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(情報掲載日:2012年6月20日)

どうする?どうなる!「ニッポンの人材」

いま、注目を集める「ソーシャルリクルーティング」とは?(解説編)

VOL.6


2010年頃から、「ソーシャルリクルーティング」に関心を持つ企業が増えてきました。そもそも、ソーシャルリクルーティングとは何なのでしょうか?どのような特徴を持ち、これまでの採用手法と比べてどのような点でメリットがあるのでしょうか?いま、注目を集めているソーシャルリクルーティングについてご紹介します。



ソーシャルリクルーティングが増えている背景

●ソーシャルリクルーティングとは何か?

ソーシャルリクルーティングは「ソーシャルメディア」を利用した採用手法のことです。ソーシャルメディアとは、インターネットを用いて発信された文字情報や映像、音声などを伝えるメディアです。
ソーシャルメディアには、Twitter(ツイッター)やFacebook(フェイスブック)など、交流サイトと呼ばれるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のほか、ブログやインターネット上でお気に入りを共有する「ソーシャルブックマーク」、オンライン百科事典、クチコミサイト、映像共有サイト、掲示板などさまざまな機能を持ったメディアが存在しています。
近年、日本でも急速に利用者が増加してきており、ニールセン・ネットレイティングス「インターネット利用動向調査」によると、2011年8月の段階でTwitterやFacebookの月間利用者数は1000万人を突破しています。(※1)

■Twitter、Facebookの月間利用者数(2011年8月、家庭と職場のPCからのアクセス)
■Twitter、Facebookの月間利用者数(2011年8月、家庭と職場のPCからのアクセス)

●採用でソーシャルメディアが注目される理由

従来からインターネットを使った採用手段として中心となっているのは、就職情報サービス会社が主催する「就職情報サイト」です。就職情報サイトをインターフェイスとし、自社のサイトの採用ページへ誘導するケースも多く見られます。このような企業の採用活動でソーシャルメディアが注目されている理由のひとつは、就職情報サービスや自社の採用サイトにはない、情報の更新性や質のほか、企業側から応募者の情報を取得できる点や、コミュニケーションが取りやすいといった点にあると言えるでしょう。
その結果、企業と応募者との理解が深まる新たなツールとして、大きな期待が寄せられています。

●ソーシャルリクルーティングのメリット

スマートフォンの普及とともに、日本でもTwitterやFacebookが急速に広がってきました。TwitterやFacebookの特徴については後述しますが、ここでは一人ひとりが個人の「アカウント」を持ち(ソーシャルメディア上のID取得、会員登録)、一個人として情報を発信(受信)できます。また企業も同じように企業ページ・アカウントを持つことで、情報を発信(受信)することができます。
発信された情報は、受け手を介し、さらに拡散されます。情報が多くの人に伝われば伝わるほど、その企業や提供する商品・サービス等の認知度が高まることになります。採用活動において母集団を形成するためには、まさにその認知度が大きく影響してきます。例えばこの機能を上手に活用すれば、母集団形成にも役立てることができると言えます。さらに、発信する情報を通して自社のファンになってもらうということは、その後大切なお客様にもなり得ます。
また、企業がHP上に設置している採用ページなどは、その企業に興味がある学生・求職者であれば閲覧することもあるでしょう。その点において、ソーシャルメディアでは、情報発信のための“ハブ”を無数にもつことが可能ですし、発信する情報のコンテンツによっては、それまで一切関わりがなかった層の人から注目される可能性もあります。
テキストを入力するだけで、気軽に情報更新ができることもメリットといえます。文字情報だけではなく、画像やURLを添付することもできます。また、発信した内容について、コメントされることもあれば、逆に誰かが発信した内容についてコメントすることも可能であり、コミュニケーションを取ることが可能です。
その他、個人のアカウントから、個人の情報を収集することができるため、場合によっては自社に適しているかどうかを判断する材料のひとつとなりえます。

このように、採用のツールのひとつとして、多くの可能性を秘めているといえます。

※1  ニールセン・ネットレイティングス インターネット利用動向調査「NetView」(2011年8月)
http://www.netratings.co.jp/news_release/2011/09/facebook100017.html



