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(情報掲載日:2015年6月10日)

いまを勝ち抜く人間力

会社の外にある学びの場をのぞいてみよう

VOL.41

社会に出て組織の一員となると、新人研修に始まり、中堅向け研修、管理者研修など、従業員向けの大小さまざまな研修や勉強会が用意されているものです。しかし、学ぶ機会は、職場内に限られているわけではありません。
会社の外へ一歩足を踏み出して、外の世界を見渡してみると、社会人向けの学びの場は多種多様です。日常的な仕事や職場でのやりとりからは学び難い知識やノウハウや教養があふれています。それらはきっと、将来や人生の可能性を後押ししてくれるはずです。そんな社外の学びの場を、一度のぞいてみませんか。

社外にある「学びの場」の広がり

●志向や価値観の多様化

ワークライフバランスという言葉が広まった昨今、仕事への向き合い方や余暇の過ごし方への意識が変化、多様化しています。学びに対する意識も例外ではありません。
平成19年の国民生活白書で公表された「社外の人との交流や勉強の場への参加状況」のアンケート結果によると、社会人のうち3人に1人が、社外で開催されている交流会や勉強会に参加している実態が分かります。
参加目的は、仕事ですぐに使える資格取得やスキルアップだけではありません。「基礎からしっかり身に付けたい」「もう一度学び直したい」といった、仕事のための直接的な知識習得に囚われない〈自発的向学心〉、仕事に関係なく興味を抱いた〈知的好奇心〉による参加も少なくありません。
このような社会人の社外での学び欲に対して、新たに、社会人を対象とした生徒を募集する教育機関や関連企業も増えてきました。少子高齢化による学生数減少やインターネットの普及も背景に、「学びの場」は広がってきています。


●仕事に活きる学び

社外での学びの場には、社内研修にはないメリットがあります。例えば、会社という枠がないために“一定の業務や独自の文化の型にはまらない教え”に触れることができます。すると、いつもとは違う角度からの視点や意外な観点が得られ、かえって今現在取り組んでいる仕事のヒントになるケースも考えらます。広い視野で物事を思考する力が養われやすい環境だと言えます。
社内の人間関係を気遣う必要のない知人友人ができることも、大きなポイントになります。社内では相談しづらいことを話すことができ、それに対して社内の人からは得難いような新鮮なアドバイスがもらえるはずです。何より、利害関係なく素直に励まし合える関係性やネットワークは、自身にとって大きな財産となります。
他にも、会社という枠を取り払った領域での自分の実力やバランスを客観的に感じることができる点や、その道の専門家や著名な経済人、経験豊富なプロから直接学べる機会が持てる点も、社外にある学びの場ならではの特長ではないでしょうか。


●オフを充実させる学び

これといった趣味や関心がない場合でも、仕事とかけ離れた学びの場というものを、あえて覗いてみる価値はあります。余暇を充実させることによってワークライフバランスが図れる、仕事のストレス発散や解消になるという意味もありますが、自己実現や目的を探求する仕事以外の別世界を持つことができるからです。自分の中に潜在している、仕事とは関係のない能力や興味の気づきが、新たに得られるかもしれません。
また、オフを過ごす場やコミュニティを持つことは、会社とは異なる集団への帰属意識を与えてくれます。これは心理学者・マズローが唱えた、よく知られている「欲求の5段階説」の中で第3段階の「社会的欲求」(=集団に属したい)を満たします。そして、その先の高次元にある「尊厳欲求」(=他者から認められたい)や「自己実現の欲求」(=自分の能力を引き出して、あるべき自分になりたい)を、“仕事以外の人生”でも充足させてくれると考えられます。
もちろん、共通した嗜好や夢を抱く仲間たちとの出会いと交流によって、人生の面白みや深みが一層増すことは言うまでもありません。

どこでどのように学ぶか(手段・方法)

●どんな学びの場があるのか

社外の学びの場としては、まずは大学や大学院が挙げられます。このところは社会人の参加しやすさが考慮された、週末限定、夜間、通信制のセミナーやコースも充実してきました。地域の公民館や図書館などが開催する講座や教室は、公共施設であるために費用の負担が軽い傾向が見られます。講座の選択肢が一番多いのは、カルチャースクールやビジネススクールです。専門会社の他、新聞社、雑誌社、百貨店、ショッピングセンターなどの親会社が運営やサポートを担うスクールがあります。
学びの場を探す際に便利なのは、やはりインターネット上のポータルサイトです。最近はさまざまな検索方法が可能な専門サイトも数多くあります。新聞、雑誌、フリーペーパーや広報紙といった紙媒体にも案内は掲載されていますし、規模の小さな個人教室やサークル的な集まりの場合は、公共施設や商業施設などの掲示板にも募集要項が貼られています。


