パーソルテンプスタッフで経営管理の仕事をしている浅見には、気がかりなことがありました。

浅見:派遣スタッフの皆さんが、「今の働き方に満足されているかどうか」が気になっています。

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経営企画本部 経営管理室 浅見 政利

経営管理の仕事は、会社の業績分析や予算管理など、数字と向き合う側面が非常に強くあります。

浅見:主な仕事として、今の経営状況と市場状況を見た時の会社の立ち位置を明らかにして、数値の着地予測である『フォーキャスト』と呼ばれるものを作ります。そして、会社の代表者である社長にもそれを毎月報告しています。

そういった仕事をしながらも浅見は、自身の中で『スタッフの存在が薄れてしまう』ことを危惧していたのです。

浅見:仕事の特性として見ている数字が大き過ぎるので、スタッフの方一人ひとりに対峙する感覚が薄いと思うんです。実際にスタッフの方の声を聞く機会も多くはありませんし。


なぜ浅見がここまで「スタッフの声」を気にするかというと、その経歴に理由がありました。

浅見:私はもともと大学時代にファーストフード店でアルバイトをしていました。ただ、ファーストフード店だと接客時間が短いことが不満で、もう少しお客様に寄り添うような接客がしたくなったんです。

そうして就職活動に臨んだ浅見は、ある出会いをします。

浅見:就活などでスーツを着る機会が増えていくなか、親身になってくれるスーツ店の対応がすごくいいなと思って。それで、紳士服の会社に入社しました。

店舗に配属され、接客の仕事に励んだ浅見。しかし、営業成績は振るわなかったようです。

浅見:営業には向いてなかったですね。高い商品ばかり売るとか、とにかく数多く売るというのが苦手で……。目先の売上よりもお客様との関係性を重視していたので、成績は同期の中でも低かったです。

ただ、売上を上げるための“分析”は惜しまなかったといいます。

浅見:店舗がオープンする3時間前くらいに出社して、帳票を分析して店舗や市場がどういう状況になっているのか、といったことをまとめていました。それを朝礼で発表することもありましたね。

そして4年が経つと、転機が訪れます。

浅見:ある日、会議室で名前を呼ばれ「君は明日から秘書だから」という辞令が下って、社長秘書をやることになりました。驚きましたね。


秘書といってもイメージしていたものとは少し違い、“社長の参謀”のような位置づけだったといいます。

浅見:40代の社長でしたので、ある程度のことはご自身でこなしていました。ですので、庶務的な仕事というよりも、新しい事業に関することや、数字まわりのことで相談相手になっていく感じでしたね。

そんな“参謀”のような秘書として3年ほど充実した日々を過ごしていた浅見でしたが、一方で自分自身の「働き方」については無理が生じていたのです。

浅見:同じ会社の同僚と結婚し、子どもが生まれたんです。ただ、家族という形としては成り立たなくなっていきました。

小売業ということもあってか、プライベートの時間がうまく取れず厳しい状況になっていたようです。

浅見:やっぱり土日もないですし、本社にいても店舗に応援に行くこともありますし、社長の同行で出張も多かったので、家庭のことがままならなくて……。本当に「この先どうしよう」という状態になりました。


そうして転職を考えるようになった浅見。転職エージェントからいくつかの企業を提案され、自身の経験が活かせて、かつ働き方としても魅力を感じた会社がパーソルテンプスタッフでした。

浅見:多くのスタッフの方を抱えていて、その先にクライアントがいて影響力が大きい。それでいて、働き方を前面に打ち出している人材系の会社でしたので、気持ちよく働きながら会社にも貢献できそうだな、と思いました。

実際に入社が叶って働きはじめた浅見は、働き方にも満足できるようになっていきました。

浅見:土日はしっかり休んで子どもを見るとか、プライベートと仕事のバランスがしっかり取れるので、仕事のモチベーションにもつながりました。仕事ですごく疲れたとしても、子どもの顔を見てまた頑張れる感じがしています。

そのような経緯で現在に至る浅見だからこそ、派遣スタッフの皆さんが「今の働き方に満足されているか」が気になっていたのです。


浅見:社内にも時短で働く方やお子さんがいらっしゃる方は多くいますので、積極的に話を聞きにいっています。あと、派遣スタッフの方も社内で働いていますので、色々と質問をして派遣スタッフの方のことを理解したいなと思っています。

派遣スタッフの声を聞く機会が多くないなかでも、積極的に情報を取りに行くようになった浅見。活動はそれだけではありませんでした。

浅見:派遣スタッフの方が表彰される『スタッフAward』にも部署の皆で参画して、スタッフの方が楽しめるようなコンテンツを一緒に考えたりしました。

『スタッフAward2022』 https://www.tempstaff.co.jp/corporate/release/2023/20230517-4736.html

経営企画の仕事だけでなく、スタッフに関連するイベントにも参画するのは、浅見なりの考えがあったのです。

浅見:距離の遠いところからでも、スタッフの方に感謝の気持ちが伝わるといいなって思っているんです。


そんな浅見に、「仕事で大切にしていること」は何なのか、聞いてみました。

浅見:やっぱり、派遣スタッフの方が日々働いてくださっていることには感謝をしなきゃいけない、ということです。

普段は大きな数字を扱っていますが、スタッフの方が活躍してくださっているおかげでその数字につながっているわけですし、その数字が社員のモチベーションにもつながっているわけです。

そういったことを忘れることなく数字と向き合って分析をし、社長が的確に経営判断ができるような分析結果を出す。そんな“名参謀”になっていきたいですね。