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(情報掲載日:2020年1月10日)


新年を迎えるたびに交換するカレンダーや手帳には、月日や曜日の他に、庚子、丁未などの干支(えと・かんし)や、大安、赤口などの六曜(ろくよう・りくよう)が記されているものがあります。これらは身近なようでそれほど深くは知られていませんが、それぞれにいろんな意味が含まれています。歴史的な話も交えて簡単にご紹介します。

●古代中国から伝来

干支とは、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)の組み合わせです。十干には、甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)の10要素、十二支には、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12の要素があります。
十干は、1か月を上旬・中旬・下旬の10日に分けて日を数えるように十進法、十二支は、1年を12か月と数えるように十二進法を表現します。

これらの表現は、中国最古の王朝の殷の時代(紀元前17世紀末頃〜紀元前11世紀後半頃)にはすでに日付の記録に使われていたと考えられています。次第に年月、時刻、方角などの表現にも用いられるようになりました。
日本へは、奈良時代には既に伝来していたと言われており、世界遺産に登録されている正倉院の宝物には十二支に関連した品々が見られます。江戸時代には一般庶民の間でも日常生活に使われるほど浸透していました。その後も、学校の通信簿で甲・乙・丙・丁と4段階の採点に使われたり、現在も契約書などで「○○を甲、○○を乙とし、甲は乙に対し…」と記載されるように、アルファベットが広く使われる前は記号としても活用されてきました。

十干と十二支の要素の組み合わせは、甲子(きのえね)に始まり、丙寅(ひのえとら)、辛卯(かのとう)、と順に続いて、癸亥(みずのとい)に終わります。60パターンで1周期となり、最初の甲子に戻って循環します。60歳を還暦として祝う由縁です。

●12の動物の意味

十二支の漢字は、そもそも中国では植物の成長サイクルを表したものでした。順に、芽生え、根や茎が伸びる、果実がつく、などを意味します。ところが、庶民には少し難しいとされ覚えやすくするために動物名が割り振られ、今に至ると言われています。
インドやベトナムやモンゴルにも十二支は伝わっていきましたが、日本とは異なり、豹、猫、鯨などが十二支に含まれている国もあります。「亥」は日本では猪を指しますが、発祥地の中国では豚を意味します。

十二支の動物たちの順番については、いくつかの物語が各地に伝わっています。基本形となるのが、次の話です。
ある年の暮、神様が動物たちに「元日の朝に、私の元に早く到着した者を12番目まで順に1年交代でその年の大将とする」と言いました。足が遅いことを自覚している牛は、前日から神様の元へと出発します。それを知った鼠は牛の背中に飛び乗りますが、牛は気付かずに歩き続けました。牛が神様の元へ着く寸前に、鼠はすかさず降りて走り出し、1番に、牛は2番になりました。その後、虎、兎、龍、蛇、馬、羊が、次々に到着します。猿と犬は道中に喧嘩ばかりしていましたが、鶏が仲裁をしたために猿、鶏、犬の順に到着となりました。12番目に到着したのは猪ですが、本当は1番に到着していたものの猛進して神様の前を一度通り過ぎてしまったために遅れてしまいました。
十二支の中に動きの速い猫が入れなかったのは、鼠から「神様の元に行く日は1月2日だ」と嘘を教えられたためで、今も鼠が猫から追いかけられる理由です。13番目に蛙が着いたのですが、12番目までに入れなかったため「帰る」と言って去ったという話もあります。

●鎌倉時代に日本へ

六曜とは、六輝とも言われ、縁起を表す暦上の言葉です。先勝(せんしょう・さきがち)、友引(ともびき・ゆういん)、先負(せんぶ・さきまけ)、仏滅(ぶつめつ)、大安(たいあん)、赤口(しゃっこう・しゃっく)の6つがあり(それぞれ他の読み方もあります)、基本的にはこの順番でカレンダーに並んでいますが、旧暦1日を迎えるたびにリセットされます。旧暦の毎月1日は順に、先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口とするよう定められており、例えば、旧暦の1月1日と7月1日は先勝、2月1日と8月1日は友引です。
それぞれの日に、行うと良いとされることと控えたほうが良いこと、1日の中での時間のよしあしが伝えられています。

六曜が日本に伝来したのは鎌倉時代の後期頃です。縁起のよしあしを信じすぎないようにとのお触れを幕府が出したほど、江戸時代には流行しました。
起源は明らかではありませんが、中国の三国時代(3世紀前半)に「三国志」で知られる諸葛孔明が発案し、六曜を巧みに用いて作戦を立てたために戦に勝利した、という話があります。日本では武田信玄が、六曜を元に敵の動きを読んで攻撃を仕掛け相手を制した伝承も知られています。


●6つの言葉の意味

縁起が良いとされる順は、大安、友引、先勝、先負、赤口、仏滅ですが、それぞれについての言われは次の通りです。



●会話の種に使う

干支は日本では長年親しまれてきたものの、詳しく知らない人も少なくないため、会話のきっかけに役立ちます。
例えば、1日を12分割して十二支と対応させた時刻の表記法を十二時辰と言います。中国では紀元前から19世紀頃まで使用されていました。子の刻は午後11時〜午前1時、丑の刻は午前1時?3時、と干支の順に2時間ずつを示します。午前11時?午後1時にあたるのが午の刻で、12時を正「午」、その前を「午」前、その後ろを「午」後と呼んでいる由来です。
十二支で表す方向は、子が北、東周りに順に丑、寅と進み、卯は東、午は南、西は酉です。地球の南北を結ぶ子午線の名前はここから付けられました。
歴史上の出来事などにも干支は多く使われています。「壬申の乱」は起こった年の干支が壬申であることに由来します。戊辰戦争や辛亥革命も同じです。阪神甲子園球場は、竣工年の甲子だったことから命名されました。今でも、生まれた年の干支によって付けられた人名は見られます。

2020年は、庚子(かのえね、こうし)の年です。庚は、植物としての成長が止まって花を咲かせ種子を残すための準備に入る状態を示します。子は、種子の中から新しい生命である芽が出ようとしている状態を示します。子、庚ともに新しい局面に入る意味です。そのため、庚子は、変化を生み出して新しいことへのチャレンジをするのに良い年と考えられます。ビジネス会話の導入として好ましく、その場の雰囲気をより前向きに積極的にさせる話として活用できます。

●十二時辰と方角




●タイミングに使う

科学的な裏付けは六曜にはありませんが、知識の一つとして頭に入れておくと重宝します。特に冠婚葬祭などマナーを重んじたほうが良い場面では、日取りのタイミングとして気に掛けるようにすると賢明です。相手に対する作法、お互いにとっての安心感となり、仕事をする上で精神的な効果にも通じます。次の3場面だけでも覚えておくと良いでしょう。


干支、六曜は、誰もが見聞きしたことのある伝統的な言葉です。ときおり使ってみたり、意味を確認してみるなどして、補助的に仕事や生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
仕事上の潤滑油としても力を発揮します。

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