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(情報掲載日:2020年10月12日)


2020年度より、小学校でプログラミング授業が必修化されています。子どもの頃から身につけることが重視されているプログラミング的思考とは、自分が意図する一連の活動を実現するために論理的に考える力のことです。これは問題解決型の思考であり、ビジネスにおいても新たな事業への取組、問題解決や業務効率化に役立ちます。仕事に活かせるプログラミング的思考を学びましょう。

●プログラミング的思考とは問題解決型の思考

文部科学省の資料(※1)によれば、プログラミング的思考とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」と解説されています。わかりやすく言えば、プログラミング的思考とはプログラミングの概念に基づく問題解決型の思考であり、問題の本質を見抜き、その解決に必要な手順を考える思考と言えます。既存の問題だけでなく、新たに起きた問題に対しても対応できるため、事業のイノベーションにも活用できます。

●なぜ今、プログラミング的思考が注目されるのか

では、なぜ今、小学校で教えるようになるほどに、プログラミング的思考が注目されているのでしょうか。それは世の中にある問題に対し、解決策を待つのではなく、自ら積極的に問題に取り組み、解決していく思考が必要とされているからです。近年は産業構造が大きく変化し、変化のスピードも速く、これまでのように既存の指示された手順で行うのでは、変化に対応できなくなっています。

加えて、今の世の中のしくみの大部分にはIT技術が関わっており、ほとんどの機械やしくみにはプログラムが使われています。しくみにプログラムが加わることで、社会における仕事の進め方にも変化が生じています。プログラミングという考え方を知ることでIT化の現状を知り、それに準じた仕事の進め方を理解することで、より質の高い仕事を目指すことができます。

プログラミング的思考を身に付けるメリットには、「仕事を抽象化し、全体の流れを捉え、自分が進める仕事をより効率的に行える」「ムダな作業を減らし、ミスを削減できる」「仕事で共同作業が行いやすくなる」「論理的な考え方、知恵を共有する方法が身に付く」などがあります。企業における人材教育でも、技術系以外の職種にプログラミング研修を行うところも出てきており、その汎用性が期待されている思考です。

1:文部科学省「小学校プログラミング教育の趣旨と計画的な準備の必要性について」
https://www.mext.go.jp/content/20200210-mxt_jogai01-100013292_01.pdf新しいウィンドウが開きます


●プログラムも問題解決のステップと同様につくられる

プログラムとはコンピューターに動作を指示する命令文です。機械が自動的にある動作を行えるようにしたいと考えるときに、その過程でどんな判断が必要になり、そこでどう判断すべきか。そうした見通しを立てたうえで、プログラムには動作の手順が書かれています。そして、世の中にあるプログラムは何らかの問題を解決するためにつくられています。そのため、プログラム作成のステップも問題解決と同様に「現状把握→真の原因の追求→問題解決と解決策→実行→振り返りと検証」といったステップを踏んで行われます。

プログラム作成に必要なステップ

現状把握(何が問題なのか、何を解決すればいいのか)
      ↓
真の原因の追求(問題を引き起こしている要因は何か)
      ↓
問題設定と解決策(どこに問題があり、解決にはどんなプロセスが必要か)
      ↓
実行(具体的に何をすべきか、どんな作業の流れが必要か)
      ↓
振り返りと検証(実際に問題を解決できているのか、改良すべき点はどこか)



●プログラミングの基本となる考え方

プログラミングの考え方とは、簡単に言えば「問題解決に向けて考えた作業を自動化した場合に、コンピューターが人に代わってどのように行うか」と考えることです。ただし、プログラムが人に頼らずに自動で動くためには、「考え方が順序立てられている」「すべてのケースに対応できている」「処理内容がそれ自身で完結している」「判断にあいまいさがない」が条件となります。すべてのケースに対応するという観点ではMECE(ミーシー、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive:互いに重複なく全体にモレがない)というフレームワークの考え方も必要ですし、効率的な作業の流れを考えるうえではロジックツリー(MECEを意識して上位概念を下位の概念に分解していく)の考え方も必要になります。プログラミングとビジネスには共通するノウハウが多くあります。

●プログラミングで活用される4つの手法

プログラムという効率的な手順を考える際に、よく用いられる手法が4つあります。「分割」「抽象化」「一般化」「組み合わせ」です。作業を細かく分割し、その中で必要な要素を抜き出し、共通する性質を組み合わせて概念化し、作業パーツを組み合わせて最良のプログラムをつくっていきます。プログラミングは既存の型に合わせるといった手法ではなく、問題そのものに向き合って解決を図っていくため、解決の作業が創造につながる点に価値があります。

プログラミングで活用される手法


●プログラミング的思考によって鍛えられる4つの力

実践の場でプログラミング的思考を鍛えることで、4つの力が向上します。「物事を正しく認識する力」「物事を抽象化する力」「できることを組み合わせて、手法を創造する力」「目的を踏まえて、改善していく力」です。プログラミング的思考の最大のメリットは、正解のない領域において、何度でも最良の手法を開拓していける点にあります。実践を経ることで思考のパターンを増やし、そのことでより前向きに取り組めるといったプラスのサイクルをつくっていくことが重要になります。

プログラミング的思考によって鍛えられる4つの力
ここまで読んでおわかりのように、プログラミングとは、人の考え方そのものを表したものと言えます。プログラムを試行錯誤しながらつくっていく過程は、その人の考えの可能性を探っていく作業に他なりません。プログラミング的思考を実践に活用することで、自分の考えの可能性を広げ、自身の仕事を効率的、効果的にし、最良の仕事を創造しましょう。

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