採用に利用できるソーシャルメディア「活用方法」

●ソーシャルメディアの持つ機能を採用活動へ

ソーシャルメディアには、いろいろな種類があり、それぞれに特徴的な機能があります。それらをうまく使うことで、効率的な採用を行うことができます。以下に、代表的なソーシャルメディアの機能と、その活用方法をご紹介します。

(1)Facebook(フェイスブック)
Facebookは世界で最も広く利用されているSNSで、個人用ページと企業用ページ(Facebookページ)があります。個人用ページは、実名で登録・利用することが大きな特徴です。プロフィールにはこれまで卒業した(在学している)学校や勤務先といった経歴を掲載することができます。そしてユーザー同士は、申請と承認を通して「友達」としてつながることができます。

Facebookの基本機能にはさまざまなものがありますが、個人用ページには、主に以下のような機能があります。

(1)Facebook(フェイスブック)

一方、企業がユーザーとの交流のために作成する「Facebookページ」では、会社や商品・サービスの紹介が可能です。自社のページに「いいね」をクリックしてもらうと、クリックした人のニュースフィードに自動的に自社の情報が送られ、特定の個人に直接的にコンタクトを取ることができるようになります。

このような機能は、採用活動において以下のように利用できます。
①情報発信ツールとしての利用
【Facebookページ】
企業情報や商品・サービスの紹介に活用できるだけではなく、採用ページとして活用することが可能です。企業の社内風景や社員へのインタビュー、採用セミナーの告知などを画像や動画を交えて掲載し、情報の発信を行うことができます。
前述のとおり、Facebookページに「いいね」を押されると、企業が更新する情報が個人のニュースフィードに掲載されるため、「いいね」を押してもらえる仕組みを用意しておけば、わざわざ情報更新したことをお知らせする必要がありません。

②セミナー・予備選考ツールとしての利用
【グループ】
例えば、特定の人たちだけに向けたネット上の説明会を実施するような場合、この機能を使って対象者をグループに登録することで、対象者のみに情報を提供することが可能です。
【ノート】
まとまった文章を公開することができるため、企業がレポートを提出させる手段として使うなど、予備選考に利用することができます。

③学生・求職者の情報収集ツールとしての利用
【個人ページ】
個人のページの基本データから、出身校や過去の勤務先、その人が「いいね」を押した好きな活動や興味・関心を知ることができます。また過去の投稿からどういう志向を持っているのかを想定することも可能です。

④人材探しとしての利用
【コネクションサーチ】
出身校のOBをユーザーの中から検索できるため、企業のリクルーターが人探しのツールとして活用することができます。

(2)Twitter(ツイッター)
TwitterはブログやSNS、チャット(ネット上のおしゃべり)、掲示板などの特徴を備えたソーシャルメディアの中でもミニブログと呼ばれるサービスです。アカウントを登録することで、自分が「いま、どうしている」のかを、140字以内で、気軽にツイート(つぶやき)することができます。
Facebookと比べて、実名登録されている比率は低いのですが、個人だけではなく、企業としてアカウント登録をすることも可能です。

Twitterの基本機能としては、以下のようなものがあります。

(2)Twitter(ツイッター)

特に活動時期が集中し一斉採用を行う新卒の就職活動においては、学生がこれらの機能を使って、Twitter上で発信されている就職活動に関する情報や友人の進捗状況の確認をしたり、特定の話題・テーマに関するツイートを関連づける機能(ハッシュタグ)を使って、志望している企業の評判を調べたりしています。また、就職活動情報を発信する人の中には、数万人ものフォロワーがいるケースも少なくなく、メディアとしての影響力の大きさが伺えます。

企業は、このような特徴を持つTwitterを以下のような採用活動に利用することができます。
①情報発信ツールとしての利用
【ツイート】
企業アカウントから、採用情報の告知をすることができます。フォロワー数が多ければ多いほど、多くの人の目にとまる可能性が高いといえます。
【リツイート】
他者が発言した(自社に関連した有用な)情報を広く伝えたいような場合、リツイート機能を利用すれば、フォロワーに情報伝達をすることができます。

②自社などに対する情報収集ツールとしての利用
【検索】
自社名で検索することで、会社説明会やセミナーの後で学生の感想を探したり、Twitter上での自社の評判を調べるといった情報収集に使えます。

