メールマガジンの定期配信をご希望のお客さまは以下のボタンからお申込みください。

配信申込⁄停止

(情報掲載日:2016年4月11日)

いまを勝ち抜く人間力

つながり力を磨く

VOL.51

一人で物事を考えたり何かに取り組んでいると、行き詰まってしまうことがあります。そんな時、誰かに相談してみたり仲間と一緒に進めてみると案外うまくいくことも多いものです。これは、他の人とつながることで新たに生まれた「つながり力」が作用するためです。「つながり力」の効果や成果、作り方のポイントをご紹介します。

人とのつながりが生み出すこと

●「つながり力」はどう作用するか

「三人寄れば文殊の知恵」ということわざにあるように、複数の人で何かを行うと、単独で行うよりもスムーズに物事が進むことがあります。例えば何かのアイデアを出さなければならないとき、一人よりも数人で考えたほうが出せるアイデアの数や種類が増えるばかりか、他の人のアイデアをきっかけにまた別のアイデアが生まれたりする広がりがあるものです。このように、誰かと一緒に取り組むことで新たに生じる力をつながり力と言います。

注目すべきは、つながり力が、物事の進行をスムーズにさせたりアイデアを増やすにとどまらないことです。つながりの経験は、他者とのやりとりが刺激や気付きとなって個人の力を向上させてくれます。さらに、“個人の力×つながり力=組織の力”となり、組織やチームの力の引き上げにも寄与します。つながり力は、個人の力、組織の力をも高めてくれるのです。

●「つながり力」の形はさまざま

つながり力は人とのつながりによるもので、その形はさまざまです。つながりの形を大きく分けると、オンとオフのつながり、つまり、仕事上のつながりと地域・日常生活でのつながりがあります。そして、それぞれには、強いつながりと弱いつながりが見られます。例えば、仕事上の強いつながりとは、直属の上司や部下、同じ部署やプロジェクトのメンバー、付き合いの長い取引先などであり、弱いつながりとは、別の部署に属している社内の人、付き合いの浅い組織や団体などになります。ただし、直属の上司や部下であっても、会話や行動を共にする機会があまりない場合は弱いつながり、会話や行動を共にする機会が多いのであれば別の部署に属している社内の人であっても強いつながりになります。

これらのどのつながりにおいてもつながり力は生まれます。また、つながりは、同じ目的を持つ人や部分的な接点のある人へと、二次的、三次的に連鎖の輪が広がっていきます。二次的、三次的なつながりが、直接的で強いつながり力を生み出すケースもあるため、目前の効果や成果だけに拘らないつながりを心掛けたほうが、よりつながり力の可能性を広げることになるでしょう。そのつながりに上下や優劣を付けずに、平等に意識することが大切です。

●「つながり力」が生む具体的な力とは

つながり力が生み出す力は、仕事上においては、企画案や方法論を新たに生む発想力、プロジェクト完遂や目標達成へ向けた推進力、トラブルや課題に対する解決力などが挙げられます。さらに副次的に生まれる力として、周囲への拡散力、波及力、相乗効果などが挙げられます。これらは、目に見える形となって実感しやすい成果です。

つながり力は、表面上は分かりにくい成果も生み出します。それは、感化、触発、感動、憧れ、気付き、学び、刺激、といった、いわば心への響きです。つながった人と接して話を聞いたり行動を共にすることで無意識のうちに生じるものが多く、その後の言動を心理的に後押ししてくれます。ひいては、それが目に見えるつながり力の成果として表れることに結びつくのです。

●世の中に見られる「つながり力」の表れ

つながり力が次第に大きくなって世に広く知られるようになった成果の形としては、コラボレーションによる商品や複合型の店舗などがあります。
例えば、既存のキャラクターやデザイナーとアパレルメーカーが組んで作られた衣類、他社商品の味付けを取り入れた食品、異業界の持つ技術やノウハウを融合させた製品、ジャンルの違う商品を一緒に陳列する店舗、コンビニが併設されたガソリンスタンド、ブックカフェなどです。

つながり力により生まれた事業やプロジェクトの形態としては、大学と企業が一緒に研究開発を行う産学協同、公共サービスと民間の運営ノウハウを組み合わせたPFI方式、インターネット上のつながりを背景に生まれたクラウドファンディング、企業合同の販促キャンペーンなどがあります。

これらは、業務とは直接関係のない勉強会や社外研修の場のつながり、日常会話からのつながり、インターネット上の投稿からのつながりなど、身近なつながりが発端になって生まれることが多いものです。「こんなものを目にした」「こんなモノがあるといいのに」「こんなことで困っている」という何気ない会話がきっかけになるのです。昨今、異業種交流会への参加や、部門を越えたメンバーを集結させるクロスファンクショナルチーム作り、フリーアドレス制(人材マネジメントライブラリVol.38を参照ください)などが注目されているのも、つながり力の持つ可能性を示すものだと言えます。


日頃からのつながり方(つながりの場・方法)

●目的のある場でつながる

では、つながりを作るためには、どうすればよいのでしょうか。人と直接対面してリアルタイムでつながることのできる場としては、社内外の勉強会や研修、セミナーなどがあります。求めるスキルや学びたいテーマの修得を目的とした場であれば、自分と同じ志向や興味を持つ人と出会える確率が高いため、つながりが作りやすいメリットもあります。

