これは、派遣社員で事務職として働いていたスタッフ、村越さんのお話です。
皆さんはキャリアを大きく転換した経験があるでしょうか。今回ご登場いただく村越さんは、有名な劇場やホールの照明部門で働いていました。デスクワークとは全く無縁の環境で3年ほど業務を経験。その後、一念発起して事務職を目指し、実際に事務職の正社員になりました。では、どのようにして正社員になり、何を感じたのでしょうか。探っていきました。
未経験から事務職を目指してぶつかった壁
村越さんは、照明に関するお仕事をされていたとか?
はい。照明スタッフを目指せる専門学校を出て、劇場などでホール管理の照明部門を担当していました。具体的には、渋谷にある有名なホールでの演劇やオーケストラの照明です。
ホール管理の照明部門、というと体を動かす系の仕事でしょうか。
そうですね。自分で照明を操るわけではなくて、照明会社のマネジメントをする感じですが、デスクワークは何もしていませんでした。
働き方はどんな感じでしたか?
照明はイベントに紐づきますから1ヵ月単位で仕事をすることが多くて、メリハリがつきづらかったですね。公演期間中は忙しいのでご飯もコンビニで済ますことが多かったです。約3年やったあたりで不安になってきて……
どんな不安ですか?
「このままずっと続けていくのは、私は難しいかも」と感じました。あとは、人間関係で合わなかった部分もあって……。それで、前から事務職がやりたいと思っていたので、事務職を募集していて気になる会社を探して履歴書を送っていきました。
履歴書を送ってみて、どうでしたか。
ダメでしたね。やっぱり未経験だし、全然違う職種だったし、どうしてもそこがネックになって先に進まなかったです。照明の仕事でパソコンを使っていれば違ったのかも知れませんが、ほとんどパソコンを触らない仕事だったので……
転職を経験している父と母からのアドバイス
転職をしようとすることに対して周囲の反応はどうでしたか?
周りからは「今は辞めないほうがいいんじゃないか」と言われました。コロナ禍でも特にお給料が減ったりしていなかったので、「落ち着くまでは居た方がいいんじゃない?」とも言われたんですが、やると決めたんで気持ちは変わらなかったです。
ご両親の反応はどうでしたか?
父も母も転職を経験している人たちだったので、周りの人とは違って理解がありました。それで、親が「派遣会社も検討してみたら」と言ってくれたんですけど、私はそもそも「派遣ってなに?」というレベルで(笑)
あまりよく知らなかった、と。
ええ、なんとなく「派遣より正社員の方がいいんだろうな」といった勝手なイメージを持っていたので、ずっと正社員で探していました。でも親にそう言われて調べていくうちに、無期雇用の派遣もあるということを知って。それで、範囲を広げて探すようになりました。
派遣も視野に入れて探していったわけですね。
はい。そうしたら、未経験から事務職を目指せる『ファンタブル』というものがあるとネットで知りまして、それで「これだ」と思って申し込んだんです。
未経験から事務にチャレンジして派遣先の社員を目指すサービス『ファンタブル』
『人と関わることが好きだったんだ』と気づかされた
ファンタブルではどのような流れで事務職を目指しましたか?
まず説明会に参加して、その後、面接を受けました。それから3日間の入社前研修を受講しました。1日目がビジネスマナー研修、2日目がワードやエクセルをはじめ複合機の使い方などのOA研修、3日目が事務職に就くにあたっての自己分析などの就業前サポート研修といった流れです。20人くらいでオンラインでの受講でしたけど、Zoom内で部屋を分けてディスカッションなども行いました。
※現在は一部選考ステップが異なります
研修を受けてみていかがでしたか。
今までビジネスマナーなどを教わる機会がなかったので、教えていただけたのはすごくありがたかったです。ワードやエクセルも少しだけ触ったことはあったので、知っているところをおさらいしつつ、わからないところはしっかり学ばせてもらいました。研修を受けるうちに「やりたいな」と思う方向も少し変わりましたね。
どんな風に変わりました?
