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(情報掲載日:2019年7月10日)

いまを勝ち抜く人間力

夏の厳しい暑さが近年続いていますが、酷暑が続くと体調になんらかの影響が出てしまったり、仕事に集中しにくくなったりたりすることがあります。そんな時こそ、ビジネスパーソンらしい佇まいや身のこなしがしっかりとできるように、いつも以上に心掛けてみませんか。暑さに備えて役立つ情報を紹介します。

●日本の気温の傾向

地球全体の気温が上昇していることは広く知られていますが、日本の平均気温も年々上昇しています。特に1990年代以降は高温になる年が頻発している状況です。気象庁のデータによると、観測史上最高気温上位10位(11地点)のすべてが1990年代、うち8地点が2007年以降に記録されています(※1)。
気温上昇にともない、猛暑日や熱帯夜も年々増加傾向です。熱帯夜の最近30年間(1989〜2018年)の平均年間日数(約23日)は、統計期間の最初の30年間(1910〜1939 年)と比べて約2.6倍に増加しています(※2)。



東京の100年あたりの平均気温上昇は3.3℃で、日本の平均気温上昇1.5℃の2倍以上も高く、他の主要都市も同様の傾向にあります(※3)。ヒートアイランド現象によって、特に都市部では熱帯夜や猛暑日が、今後さらに増えると予測されています。

●健康や仕事への影響

猛暑日には熱中症などにかかる危険が高まるため、気象庁は2011年以降、夏場の猛暑日が予測される日に「高温注意情報」を出しています。熱中症とは、高温多湿な状況下で生じる身体熱性障害の総称を指し、めまい・失神・筋肉硬直・大量の発汗や高体温・吐き気などさまざまな症状が見られます。
熱中症による全国の救急搬送者(6〜9月)は2010以降は毎年4万人以上で(※4)、7月下旬〜8月上旬に多発する傾向があると言われています。職場での熱中症による死傷者数は過去10年間400〜500人台で推移していますが、2017年は前年比で2割ほど増加し(※5)、2018年は前年に比べて2倍を上回る人数となりました(※6)。職場における熱中症対策がまだ十分に浸透していないとして、予防対策の徹底の必要性を厚生労働省は発表しています。

アメリカや日本の大学の研究によると、室温22℃より27℃の方が生産性は約10%低くなる、室温が1度上昇すると知的生産性は2%減少する、などという結果が報告されています。暑さは、多くの決断を下す時・大量の情報を一度に把握する時・複雑なタスクに取り組む時には効率を下げる要因になるとも考えられています。

※1:気象庁「歴代全国ランキング」
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/rankall.php

※2:気象庁「全国(13地点平均)の熱帯夜の年間日数」
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html

※3:環境省「ヒートアイランド現象の現状」
https://www.env.go.jp/air/life/heat_island/manual_01/01_chpt1-1.pdf

※4:環境省:「熱中症予防情報サイト 熱中症環境保健マニュアル」
http://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_1-3.pdf

※5:厚生労働省「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11303000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu-Roudoueiseika/h29_jokyo_1.pdf

※6:厚生労働省「職場における熱中症による死傷災害の発生状況(平成31年1月15日時点速報値)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/000483092.pdf

●事務所衛生基準規則

労働者が良い環境の中で安全に働けるように、環境管理・清潔さ・休養・救急用具に関する「事務所衛生基準規則」が、労働安全衛生法の規定に基づいて定められています。これによると、空気調和設備を設けている事務所では、室温17℃以上28℃以下、湿度40%以上70%以下という努力義務があります。
環境省でも、冷房時の室温を28℃で快適に過ごせる軽装や取り組みを促すライフスタイルCOOLBIZ(クールビズ)を推進しています。好む温度や体感温度は人により異なるため、エアコンの設定温度に拘らずに、風向調整や扇風機を活用した対策も推進されています。

例えば、暖かい空気は上部に、冷たい空気は足元に溜まってしまうため、エアコンの風向を上方向や水平方向に調整したり、扇風機の風を天井に向けて送るように設置します。室内の空気が循環して均一に冷気が届くようになり、体感温度が下がりやすくなる効果があります。風を壁や天井に当てると、跳ね返ってくる風はやわらかくなり、肌にも心地よくなります。

●熱中症に関する情報

熱中症の予防を目的として、1954年にアメリカで「暑さ指数(WBGT:Wet-Bulb Globe Temperature)」という指標が考案されました。熱中症の危険度を表すのに適していると、国際的に規格化されたものです。気温、湿度、風速、放射熱を考慮し、温熱環境を総合的に評価した指数で、環境省では全国約840地点の予測値を、春から秋にかけてサイト上で毎日公開しています(※7)。
国内ではJIS Z 8504「WBGT指数に基づく作業者の熱ストレスの評価−暑熱環境」としても規格化されています。労働環境において作業者が受ける熱ストレスの評価を行う簡便な指標になり熱中症の予防対策に活用できると、厚生労働省は啓発しています。

2013年から政府は7月を「熱中症予防強化月間」に定め、熱中症の予防法・対処法の普及啓発イベント、事業場への周知・啓発や熱中症予防対策に関するセミナーの開催や教育用ツールの提供などを行うキャンペーンを実施しています。昨年は7月中旬以降に高温の日が続いたため、8月末日まで期間が延長されました。
今年も「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」が5月〜9月に実施されます。予防法や応急処置法など熱中症に関しても、環境省がサイト上で多くの情報を紹介しており参考になります(※8)。

※7:環境省「熱中症予防情報サイト 暑さ指数(WBGT)の実況と予測」
http://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php

※8:環境省「熱中症予防情報サイト 熱中症関連情報」
http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness.php

●日常的な対策

人が感じる暑さ寒さの感覚のことを温熱感覚と言い、温感感覚に影響を与える要素は、気温、湿度、気流、放射、代謝量、着衣量の6つです。この中でも、湿度、気流、放射は次のように工夫しやすく、暑さを和らげるポイントになります。



●相手に対する気遣い

ビジネスパーソンにとって、来訪客が暑さの和らぎを感じられるようなおもてなしは大切です。例えば、冷やしておいたハンドタオルや清涼感のあるアロマオイルを少し垂らしたおしぼりを用意しておく、飲み物だけでなくグラスなどの容器も冷やしておく、置物やインテリアの色や雰囲気で涼感を演出する、といった気遣いをすると喜ばれます。「扇子をどうぞ」「上着を脱いでください」など、気の利いた一言も添えるよう配慮します。

来訪時の心掛けとしては、他の季節以上に時間に余裕を持たせて移動することが基本になります。クールダウンして汗を引かせたり、室内外の温度差に身体を慣らして体調を整えるためです。制汗剤、デオドラント剤、瞬間冷却スプレー、インナーやシャツの着替えの用意など、汗対策グッズも活用します。臭いは見た目よりも印象に残ると言われているため、汗の臭いはできるだけケアした方が賢明です。女性だけでなく男性の利用を環境省が推進している日傘も、暑さ対策の一つに加えてみてはいかがでしょう。

猛暑に備えるに越したことはありません。自分の健康や仕事のためにも、相手へのマナーや気遣いとしても、暑さに負けない対策をできることから始めてみませんか。暑い夏を少しでも快適に乗り切りましょう。

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