これは、テンプスタッフを通じて派遣社員として働く内海さんのお話です。

北九州で生まれ育った内海さんは、正社員で総務のお仕事をされてきましたが、その後、福岡に移ると派遣社員で総務の仕事を選択することに。

内海さんがなぜ総務という仕事を選び、なぜ派遣社員という働き方を選んだのか。じっくりと探っていきました。

内海さんはずっと総務のお仕事をされてきたということですが、いつ頃からですか?

私、中学の時からずっと事務員に憧れていて。

え?

「学べることが多いのに、お給料がもらえるなんて」

中学を卒業した後は商業高校に入ったんですけど、その理由が「事務員になりたい」だったんです。

中学から? え、なんで事務員になりたいって思ったんですか?

いやあ、気付いたらなりたかったんですよね。当時やっていたドラマの『ショムニ』を観ていたので、影響を受けていたんでしょうか。私の中で自然と「働く=事務」って思っていたので、だったら商業高校に行こう、と。

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事務員になりたくて商業高校を目指すって、かなり力が入ってますね。

あ、でも、それだけじゃないですね。バイトも力を入れていました。

アルバイトは何を?

コンビニです。コンビニのバイトも楽しくて、ちょっと体調が悪いくらいじゃ休まなかったですね。

何が楽しかったんでしょうか。

コンビニの仕事って覚えなきゃいけないことがたくさんあるんですよ。POSシステムは何でもできますし、「学べることが多い」というのが楽しくて。学校ってお金を払って行くのに、仕事ってお給料がもらえるじゃないですか。「なんて素晴らしいことだろう」と思ってましたね。

すごい。意識が高い……。

そういえば当時、アルバイトに行く時に「仕事に行ってくる」って言ってたんですよね。友達に「なんで“仕事”って言うの? バイトやろ?」って言われてましたけど(笑)


離婚後にすぐ、正社員で総務の仕事へ

商業高校とコンビニのバイトで事務のスキルが高まっていった、と。

そうですね。学校で電卓を習いますので、コンビニではレジも見ずにガンガン打って活躍していました。

じゃあ社会人になってからも大活躍で。

それが、高校を卒業してすぐ結婚して子どもができたんですよ。

そうでしたか。じゃあしばらく子育てに専念されて。

そうですね。子ども2人を育てて。ただ、26歳の時に離婚することになりまして。

それは大変でしたね。そうすると、離婚後からお仕事を。

はい。北九州で仕事を探して、正社員の総務として働きはじめました。北九州は工業系の会社が多いんですけど、セメント会社で1年、その後、実家のある直方へ居住して外壁の工事会社で3年半ぐらい経験させてもらいました。

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その後は?

ちょっと忙し過ぎたりして「一旦環境を変えたいな」と思って、北九州市から福岡市に住まいも職場も変えたんです。



福岡に行っても通用した、総務と子育ての経験

北九州市と福岡市では、やっぱり違いますか。

北九州は工業系なので中小企業が多いんですけど、福岡市は商業地区なので、いろんな業種の大きな会社がたくさんあって。

なるほど。職種は同じ「総務」でも、会社の規模と業種が違う。

ええ、もっと大きい会社にチャレンジしたいなって思って、福岡市に移った時にテンプスタッフに登録しました。

そうでしたか。仕事はすぐ見つかりましたか?

希望を伝えてから紹介までが早くて驚きましたね。やっぱり大手の派遣会社って違うんだなって。しかも紹介されたのが大手アプリ会社の総務で。

アプリ会社。建築系とは全然違いますね。

はい。だから、「今までの経験が通用するかな……」って、少し不安で緊張していました。

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実際はどうでしたか?

今までの自分の職歴や経験が、すごくマッチしましたね。

おお、それは良かったです。

福利厚生関連とか障害者雇用関連とか、いろんな業務がありましたけど、これまでの業務や子育ての経験もすべて活きました。あと、私の根底にある総務という仕事への考え方もちゃんと通用して。

私が思う、総務の仕事とは。総務の役割とは。

「総務という仕事への考え方」って、どういったものですか?