●どんなスタイルがあるのか

教室へ通う、パソコンやスマホを使ったeラーニングをする、テキストを読み郵送物でやりとりをする(通信講座)、テレビやラジオを視聴する、など、社外で学ぶスタイルはさまざまです。eラーニングと通学を組み合わせた複合スタイルもあります。
最近、注目されているのは、やはりeラーニングです。ハーバードやスタンフォードなど欧米やアジアの有名大学による、1000を超える講義動画が視聴できるMOOC(ムーク ※下記参照)が話題を呼びましたが、日本版のJMOOC(ジェイムーク)も昨年からスタートしました。ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授監修のものなど、50以上の講座が用意されています。登録すれば、誰でも好きな時間に無料で学べるという手軽さもあり、登録者の数は既に10万人を超え、中学生から80歳以上までの幅広い年齢層の方が学んでいます。


●どんなスタンスで学ぶのか

社外での学びの場は、社内研修などと違って自由であるだけに、注意も必要です。いつの間にか惰性でダラダラと通うだけになったり、面倒になり続けられなくなってしまう事態が起こりがちだからです。
それを防ぐためにも、あらかじめ自分の学ぶスタンスをある程度決めておくことが大切です。例えば、あくまで気軽に楽しむレベルなのか、とりあえず基本を知るレベルなのか、資格取得を目指すレベルか、具体的な仕事の場面に活かせるレベルかなど取り組む意識を考えておくべきです。費やす時間についても、仕事後の時間を使うのか、週末だけ費やすのか、通勤中など日々の隙間時間を活用するのか、回数限定の短期間か年単位の長期間か、といった計画を立てておいたほうが無理なく学べます。
また、講座内容によっては、補助金や資格取得手当の制度を持つ会社もありますから、事前に人事部門や総務部門などに問い合わせてみてはいかがでしょう。


※MOOC(ムーク)
〈VOL.27 いまを勝ち抜く人間力 「スマホ留学」できるMOOCとは〉で、MOOCの活用術をご紹介しています
http://www.tempstaff.co.jp/magazine/ningenryoku/vol27.html

これから何を学ぶか(講座の内容)

●キャリアアップを目指す

キャリア形成に役立つビジネス講座としては、IT(WEBデザイン、プログラミング、システム開発など)、実務(企画書作成、プレゼンテーション、ビジネス英会話など)、思考(アイデア発想法、ロジカルシンキング、ブレインストーミングなど)、マネジメント(リーダーシップ、コミュニケーション術、コーチングなど)、自己啓発、資格など、いくつもの分野がありますが、講座の具体的な内容を見てみると、同じテーマであってもベーシックな内容から最近話題のスキルに即したものまで、多岐に及んでいます。
例えば、プレゼンテーション1つをとってみても、相手を説得するトークに特化したもの、話す内容の組み立て方を中心にしたもの、企画書やスライドの見せ方に絞ったものなどがあり、内容が細分化されているために選択の幅が広がっています。そういった特徴的なキーワードを講座名に盛り込んでアピールする講座も増えてきているため、内容が把握しやすいだけでなく、リストや一覧を見ながら探しているとモチベーションもより高まるはずです。


●趣味や遊びを楽しむ

ビジネス講座同様にカルチャー講座も、より細分化された分野や目新しいテーマが増えてきています。歴史を学ぶ講座だけでも、特定の偉人や時代を深く読むもの、歴史書を解説するもの、遺跡を軸にしたものなど、数えきれません。料理の場合も、郷土料理、男性向け、ダイエット用など、ラインナップが豊富です。日本古来の文化を学ぶ講座では座学だけでなく、歌舞伎や能や和楽器など、実技指導付きのものも少なくありません。
また、珍しいものでは、本格的な農業、座禅体験、速読術、コーヒーの淹れ方、おもてなし、落語、野鳥観察、コンテンポラリーダンス、テーブルマジック、篆刻(てんこく=印章彫り)、3Dプリンター、などの講座も開かれています。興味が湧いたり気になる講座が、必ずどこかに見つかるのではないでしょうか。


●著名人が語る、卒業後も学ぶ大切さ

社会人になってからの学びの大切さについては、ニュートリノの観測成功によりノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊氏がこのように語っています。「人生は、卒業後に自分からどれだけ能動的に働きかけたかで決まる」。小泉元首相が国会で引用したことでも有名になった儒学者・佐藤一斎は「少(わか)くして学べば、則ち壮にして為すこと有り。壮にして学べば、 則ち老いて衰えず。老いて学べば、則ち死して朽ちず」という言葉を残しています。「子供の頃から学べば大人になって重要な仕事を為すことができ、大人になって学び続ければ老いても衰えずに生きることができ、老いてもさらに学べば、死んでも業績は残って引き継がれていく」と、人生を通じて学ぶ意義を唱えているのです。
かといって、学びを難しく考える必要はありません。なぜなら、「すべて人間は生まれながらにして知ることを欲する」(哲学者・アリストテレス)、「学べば学ぶほど、自分が何も知らなかったことに気づく、気づけば気づくほどまた学びたくなる」(物理学者・アルベルト・アインシュタイン)という名言があります。人間には本来、学ぶことを求めて、それを楽しむ性質が備わっているようです。

たまには社外の新鮮な空気を吸いながら学んでみるのもわるくない---そのような気軽な一歩、気軽な学びから入れば、それをきっかけにして、いつしか人生が大きく変わっていくかもしれません。

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