これは、パーソルエクセルHRパートナーズを通じて派遣社員として働いている御手洗さんのお話です。
御手洗さんは正社員も派遣も経験していますが、派遣での働き方については「責任の程度が軽い」「楽すぎる」「二度とやりたくない」という気持ちを持っていたようです。
しかし、現在は再び派遣で働いている御手洗さん。なぜ彼女は「やりたくない」と言っていた派遣に戻ってきたのか。詳しく伺っていきました。
御手洗さんは、どちらのご出身ですか?
宮城県です。高校まで宮城にいましたけど、親からは「18歳になったら家を出ろ」と言われていたので、東京で就職先を見つけて上京しました。
派遣で働きはじめるも、「すぐ辞めたい」
東京ではどういったお仕事をされていたんでしょう。
羽田空港の飲食店です。でも、東京の暮らしに憧れていただけなので、ずっと勤めるつもりはありませんでした。3年で辞めましたね。

その後はどちらに?
通信回線を扱うベンチャー企業です。2年ぐらい現場に出て、その後1年ぐらい営業をやっていました。ただ、少し疲れちゃったので派遣で働きはじめたんです。
ん? なぜそこで派遣を選んだんでしょう。
周りで派遣に切り替える人が多かったんです。副業で何かを目指したいっていう人とか。そんな人たちがみんな派遣を活用していて「いいな」って。
そうなんですね。それで御手洗さんも派遣を選んだ、と。
そうですね。見つけたのは内勤営業の仕事でしたけど、電話で営業アポイントを取るのがメインでした。ただ、「すぐ辞めたい」と思いましたね。
派遣だと『責任の程度』が軽くて楽すぎた
すぐ辞めたい……。それはまた、なぜ?
派遣だと、責任の程度が軽いなと思ったんです。「あなたの仕事はここまで」って決まっていて、楽すぎて「物足りないなあ」って。
なるほど。まあ、業務の範囲が明確なのは悪いことじゃないんですけどね……。
そう、「ここの作業もやりたいです」とか相談すれば良かったですし、会社とか職場にもよる話だと思うんですけどね。

いずれにしても、物足りなくて辞めてしまったわけですか。
ええ、1年くらいで。辞めたあとも「もう二度とやりたくないなあ」「派遣の働き方は合わないんだな」って思っていました。
そ、そうでしたか……。じゃあ、その後は正社員の仕事へ?
はい、美容商材を扱っている通販会社に正社員で入社するんですけど……。
けど?
ちょっと仕事においては環境が良くなくて……。皆さん良い方だったのですが、ついていけなかったんですよね……。
あらら。
で、そのタイミングで入籍をすることになったので、寿退社をすることにしたんです。ただ、夫が転勤族だったので……。
再び派遣に戻ってきた理由
え、すぐに転勤ですか?
いえ、すぐではなかったですけど、「いつかどこかに行かなきゃいけない」って分かっていたので、一旦じゃあ派遣で働こうかなと思って、今度はテンプスタッフに登録しにいきました。

そうだったんですね。あれ?でも、「派遣はもう二度とやりたくない」っておっしゃってましたよね?(笑)
そうなんですけどね(笑)。 実はこのとき、友達に相談したんです。「どうしよう。私、結婚したし、仕事も辞めちゃった」って。そうしたら、「だったら、派遣で働いたら?テンプスタッフは良かったよ」って言われて。
おお、そんな口コミが。
しかも何人かに言われて、「この人もテンプスタッフなんだ」って。みんな「登録して良かった」って言ってるから、「じゃあ行ってみようかな」みたいな感じでした。
それは本当にありがたいです。
それで、登録したらお仕事を紹介されたんですよね。ただ、「派遣だと責任の程度が軽いからなあ……」というのは心のどこかにありました。
やっぱり派遣の働き方には引っ掛かっていた。
そう思って迷っていたら、「テンプスタッフでの社員の仕事もありますけど、どうですか」って言われたんです。まあ、契約社員でしたけど、「いいな」と思って。
契約社員の時に、福岡へ転勤に
え、じゃあテンプスタッフの契約社員に?
そうなんです。テンプスタッフの契約社員は5年で満了なんですよね。だから、その間に転勤するならするで辞めればいいし、しないならしないで「正社員を目指す」とか選択肢もあるからいいかなっていう感じで勤めました。

