白井さんは高校を卒業後にスーパーでのレジ打ちを経験していましたが、現在は2人のお子さんを育てながら大手証券会社のコールセンターで働いています。
なぜ白井さんが、スーパーでのレジ打ちから大手証券会社のコールセンターへとキャリアチェンジしたのか。子育てと仕事の両立はどのようにしているのか。詳しく伺っていきました。

派遣ママ:白井(しらい)さん2人のお子さんを育てながら、派遣スタッフとして大手証券会社のコールセンターに勤務している。証券外務員一種を取得済み。
白井さん、昔はスーパーでレジ打ちをされていたとか?
そうなんです。高校を出てすぐ就職したんですけど、就職先がパチンコ屋かゲームセンターかスーパーくらいしか選べなくて。それでスーパーに就職して正社員としてレジ打ちをやっていました。

スーパーのレジ打ちは、朝から晩まで激務だった
大学への進学は考えなかったわけですか。
いやあ、とにかく頭が悪かったので……。神奈川県なんですけど、入試で名前を書いたら合格するような工業高校だったんですよ(笑)
え……そんな学校あります?
いや本当にそうなんですよ。あと、「うちは貧乏だし、早く働かなきゃ」って思って。
そ、そんなにお金に困ってらっしゃって……?
ええ。家は狭いし、着古したTシャツでバスマットを作っていたりして、「うちはバスマットを買うお金もないんだ……」とか思ってました。
そうだったんですね……。それで、スーパーではどのくらいお仕事を。
いやあ、1年半で辞めてしまいましたね。朝から晩まで激務でしたし、18歳の小娘には耐えられなくて。
そうでしたか。その後は何を?
働かず実家でヒマしてました(笑)。で、親から「なんかバイトぐらいしなさいよ」って言われて、新聞の折り込みチラシの求人を見ては電話してみる、みたいな感じで仕事を探しました。
派遣会社を通じて銀行のコールセンターへ
仕事は見つかりましたか?
家電量販店の仕事を見つけて、行ってみたら派遣でしたけどお給料も良かったので満足でした。そこで3年くらいやって。

その次は。
次が、また別の派遣会社でしたけど、大手メガバンクのコールセンターでした。それが、たまたま両親と同じ会社で。
え!? ……ご両親、メガバンクにお勤めだったんですか?
そうなんですよ。
あれ、でもさっき「うちは貧乏」って……。
あ、貧乏っていうのは私の思い込みでした。あんまり親とそういう話もしなかったので。ただ、社宅に住んでたので、家が狭かったのは本当ですね。
じゃあ「Tシャツでバスマットを……」っていうのも単に倹約家だったってことなんでしょうね。
そういうことですね。
それで、ご両親と同じ銀行のコールセンターはどのくらい?
そこは10年ぐらいやりました。
10年! すごく長いですね。
妊活中にテンプスタッフに巡り会う
ええ、合ってましたね。金融知識を学ぶのがすごく面白くて、あと電話業務も好きだったんです。
じゃあ、金融系のコールセンターがドンピシャだったと。
昔は電話が苦手だったんですけどね。今じゃ電話していると1日があっという間で。金融の知識も、知っていくうちに「もっと知りたい!」と思うようになっていきました。
本当に合っていたんですね。
“天職”だと思いますね。
10年経って辞めたのは、なぜでしょう?
職場の銀行員さんと結婚して、妊活のために退職した感じです。
なるほど。あ、職場の銀行員さんと結婚ってことは、ご両親と同じってことですよね。
そうなりますね。夫も私も、両親も同じ銀行。なんだか不思議ですけど。

すごいご縁ですね。それで、辞めた後はどうなりましたか?
妊活してもなかなか子どもができなくて……。それで、気晴らしに「また派遣で働こう」と思ったら、テンプスタッフに巡り会ったんです。
そうでしたか。
介護系の会社が電話事業を立ち上げるということで、そこに入って。電話の経験も活かせるし、ベンチャーだったので楽しかったですね。ただ……。
ただ?
派遣なのに「休みすぎ」と思うほど産休を取得
そこで1年ちょっとしたら子どもを授かりまして。
それはおめでたいですね。じゃあ、そこから産休へ。
はい。もともと派遣で産休を取れるなんて思っていなかったんですけど、その時の担当営業さんから「大丈夫ですよ」って言われて。しかも、そのあと続けざまに2人目ができたんですよ。
おお、年子ですか。
ええ、それでまた産休をいただいて……。「派遣なのに休みすぎじゃないかな?」と思ってしまうくらいでしたね。
いえいえ、それは権利ですからね。
ただ、「保育園に入れない」っていう証明書を出すべきところを忘れてしまって、復帰しなきゃいけないことになって。でも、復帰できる状況じゃなかったので、いったんそこで退職することになったんです。
あらら、それは残念ですね。
はい。戻りたかったのに戻れなくて……。でも、保育園には入れたいから仕事を探さないといけない。

で、どうしたんですか?
テンプスタッフの『ジョブチェキ』で必死に探して、「コールセンター」とか「高時給」とか「通勤1時間以内」とかで検索して出てきたのが、大手証券会社のコールセンターでした。
子育てをしながらも毎日勉強をしていた
今度は証券会社。
そうなんです。100人規模のセンターでしたけど、「証券外務員一種」の資格が必要で。銀行の時に二種は取っていたんですけど「じゃあ、一種を取らなきゃ」って。
勉強されたんですね。
はい。テンプスタッフに模擬試験を送っていただいて、家で頑張って問題をこなして、なんとか取れました。
そうでしたか。実際に証券会社のコールセンターはいかがですか?
株式のことは全然わからなかったんですけど、やっぱり楽しいですね。
やはり金融が合っていた、と。
ええ、最初の1年間はずっと毎週土日に勉強してました。業務で学んだことをメモしておいて、そのメモを土日に清書して。平日も、夜遅くまで勉強してましたね。
でも、お子さんが2人いらっしゃって時間を取れるものなんですか?
年子っていうのが良かったかもしれません。女の子2人で仲良いですし、勝手に遊んでくれるので。
じゃあ、夜も2人で寝てくれて。
そうなんです。21時には解放されて、そこから勉強して。勉強もめちゃくちゃ楽しいので、まったく苦痛とかではなかったんですよ。

派遣を利用し天職に巡り会うことができた
あとは、基本的に自分がポジティブなので。
ああ、でもコールセンターはそういう人が向いている印象がありますね。
そうなんですよ。電話に出たそばからいきなり怒っているお客様もいらっしゃいますからね。もう慣れたものですけど。
いきなり怒ってる……。それは大変ですね。
でも、しっかり対応してお客様から「ありがとう」って言ってもらえた時には、すごく励みになりますし、やりがいがありますよ。「次もまた私が対応してあげたいな」って思うんです。
本当に天職に巡り会ったんですね。
ええ、証券会社のコールセンターの仕事、大好きですね。こんな天職に巡り会えて、利用した派遣会社がテンプスタッフで本当に良かったです。
それは良かったです。じゃあ今後も今のお仕事を。
はい、もう他の仕事をする気はないので、ずっとやっていたいですね。
今後の白井さんの活躍も期待していますね。ありがとうございました!
