BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の公共プロジェクトを担当していた吉岡は、クライアントから苦言を呈され、プロジェクトリーダーが離脱してしまうなど、悪循環を引き起こしていました。

吉岡:どう立ち回ったらいいのか答えが見つけられず、1人で抱えてしまって解決策も見いだせずにいました。

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東日本第二公共サービス部 第二公共運用二課 吉岡 妙子

そのような状況になってしまった理由の1つに、プロジェクトに関わる人が多くいたことがありました。

吉岡:BPO事業では、そもそも顧客が「委託元」と「スタッフ」という2つの軸になります。さらに自分が受託事業施設の統括責任者になると、後から着任した「プロジェクトリーダー」も3つ目の軸として加わりました。

これらの人たちが満足しなければならないと考えて、全員の要求をすべて正面から受けてしまい、優先順位が分からなくなってしまったのです。

吉岡:そのうえ、自分の判断次第でさらなるスタッフの離脱やプロジェクトの失注につながってしまうのでは、というプレッシャーもありました。それで、どうしたらいいのか分からなくなり判断を先延ばしにしてしまって……。

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しかし、吉岡がそういった動きをしてしまったのには、理由がありました。吉岡は、パーソルテンプスタッフに入る前、“ネイルサロンの経営者”を経験していたのです。

吉岡:大学を卒業してから、広告系のフリーランスだった父親の仕事を手伝っていました。その時に、ネイルサロンに通うようになったんです。もともと自分の爪が小さいことをコンプレックスに感じていたので。

そうしてネイルサロンに通ううちにネイリストに憧れた吉岡は、学校に通って学んだ後にネイリストになったのです。

吉岡:ネイルサロンでアルバイトをするようになった時から「いずれ自分で店をやろう」と思っていました。うちは母もフラワーアレンジメントの先生をやっていたり、私自身も一人っ子だったり、家系的にも「1人で何かをやる」と考えるのが自然だったんです。

ネイルサロンで3年働いて26歳になった吉岡は、すぐに自分の店舗を経営するようになります。

吉岡:最初は40人ぐらいのお客様から自分1人でお店をはじめて、徐々に売り上げが出てきたら人を雇用していって少しずつ増やしていきました。そうして、私が担当するお客様がコンスタントに月80人ぐらい、店舗総数で300人以上がいらっしゃるお店に成長していきました。

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しかし、やがて30代を迎えた吉岡は、将来に不安を感じるようになりました。

吉岡:いずれ視力が衰えてしまうとか、若いお客様との感覚が合わなくなってくるだろう、と。そこで、今まで培ってきたスキルをもとに、長期的に取り組める仕事って何だろうと考えるようになりました。

お客様の手に1時間ほど触れながらじっくりと話を聞き、要望通りのネイルを仕上げていく。そんなスキルが活かせるのが、『カウンセリング』だと吉岡は気付きます。

吉岡:これまでの経験はカウンセリングスキルとして活用できるのではないかと考えて『キャリアコンサルタント』の資格を取得しました。店舗も譲渡して、「資格を取ったからには人材業界へ転職したいな」と思って出会ったのがパーソルテンプスタッフでした。

人材業界は未経験だったため不安もあったようですが、女性が多い業界が長かったこともあり『埼玉県女性キャリアセンター運営事業』へと配属された吉岡。

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吉岡:最初に思ったことは、「業界も環境も違うけれど、やることは同じだな」ということでした。

お客様の要望を聞き形にしていくこと。1つのプロジェクトを運営していくこと。吉岡は、多くの共通点を見いだしていました。

吉岡:プロジェクトの運営は、店舗運営にも近いと思ったんです。従業員を雇って、労務や勤怠を管理するとか、広報活動やコスト管理を1人でやってきた経験が、存分に活きるだろうと感じました。

しかし吉岡は、すぐに壁に直面してしまったのです。その理由は2つありました。これまで「お客様の要望は、すべて受け止める」「1人ですべてを決定し、解決する」という仕事の進め方をしていたからです。

吉岡:関わる人の要望をすべて受け止めていたら身動きが取れなくなってしまい、上司に「厳しいです」と言ったら、「もうちょっと早い段階で相談しなよ。1人で抱え込み過ぎじゃない?」と言われました。自分の中で「上の人に動いてもらう」という発想がなかったんですよね。

上司は様々な案を出してくれ、事態は解決へと進んでいくことになりました。

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吉岡:恥ずかしながら、「上司や同僚と協力したほうが、いろんな解決策が出るんだ」ということをその時に初めて実感しました。もともと私が他人と協力することに慣れていなかったわけですが、これを機に何でも相談するようになりましたね。

大きな失敗と、解決への道筋を経験したことから、吉岡の考え方は変化していきました。

吉岡:あと、一緒に働いている人たちに感謝する気持ちが強くなりました。色々と相談に乗ってくれますし、心配もしてくれて。パーソルテンプスタッフに所属していたら、解決できない課題はないんじゃないかと思えてくるほどです。

もともと経営者だったこともあり、広い視野を持つ吉岡は、さらに活躍の幅を広げていきました。

吉岡:今は3つのプロジェクトを見ています。私自身、現場で働く人の気持ちも分かるし、会社側の気持ちも分かりますので、そういった点では強みを発揮できているかなって思います。

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経営者の視点を持ち合わせている吉岡は、自らが所属する会社のことも客観的に評価をするような、稀有な存在になっていったのでした。

吉岡:すごくいい会社だと思いますね。福利厚生もしっかりしているし、学びの環境も整っているし。ここまでの環境を作るのに、経営者の方をはじめ先輩社員の方々は苦労しただろうなと思うと、感謝の気持ちが湧いてきます。

そんな吉岡に、「仕事で大切にしていること」は何なのか、聞いてみました。

吉岡:やはり“環境”は大事だと思うんです。具体的には、人生の中で多くの時間を費やす仕事の中で、「やりがい」や「自分の存在価値」を感じられる環境ですね。

私自身、今の環境だからこそ、楽しく仕事を続けられています。だから、同じように大勢の方に“楽しく働ける場”の提供をしていきたいです。

私も大きなキャリアチェンジをしてきましたが、多くの方に「自分にも、まだまだできることがある」と感じていただきたい。そんな環境を創り出す仕事を、これからも続けていきたいですね。

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