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(情報掲載日:2012年9月20日)

いまを勝ち抜く人間力

ビジネススキルの基本を強化するA「読む力」〜適切なインプットが、良質なアウトプットにつながる

VOL.9

インプットなしには、アウトプットは生まれません。「書く」ことをアウトプットだとすれば、「読む」ことはインプットと言うことができるでしょう。ところが「読む」というインプットが質・量の面で十分できていないため、理解力が弱かったり、良質なアウトプットが出せないといったケースも少なくないようです。では、どうしたら「読む」というインプットが質・量ともにできるようになるのでしょうか?「読む力」を高める方法をご紹介します。



なぜ「読む」ことが重要なのか

日本人の読書量が低下しています。文化庁が平成20年度に実施した「国語に関する世論調査(※1)」(16歳以上の男女を対象)によると、1カ月にどれくらい本を読むかを聞いたところ、「全く読まない」と回答した人が実に46.1%と半数近くにも達しています。平成14年の調査では37.6%でしたから、本を全く読まない人が6年間で実に約10ポイントも増加したことになります。

「読む」ことは、「聴く」「書く」「話す」などと同様に、ビジネスにおける基本能力の一つですが、このような読書量の減少がビジネスパーソンのコミュニケーション力や考える力の低下につながると懸念されています。なぜならば、読書は語彙や正しい言葉遣い、論理的な物事の考え方を学ぶ機会といえますが、その減少によって自分の考えや意見を相手に正しく伝えるための語彙力が不足する、あるいは正しい言葉遣いができない、さらには相手の言っていることの意味を正しく理解できない、ということになっていくからです。

そのためにも、読書をすることが大切です。読書することにより、言葉の意味を正しく知ることができ、適切な表現を使い、かつ論理的に話を展開できるような能力を身に付けることができます。

※1 文化庁 平成20年度「国語に関する世論調査」の結果について
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/yoronchousa/h20/kekka.html



「読む力」を高める方法

「読む力」を高めていくための読書では、どのようなことを心がけていけばいいのでしょうか。いくつかの方法をご紹介します。


(1)読むことに慣れる

基本的に読書の習慣があまりない人は、読むことに慣れる必要があります。そのためにまずは、読書の絶対量を増やすことが必要です。
自分の好きなテーマ、あるいは仕事に参考となりそうな内容のものを選び、一語一句、精読でなくても構いませんので、とにかく一冊を読み終えましょう。それにはページ数が200ページ前後で、いろいろなテーマ・内容を扱っている「新書」が手軽に読めるのでおすすめです。
そして、一定冊数をこなしていくことです。その結果、多くの文章に接することになり、言葉の持つ意味、言葉の使い方、論理的な言い回しなどに慣れてきます。また、語彙や言葉遣いが身に付くだけでなく、一定の知識を得ることで、著者の主張に対する自分の意見も出てくることでしょう。ここまでくれば、読書することの楽しみ、面白さを知ることができたと言えます。

また、読むことに慣れるためには、毎日読むことを習慣化することが必要です。そのためには、たとえ5分〜10分でも構いません。何かの合間に生じる細切れの時間を、どんどん活用することです。そして、その時の場所や時間の長さに応じて、適した内容のものを読んでいくことがポイントです。そのためには、常に2〜3種類の本を携帯するとよいでしょう。仕事関連の本だけではなく、エッセイなど軽めの本なども混ぜておくといいかも知れません。わずかな時間なら、集中力が持続します。こうした毎日の小さな積み重ねによって、思いのほか読書量は増えていきます。


(2)「論理的」に読む

一定量の読書ができるようになった後、今度は「論理的」に本を読むようにしましょう。論理的に読むとは、言葉の意味を正しく理解し、丁寧に文脈を追いながら「起承転結」など、論理の展開を意識して読むことです。
論理とは、物事の道筋のことです。そして、論理的とは矛盾や飛躍、重複することなく、道筋がつながっていることを意味します。ビジネスの場面でも、企画を立てたり、プレゼンテーションを行う際に、論理が通っていることが非常に重要です。伝えたい考えや結論が、十分な論拠によって正確に説明・実証されていることが求められます。このような論理的な思考力を向上させていくためには、読書においても論理的に読んでいくことが必要です。本を選ぶ際には、学術的な書籍やビジネス書の中でも重いテーマを扱った本がおすすめです。
このような読書を実践していくことにより、論理的に物事を考え、相手に分かりやすく筋道を立てて説明していく力が身に付いていくことでしょう。