総務って、やっぱり名前の通り“オールマイティー”じゃないと駄目だと思っているんです。いろんなことに対応できないといけない。事務仕事もあれば体力仕事もありますからね。電球を交換するとか、重い備品を運ぶとか。

え、内海さんは体力仕事にも慣れているんですか?

もちろん。北九州のセメント会社で20キロのセメントとか運んでましたから(笑)。だから、総務は少しずつ何でも全部できなきゃいけないんです。

なるほど。

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何でも全部やるうえでは、“効率”が重要になってきます。仕事はマルチタスク化して、何かをやりながら「他のことができないか」と考えなきゃいけなくて。

確かに、マルチタスクは重要そう。

私はそもそもせっかちなので、逆に「1つのことしかやらない」っていうのが苦手なんですよね。あと、マルチタスクは家事で培っていました。電子レンジを稼働しながらコンロで鍋を火にかけつつ洗濯をするとか、家では当たり前にやりますから。

ああ、家事もそうですね。じゃあ、かなりスピード重視の仕事で。

いえ、総務の仕事は早ければいいというわけでもなくて、丁寧さも必要だと思うんです。

総務の仕事は、雑用じゃないし楽じゃない

丁寧さ、ですか。

ええ。総務の仕事は社内の人たちを相手にすることが多いですけど、その相手が求めているところを常に探しながら丁寧に仕事をする必要があるわけです。

なるほど。相手のことを考えて手間をかける。

はい。でもそれって目に見えて分かることばかりじゃないんですよね。だから、自分がいなくなった後に「実はあの人、こんなところまでやってくれてたんだな」って気付いてもらえるくらいで満足だと思っています。

すごい。深いですね。

そう、総務の仕事って結構「雑用」だとか「楽」だとかって思われることが多いんですよ。でも、長年やってきて全然そんなことはないですし、非常に役割は重いと思っているんです。

「楽」だと思っちゃいけない、と。

「総務って楽そうだから来ました」みたいな子も結構見てきましたけど、そういう感じで選んでしまうと、「あれ、思ってたのと違う……」ってなるので注意が必要ですね。

業務範囲も広いし、スピードと丁寧さを兼ね備えないといけない。

そう。だからこそ私は好きですし、「やりがい」しかないですね。

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「派遣会社が間にいる」という安心感は大きい

正社員から派遣に転換されましたが、派遣という働き方についてはどうですか?

やっぱり大手の派遣会社さんだと扱っているお仕事も豊富だし、「入り口」って大事だなと思って。

入り口。

私は高卒なんですけど、正社員で働こうとすると雇用条件に「大卒」って書かれていたらそれだけで入れないわけです。どれだけ能力があっても、学歴や年齢でNGになってしまう。でも、派遣だと経験を重視してくださるし、入り口が広いと思ってて。

派遣だと「経験」を重視してもらえる、と。

ええ。それと、担当の方がついてくださるのもすごく大きいですね。正社員で働いている時は、仕事以外のことや周りの人のことも気にしなきゃいけなくて忙しくなり過ぎましたし、責任も大きかったのが本当に大変で。

確かに、仕事以外のことは多いかもしれませんね。

あと、仮に会社から難しい要求をされたとしても、正社員だと自分の立場的に言いにくいこともあると思うんです。

なるほど。

でも派遣だと、「派遣会社が間にいる」っていう安心感がすごくあって。就業先で何か難しい要求をされたとしても、すぐに「テンプスタッフに相談しよう」ってできますから、その安心感は一番大きいですね。

頼っていただけて嬉しいです。

おかげさまで、今は新たに経理の仕事にも挑戦させてもらっています。効率を重視しながら今後も仕事を楽しんでいきたいですね。

内海さんの今後の活躍も期待しています。ありがとうございました!

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