どうでしたか?契約社員として働いてみて。
色々と融通が利いて助かりました。例えば、オフィスが移転することになって秋葉原から丸の内に移ることになったんですけど、私は秋葉原のほうが通勤しやすくて「どうしよう……」と。それでマネージャーに相談したんです。
今度こそ相談したわけですね。秋葉原で働けないか、と。
ええ、そうしたら「じゃあ秋葉原に登録センターがあるから、そこに行きます?」って言ってくださって。
引き続き秋葉原で働くことができたんですか。
はい、4年ほど続けました。そうしたら夫の転勤が決まりまして。福岡に行くことになったんです。
お、ついにきましたか。しかも東京から福岡!?
ええ。でもそのときに私、「じゃあ辞めようか」じゃなくて「テンプスタッフで働き続けたいな」と思ったんですよ。
なんと。
テンプスタッフは全国にあるし、と思って上司に相談してみたんです。そうしたら状況を確認してくださって、「福岡のコーディネーターの部署でどう?」って言ってもらえて、それで福岡オフィスに移りました。

フリーランスとして開業するも、すぐスランプに
そこで「じゃあ辞めようか」ってならなかったのは、なぜでしょう?
4年でいろんなことがありましたけど、トータルとして“いい人”が多くて風通しも良くて、私には働きやすい会社だなと思ったんです。人間関係をまたゼロから作るのも面倒でしたし。
でも、契約社員の期間は残り1年……。
そうなんですよね。結局、福岡に移れたはいいけど1年で退職することになりました。
それはまたどうして?
この先も夫の転勤があるということで、それに合わせて私も環境を変え続けないといけないなあと思ってしまったんですよね。それで、「やっぱり土地に縛られない働き方がしたい」と思って、ライターになる準備をしました。
それは、フリーランスとしてWeb上で仕事を請けるライターってことですか。
そうです。いわゆるクラウドソーシングですね。退職してすぐに開業届を出して。そうしたら、まとまったお仕事をいただくことができて、軌道に乗りまして。
すごいじゃないですか。
でも、すぐに挫折しましたね。スランプに陥って、何がしたいかも分からなくなって、来た仕事も断るようになりました。やりたい仕事は依頼されないし……。

それで、「どうしよう……」って。
え、どうしたんですか?
そうして悩んでいるときに、たまたまテンプスタッフ時代の上司から「元気?」と連絡があって。それで悩みを話してみたら「派遣でも仕事はあるし、色々見てみたら?」って言われて。
仕事のありがたみを感じながら、恩返しをしたい
実際に仕事を探してみた、と。
はい。そうしたらフルリモートで福岡にいてもできる派遣のお仕事を見つけて。仕事内容も楽しそうだったので、すぐにエントリーしたら決まりました。
それで今に至るわけですか。いやあ、紆余曲折ありましたね。
そうですね。いろんな立場や場所で仕事の経験をしてきましたけど、おかげで『自分が何を大事にしているのか』が分かってきた感じです。
まず、場所を問わない仕事がしたい、と。
ええ。あと、決められたことだけやっている仕事は好きじゃないんだなとか。任されたいんだなとか。「何をするか」も大事だけど「誰とするか」も大事にしているんだなとか。

なるほど。ようやく、それらがすべて叶う場所にたどり着いた感じですか。
そうですね。今はパーソルエクセルHRパートナーズを通じて派遣社員としてお仕事をしています。リモートですけど、好きな人たちと一緒に働けて、仕事も任せてもらって、毎日充実して楽しいですね。派遣スタッフを間接的にフォローするお仕事もしているんですよ。
ああ、今までの紆余曲折も活かせそうなお仕事ですね。
ええ。そういった環境を用意していただいたので、目の前のお仕事を頑張って“恩返し”をしなきゃ!と思っています。フリーを経験したことで「仕事があるのは当たり前じゃない」という思いも強くなりましたからね。