(3)LinkedIn(リンクトイン)
LinkedInはアメリカのホワイトカラーを中心に利用されているビジネスに特化したSNSです。Facebook同様に個人が実名でアカウントを登録して活用します。自分のプロフィール欄には履歴書や職務経歴書のように、これまでの職歴、保有スキル、アピールポイントなど、詳しい情報を記入することが一般的な活用方法になっています。そしてユーザー同士は、リクエストと承認を通して、「コンタクト」としてつながることができます。
LinkedInは、日本ではヘッドハンティングのツールとして使われているケースが多くなっています。また現在は、そのユーザー層から「新卒採用」よりも「中途採用」での利用が期待されています。企業がある人物にアポイントを取る前に、プロフィール情報等からその人物の経歴や職歴をチェックして、その人がどのようなキャリアを積み、どこまでの仕事ができるかなどを把握するために利用されているケースが多いようです。

(4)USTREAM(ユーストリーム)
USTREAMはインターネット上で動画を共有するサービスです。
採用活動においては、前述したTwitter、Facebookと連携できるアプリを使って、会社説明会や経営トップの講演等をUSTREAMで中継するという活用が可能です。地方の学生や留学生へも現地へ赴くことなく会社説明をすることが可能となり、生中継の内容を録画しておけば、いつでも見てもらうことが可能です。
このようにUSTREAMは時間と距離の壁を越えて、自社の魅力やメッセージを動画で伝えることができます。

(5)SKype(スカイプ)
Skypeはインターネットを利用した電話サービスです。パソコンや携帯情報端末を接続し、無料で音声通話やテレビ電話、文字によるチャットを手軽に行うことができます。
採用活動においては、「動画配信」サービスとしてUSTREAMが多人数向けの会社説明会・セミナー・イベントでの利用ができるのに対し、Skypeは面接や内定後のフォローアップなど、「1対1」のコミュニケーションに利用できます。必要な設備さえそろっていれば、通話料金を気にすることなく通信できるので、遠隔地面接には最適のツールと言えるでしょう。

(6)ブログ
ブログとは、ウェブログ(weblog)を省略した言葉で、個人やグループで運営され日々更新される日記のようなWebサイトの総称です。TwitterやFacebookのような文字制限がなく、専門的な内容や会社の考え方を長文で、深い内容で書くことができ、写真や動画を掲載することもできます。最近のブログサービスでは、「ソーシャルボタン」と呼ばれる「いいね」ボタンや「つぶやき」ボタンが挿入できるようになり、TwitterやFacebookと連動して拡散される仕組みが加わり、注目度が高まってきました。
採用活動において、ブログを積極利用する企業が多くなっています。人気企業の社長ブログや採用担当者ブログを見ると、会社のホームページやパンフレットを見るよりも、よりその会社のことが理解できる内容となっているケースも少なくありません。自社のことをより深く知ってもらう手段として、ブログは有効な方法の一つと言えるでしょう。

上に挙げたようなソーシャルメディアをうまく使うことによって、採用活動において企業が自社の魅力を埋もれさせることなく日常的に情報を発信することができます。そして、それを見た学生や求職者が興味を持ち、企業研究をした上で応募してもらうことができます。
しかし、このようなメリットがある一方で、多くのリスクも含んでいます。インターネットに投稿された内容は、計り知れないスピードで拡散しますし、コピーされる可能性があるなど完全に削除することはできません。企業アカウントから情報発信するのは、1人の社員であったとしても、その内容は会社発言としてとらえられます。そのため、投稿する内容については、慎重に検討する必要があります。また社員の教育も必要です。企業のアカウントに対して自社の社員がコメントをすることもあるかもしれません。
何らかの意図をもって会社が投稿した内容に対して、社員からの投稿が有益になることもあればそうでないこともあります。その他に、プロフィールに勤務先を登録している場合、その社員の個人的な見解が会社の見解として捉えられる可能性もあります。実際に企業アカウントを運営する社員だけではなく、全社員に対して教育することも大切です。

これらのリスクを理解した上で、ソーシャルメディアを活用して会社が成し遂げたいことはなにか、目的を明確にした上で活用を検討することが必要だといえます。

*「次号(7/23配信」では、実際にソーシャルリクルーティングをしている企業の活用事例と、新卒採用において学生の側からみたソーシャルリクルーティングについて、生の声をご紹介します。

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