業界が初めてでしたし、会社のこともまだ分かっていないなかで新たに立ち上がった部署に入って「事業継続」に関する仕事をするということで、右も左もわからないような状況でした。会社全体のことや他部署の事情に詳しい方のほうが、この役割にはより適任なのでは……と 不安に感じていました。
また、災害対応についてはやるべきことも多く、どこから手を付けるべきなのか社内でも意見が割れていたといいます。
大堀:「災害時は電気が一番重要だから、自家発電をすべき」とか、「まずITだろう」とか、「備蓄が優先では」とか、色んな声があったと聞きました。社内でも前例がない取り組みでしたから、基準が無かったんですよね。

様々な意見が出たものの、「やはり、まずはスタッフを最優先に考えるべき」ということで方向性は一致。
大堀:そんななかで業界としても標準的な“基準”として『ISO22301』の取得を目指そうということになりました。『ISO22301』というのは、まさに「事業継続に対する潜在的な脅威に備えるための国際規格」ですね。
※ISO22301(事業継続)<一般社団法人 日本品質保証機構>
https://www.jqa.jp/service_list/management/service/iso22301/
実際、『ISO22301』の取得を目指すにあたっては、社内の現状を理解して様々な書類を作成する必要があったようです。
大堀:まず現場に情報を取りに行くのが大変でした。私は社歴も浅いですから、誰に何を聞けばいいのかが分からないのがすごく苦労して……。でも逆に考えると、社歴が浅くても新しいチャレンジがしやすい会社なんだ、とも思いましたね。

苦労しつつも情報を集め、整備していった大堀。「本を買って読み込んだり、他社に視察に行って学んだりしながら準備を進めていきました」と笑顔で口にします。
大堀:ようやく今、スタートラインに少し立てているかなと思っています。引き続き整備していって会社の事業継続性を高めることができれば、派遣スタッフの皆さんにもより安心して働いてもらえると思うんですよね。
そんな大堀に、「仕事で大切にしていること」は何なのか、聞いてみました。
大堀:ISO取得の準備をしていて感じたのは、普段の「業務フロー」が文書として存在しなくて、個人の手元や頭の中に存在していることが多い、ということでした。だから、有事の際を見越して、いかにオリジナルのフローを用意しておけるかというところは、すごく大事だと思っています。

あと、リスクマネジメントの担当として皆さんに伝えたい『大切なこと』としては、「何が起こるか分かりませんから、後悔しないようにしっかり備えておきましょう!」ということですね。