(3)「線」を引いたり、「メモ」を書き込みながら読む

本に線を引いたり、感じたことや思いついたことをメモに書き込んだりして読むと頭が整理され、より理解が深まります。その際、少し工夫を心がけてみましょう。例えば、自分の着目点や目的に応じて線の種類を変えたりマーカーの色を変えたりすると、次に本を開いた時に何を示しているのか一目で分かるようになります。引き出し線を利用し、白地部分にメモするのもよいでしょう。
さらに、目次を利用する方法もあります。目次は、本文の内容を箇条書きにして要約したものです。ページの上下に空きスペースがあるので、ここにポイントやアイデアをメモしておくという活用方法もあります。


(4)文章を「音読」する

読書を続けていく中で、仕事や生き方などについて拠り所となるような本と出合ったなら、そこでポイントとなる部分を音読してみましょう。
脳のメカニズムに詳しい東北大学・川島隆太教授の学説によると、「音読することによって、目だけでなく、口や耳を使うことになり、大脳の前頭前野という記憶や学習と関連した部分がより活性化する。その結果、黙読よりも内容への理解、記憶が深まる」という音読のメリットが言われています。
本の全てを音読しなくても構いません。自分が重要だと思ったこと、ビジネスで参考となる考え方などを、毎日5分〜10分程度、音読をしていくことによって、書かれた内容がより自分の頭の中にインプットされていきます。


(5)「通勤電車」の中で本を読む

混んでいる通勤電車の中で、ビジネスパーソンが立ちながら本を読んでいる光景をよく目にします。この立って読むという行為には、意外な効果があります。
一般的に、読書は椅子に座って静かな環境下で読むのがよいとされています。活字を追うには、雑音はないほうがいいですし、身体をリラックさせることも大事だからです。図書館などでの読書はこうした読み方をしていると言えるでしょう。
一方、電車の中で立って読んでいる時は、楽な姿勢を取ることは難しく、車内もざわざわとしていることが多くなります。ところが、逆にこのような条件下で読書をしようとすると、周囲の雑音を遮ろうとする意識が働き、否応なしに集中力が高まるのです。その結果、脳の動きが活発化し、読む速度や理解する力が向上し、書いてあるポイントも容易につかめるようになり、結果として、1冊の本を読み解くスピードも上がっていきます。電車内で読んだほうが、内容がすんなりと頭に入るという人も少なくないようです。


(6)「細切れ」に読む

読書量を増やすといっても、長時間読書をすればいいというわけではありません。人間の集中力には限界があるからです。一般的に、人間が集中していられる時間は1時間程度と言われています。それ以上は、目で字を追うばかりとなり、内容が頭に入らなくなってきてしまう傾向が高いため、いくら読書をしても注意力が散漫になってしまうのです。ですから、1時間を目安に、「読書に集中する・休む」を繰り返し行うことが、読書の内容を濃くすることになります。


(7)「重読」する

重読とは、同じ本を繰り返し読むことです。読書で重要なのは、言葉や論理的展開の中から何を学んだのか、自分のものになったのか、ということです。繰り返し読むことによって、自分の中で血肉となっていきます。このように本を何度も読むことは、そこで得た知見をより自分のものとすることになります。


(8)読んだら、人に話す

読書で得たものをより身に付けていくには、読書で得た知識や知見を、形として外に出すことが大切です。それをしないと、読書によって得たものが、なかなか自分の身に付きません。そこで、読んでいる途中でも構わないので、本の内容、本を読んで得た感想・アイデアなどを、人に話す習慣を身に付けましょう。相手は誰でも構いません。場合によっては、ノートやブログなどへの記録でもいいでしょう。とにかく、形として外に出すことを心がけましょう。
その際、要約だけでなく、どこに自分は共感したのか、どこが活用できる内容なのかなどのコメントをしていくとよいでしょう。このようなちょっとした工夫をすることで、読んだ本の内容の定着率は格段にアップします。ただし、時間が経てば経つほど読んだ内容を忘れてしまうので、読み始めたらすぐに話すことがポイントです。

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