このような場で意識しておきたいことは、指導してくれる講師との縦方向のつながりだけに満足しないスタンスです。自分と同じ立場である生徒という横方向にもアンテナを張るようにするのです。共に学ぶ仲間や同志と語り合う中から、一つの同じ場でも縦方向と横方向に複数のつながりを作る意識を持ちましょう。

●ネット空間でつながる

直接対面する以外につながりを作る場としては、Facebook、Twitter、mixi、ネット掲示板などのSNSがあります。ここでのつながりは、時間や場所を選ばないため気軽ですし、いくつもの場に同時に参加できるというメリットがあります。

ただし、顔が見えず人柄も分かりにくい場であるため、良好なつながりを作るためには工夫が必要です。コメントを投稿する際には、自分の気になることや知りたい分野ならではのキーワードや専門用語をできるだけ使うようにしましょう。つながりたい層や分野の人の目に留まったり検索にヒットしやすくするためです。他の人たちのコメントを閲覧するだけでなく、コメントを返して反応を示し、自分の存在を知ってもらう積極性が重要になります。

●日常的な場でつながる

何気ない社内での立ち話、飲食を共にするといったことも、つながりの場のひとつです。一見、無駄に思えるような雑談にも大なり小なり、何かしらの可能性やヒントが潜んでいる可能性があります。また、直接仕事の関わりがない弱いつながりの相手であっても、新しい取り組みやプロジェクトが発生したり異動や組織改正によって、突然強いつながりに変わるかもしれません。そんな時、日常的なつながりがあれば、ある程度の安心感や信頼感がお互いに醸成されているため、スムーズに話を進めることができます。

休日の趣味や地域活動で会う人とは、仕事やビジネスでの利害関係がないため、気軽でフランクなつながりが作れます。日頃別の組織に属している人は着眼点や価値観など違うものを持っていることが多いため、ちょっとした会話の中にも新鮮で刺激的な発見があるかもしれません。仕事やビジネスに全く関係のない話から、意外なきっかけや参考になるアイデアが得られるかもしれないという意味で、とても貴重なつながりだといえるでしょう。


より良くつながるための心得

●つながり加減

つながり力をより高めるために、心得ておきたいことがいくつかあります。

まずは、つながりを「固定化しない」「排他的にしない」という、オープンさです。閉鎖的な考えで、既存の強いパイプやコネなどを偏重したり頼りすぎると、お互いに創意工夫し合う必要性がなくなり思考が停止してしまいます。これでは、つながりに活力が失われるだけでなく、つながり自体が足かせにもなりかねません。いつでも新たな人を受け入れる心構えで、つながりの柔軟性を持つようにしましょう。

また、つながりは自分が何かを得るために相手に対してつながりを持とうとするイメージが強いものですが、逆のイメージを忘れないようにしましょう。つまり、相手の欲するものや相手の利益を考えてつながる方向があるという、双方向性を意識することです。つながりは自分のためだけではなく相手のためでもあります。

●自分を伝える

相手に対して自分へのつながりのきっかけになる一面を見せることも重要です。自分がどんなことに興味があるのか、何を目指しているのか、何に向き合っているのか、何に困っているのか、などを相手にしっかりと伝えるのです。これは、共有できる物事、共通意識、共感できるポイントを把握しやすくし、つながりやすい存在であることを相手に理解してもらうためでもあります。

自分を伝える際に注意しておきたいのは、背伸びや無理をしないことです。なぜなら、知らない情報を知っている素振りをしたり、大風呂敷を広げると、相手は「この人には伝えなくていい」「教えなくても知っているだろう」と受け止めるため、つながりがそこで停止してしまうからです。逆に謙遜することも同じで、「この人はここまで欲していない」「まだ教えなくてもいい」と受け止められてしまうため、自らのきっかけを摘み取ってしまいかねません。相手とより良いつながりを作るためには、等身大の自分を伝えるように心掛けましょう。

●自分を伸ばす

新しいつながりを求めたり、今あるつながりを深めるには、自己研鑽が欠かせません。スキルや能力を磨き、幅広く柔軟につながりを求めることで、自分自身のつながり力を高めるだけでなく、すでにつながりを持っている人たちのつながり力にも好影響を与えられるでしょう。

自己研鑽の先に思い描く自分自身の「将来の夢」や「未来像」について、熱を込めて語ることも時には必要です。それを聞いた人が印象的に感じたり少しでも興味を持てば、その人の持つ別のつながりにそれが伝わり、さらに別のつながりに伝わって共有され、役立つ情報がもたらされたり、協力者や支援者となる人と通じる機会がいつか得られるかもしれません。

このように、つながり力には無限の可能性と連続性があります。つながり力の意識を高め、まずは身近なところからつながりを作ってみてはいかがでしょうか。

配信申込⁄停止

“旬”なテーマで人材活用やビジネスに関するお役立ち情報をお届けします。メールマガジンの定期配信をお申込みのお客様は左のボタンからお気軽にどうぞ。

このページのトップへ

いまを勝ち抜く人間力 一覧へ