もともと一般職を希望していたんですけど、研修を受けていくうちに『人材に関わる事務』ができたらいいな、と思いまして。研修が終わった後にファンタブルの担当の方にもそう伝えました。
なぜ『人材に関わる事務』がいいと思うようになったんでしょうか。
3日目の自己分析で『人と関わることが好きだったんだ』と気づかされました。思えば、前職もひとりではできない仕事だったので、技術というよりコミュニケーションを得意としていたんです。あとは、ファンタブルの担当の方がすごくいいなと思って……。そういう人になりたいな、という憧れも抱きました。
そうでしたか。それは担当者も喜ぶと思います。
とはいえ、「人材」と決めてしまうとどうしても幅が狭いし未経験だと難しいので、面接まではなかなか進みませんでした。候補の会社があっても「他の方に決まってしまいました」というのが続いてしまいまして……
喜んでくれた、おじいちゃんとおばあちゃん
派遣先を見つけるのも、そう簡単ではなかったんですね。
はい。「他の方に決まってしまった」と言われるたびに「行動が遅かった……」と反省しました。なかなか決まらないので焦りもあって。
前職も辞めてしまっている状態だと、次が見つかるまでは焦りますよね。
そうなんです。見つからない間は収入もないので生活も苦しくなってしまって、親に頼らざるを得なかったですね。でも、うちは家族みんな仲が良いんですよ。特に、おじいちゃんとおばあちゃんが応援してくれました。
それは嬉しいですね!
あとは1ヵ月に1度ファンタブルの担当の方と面談もあったので、いろいろと話すことができて良かったです。面接にも付いてきてくださって心強かったですし。普通の転職活動だと自分ひとりで行かないといけないので心細かったんです。
それで、最終的にはどうなったんでしょうか。
いま働いている会社に派遣として人事関連の事務職が決まりました。仕事が見つかって、両親だけでなくて、おじいちゃんとおばあちゃんも喜んでくれたのがとても嬉しかったですね。
ご家族の皆さん、さぞ嬉しかったでしょうね。事務は未経験でしたが実際に働いてみてどうでしょう?
働いてみた感じは、そこまで難しさは感じなかったです。ファンタブルの研修で学んだワードやエクセルも活かせていますし。
以前は人間関係で悩まれたりもしていましたが、派遣先の皆さんとはいかがですか?
未経験なので足を引っ張らないようにと思っていたんですが、派遣先の皆さんがすごく褒めてくださるので、「もっと褒めてもらえるように頑張ろう」という気持ちになりましたね。そうして仕事をするうちに、だんだん「この人たちの仲間に入りたい」と思うようになりました。そうしたら、半年働いたところで直接雇用も決まりまして。
それはそれは! 1社目で直接雇用が決まるって、驚きですね。
自分でも驚きました。でも、まず派遣から始めたのは良かったですね。正直なことを言えば「この人たちと一緒に働けるかな」と見定める期間も欲しかったんです。それで、「いい会社に巡り会ったら直雇用で働きたいな」とも思っていたんですが……
1社目で出会ってしまったと。
はい。「巡り会うまでに何社か回らないといけないだろうな」と最初は思っていたんですけども。本当にいい会社をご紹介いただけてありがたいですし、運が良かったと思っています。
まずは動いてみる。動くからには、下調べもする。
未経験から事務職になったわけですが、生活は変わりましたか?
変わりましたね。以前の仕事は長期のシフト制だったのでメリハリがつきにくかったですけど、いまは土日休みですし。それ以外の休みも取りやすいので、すごくメリハリがつきやすいです。
休みの日は何をされているんでしょうか。
カラオケが好きなので、休みの日はよく行ってますね。気分転換にもなってます。食生活も以前の仕事ではコンビニばかりでしたが、今は時間に余裕もできたので自炊をして楽しんでいます。
ずいぶんと変わりましたね。昔のご自身のような人にアドバイスするとしたら何を伝えたいですか?
「まずは動いてみては」ということでしょうか。私自身、やらないでウンウン唸っているのがあまり好きじゃなくて、やってから悩むタイプだからというのもありますが。でも実際、動いたら変わったので、とりあえずやってみてから考えたほうがいいのでは、と思いますね。
思い立ったが吉日、ですね。
ええ。とはいえ、むやみやたらに動くのも良くないですから、動くからにはちゃんと事前に下調べはしたほうがいいと思います。
村越さんの場合は、よく調べたうえで「ファンタブル」にたどり着いた、と。
そうですね。ファンタブルに巡り会えて良かったです。時間は掛かりましたが私にピッタリの会社と引き合わせてくれましたし、事前に説明された仕事内容も実際の仕事内容と変わらなかったので、とても信頼できました。