お花を育てるのが好きだったおばあちゃんと一緒に、よく「庭いじり」をしていた奈良。しかし、おばあちゃんはある日、亡くなってしまいました。

奈良:それを機に「いつか自分の手でお庭を手入れしたい」と思うようになりました。それで、フラワーデザインの専門学校に行ったんです。

hakken20230804_2_nara.png

第一キャリア推進本部 funtable推進室 奈良 朋子

専門学校の授業の一環に『インターンシップ』があり、ホテルの花屋さんで仕事のお手伝いをしていたと言いますが、その時に転機が訪れたようです。

奈良:ホテルだったので、ウエディングプランナーの方と関わる機会が多かったんです。そうするうちに、「結婚式を作り上げるための花だけではなく、結婚式すべてに関わってみたいな」と思うようになっていきました。

そうして卒業後に奈良が就職したのは、ウエディングや法人向けのパーティーを行う会社。そこでプランナーとして働き、充実した日々を過ごしていました。

奈良:すごくやりがいがありましたね。ウエディングの仕事だと、やっぱりお客様が嬉しそうにされている姿とか、参列者の方が涙されている姿とか、そういった光景を見ると嬉しくて。

hakken20230804_3_nara.jpg

年次を重ねていくにつれ、法人向けパーティーのプランナーも担当するようになり、お客様に寄り添うだけではない、別の「やりがい」も感じるようになっていきました。

奈良:法人のパーティーだと、自分が行った対応によってリピートしていただけるという点で非常にやりがいを感じていました。あとは、後輩が成長していく姿も嬉しかったですね。

そうして長きにわたって全力で働いてきた奈良は、10年をひとつの節目として退職を決めました。

奈良:すごく働いたので半年くらいは休もうと思ったんですが、とりあえず転職エージェントに登録はしておこうと思って。

hakken20230804_4_nara.jpg

そしてdodaのエージェントから薦められたのが、パーソルテンプスタッフでした。派遣という働き方も知らなかった奈良でしたが、とりあえず説明会に参加することにしたのです。

奈良:人事の方であったり、廊下ですれ違う社員の方であったり、本当に皆さん感じが良くて。なんとなく「私、この会社に入るかも」って勝手に感じました。まだ選考もしてもらっていないのに(笑)

本人の直感通り、実際にテンプスタッフへの入社が決まった奈良は、コーディネーターとして働きはじめました。

奈良:営業職も選ぶことができましたけど、営業は前職の10年で終わりにして、次はもっと“人の成長”とか“サポート”に力を入れたいと考えていたんです。

hakken20230804_5_nara.jpg

コーディネーターとして働くなかで、たまたま未経験の方との関わりが多かった奈良は、ある「もどかしさ」を感じるようになっていきます。

奈良:派遣会社にたくさん登録をしても、「未経験だからなかなか案件を紹介してもらえなくて……」っていう未経験の方が多くて。でも、すごく良い方たちなんですよ。

「派遣はどうしても即戦力を求められる」「企業からのご要望としては経験者が多い」という点を実感していた奈良。

奈良:せっかく私たちの会社に期待して登録してくださっても、ご紹介に至らないスタッフの方は大勢いるんだろうな、というモヤモヤは感じていました。

hakken20230804_6_nara.jpg

そんな奈良に、ある声が掛かったのです。

契約の終わりを決めずに派遣社員として働く「無期雇用派遣」という事業でした。同業他社もすでに推進していましたが、「テンプスタッフでもはじめよう」ということになりまして。

その事業のメンバーとして抜擢されたのが、奈良でした。

奈良:上司に「なぜ私なのか」と聞いたことがあるんですが、スタッフの方と接している感じや、今までの経験からくる体力とか、そういった点で適任だと思われたようです。純粋に嬉しかったですね。

そうしてできたのが、「funtable(ファンタブル)」というサービスです。

hakken20230804_7_nara.jpg

※パーソルテンプスタッフHPより

奈良:経験値がないからチャレンジする土台にも乗れない。そんな未経験の方が新たにチャレンジできるよう、安心して利用できるサービスをしっかりと立ち上げることで、少しでも背中を押してあげられればと思っていました。

後発だった無期雇用派遣の事業には、テンプスタッフとしてどのような気持ちで取り組んだのでしょうか。

奈良:当時の上司が話していたことが印象的でした。「後発のテンプスタッフがやる意味をしっかり考えよう。自分たちがやるなら、関わるスタッフの方を全員、最後まで責任を持って就業先の直接雇用につなげていけるようにしよう」って。すごく共感しましたね。

hakken20230804_8_nara.jpg

はじめの頃は社内の認知も低く、なかなか仕事の数が足りなかったようですが、今では規模も拡大し事業に関わる社員数も当時の5倍になったようです。

奈良:幸い、今は大勢のスタッフの方に紹介ができるようになり、お仕事を選んでもらえる環境が少しずつできてきたなって感じています。

スタッフの方の成長も、奈良にとっては大きな喜びになっていると言います。

奈良:面接に来た時は自己紹介も苦手だったスタッフの方が、1カ月後に研修でお会いしたらすごく成長していたりして、「そんなことも話せるようになったの?すごいね!」って手を取って喜んだりしています。

hakken20230804_9_nara.jpg

花を育てるのが好きで、新しい門出に立ち会え幸せに包まれる結婚式のプランナーの仕事が好きだった奈良。今は、未経験の派遣スタッフを育て、成長してくれることで幸せな気持ちになっているのです。

奈良:この「ファンタブル」のゴールは、スタッフの皆さんが派遣就業先で社員登用されること。つまり、ここを卒業していただくことなんです。私たちのサービスをステップにしてもらって、新しいキャリアへの通過点にしてもらいたいなって思っています。

そんな奈良に、「仕事で大切にしていること」は何なのか、聞いてみました。

奈良:絶対にスタッフの方を信じることです。

日々働いていると良いことも悪いことも色々なことがありますが、それでもやっぱり最後の最後は絶対に味方になってあげる。味方といっても何でもかんでも許容するわけではなく、時にアドバイスをすることもあれば、時にお説教のようなことを言わなきゃいけない瞬間もあるはずです。

でも、前提はやっぱりそのスタッフの方を思ってやっているわけで。その方たちの未来とか成長を信じて行動する、ということは前職からずっと変わらず大切にしています。

hakken20230804_10_nara.jpg