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(情報掲載日:2014年8月11日)

いまを勝ち抜く人間力

仕事力を高める食習慣

VOL.31

だれでも体調が今ひとつのときには高いパフォーマンスを発揮することができないものです。体調の好不調は、毎日の食事内容と大きな関係があります。思考力、判断力、行動力といった仕事力を高めるのに望ましい食習慣についてご紹介します。

朝食を抜くと脳の働きが悪くなるというのは本当?

●朝食でブドウ糖を補えば脳の働きが高まる

忙しいからといって朝食を抜いてしまうと栄養不足になり、午前中の仕事のパフォーマンスが著しく低下することにつながります。とくに栄養不足のダメージを強く受けるのが脳であることがわかっています。
脳は、安静な状態でも1日120g、1時間に5gのブドウ糖を消費します。消費した分は食事によって補う必要があり、脳が消費するエネルギーを安定して供給するには、血糖値を一定に保つ必要があります。他の臓器ではたんぱく質や脂肪もエネルギーとなりますが、脳はブドウ糖以外のものを受け付けないため、ブドウ糖は脳にとっての唯一のエネルギー源と言われています(※1)。
血糖値は食事と食事の間で多少低下し、この低下が最も著しいのが朝食前です。朝食を抜けば血糖値が上がらないために体温が上がらず、集中力が低下し、だるさや眠さを強く感じる場合があります。その逆に、朝食を摂取してブドウ糖を補給することにより、血糖値が上がって体温が上がり、集中力と作業能力が向上します。最近では、朝食を食べることで、脳内に爽快な気分を作り出すβ−エンドルフィンという物質が分泌されることも報告されています(※2)。気分良く仕事に集中できる状態を作り出すには、朝食でご飯、パン、めん類などの糖質を適度にとり、それがすみやかに消化・分解され、ブドウ糖として吸収されることが条件になります。

●ビタミンB1の働きで糖質がブドウ糖に分解される

ただ、糖質が適量を超えると肥満の原因になります。糖質が適量を超えて摂取エネルギーが必要量より多くなると、一部は肝臓や筋肉にグリコーゲンとして貯蔵されますが、この量には限度があり、過剰に摂取した糖質は脂肪として脂肪組織に蓄積されるからです。
糖質がエネルギーになるためにはブドウ糖に分解される必要があり、その分解をビタミンB1が補助します。ご飯を食べる際、米ぬかにはビタミンB1が含まれているので、精白米よりも玄米、胚芽米を食べたほうがブドウ糖への分解には適しています。また、食物繊維を多く含むために血糖値の上がり方が緩やかであり、体にはよいと考えられます。同様に、パンを食べる際には、ビタミンB1のほか、鉄分や食物繊維を多く含む全粒粉のパンのほうが適しています。
ビタミンB1は豚肉、豆類、たらこ、ぬか漬けなどの食品に多く含まれるので、主食で糖質をとるときにはこれらの食品を合わせるとよいでしょう。ビタミンB1などのB群が不足すると、だるさ、無気力、落ち込み感が生まれやすく、仕事の意欲低下につながるリスクもあります。

●甘い物のとりすぎは逆効果になる

脳にはブドウ糖が必要とはいえ、甘い物のとり過ぎは逆効果になるので注意が必要です。菓子などに含まれる白砂糖は素早くブドウ糖に分解されるため、とり過ぎると血糖値が急上昇します。すると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、その働きで急速に血糖値が下がり、不安感や倦怠感、眠気などが引き起こされる場合もあります。さらに低血糖状態が続くと、今度は血糖値を上げるアドレナリンの分泌が増え、興奮や心の不安定につながる場合もあります。 朝、食後のコーヒーとともに甘い物が食べたくなったとしても、糖質を多く含む主食を食べたときは甘い物を控え、コーヒーは砂糖抜きのブラックが良さそうです。

●「朝の果物は金」と言われる理由は?

西洋のことわざに「朝の果物は金、昼は銀、夜は銅」というものがありますが、昔の人は果物の健康効果を経験上、よく知っていたのでしょう。果物に含まれる果糖は、ご飯や白砂糖に比べると消化吸収が穏やかであり、血糖値が急上昇する心配はありません。
また、果物に含まれる酵素が、消化の働きを促進し、スムーズな排泄を促してくれます。通常の食事が胃から腸へと届くのが2〜4時間であるのに対し、果物はおよそ30分で腸まで届くと言われています。出勤前に排泄がうまくいかないと、便秘によるイライラや不快感が仕事に悪影響をもたらす心配があります。食欲のないときや、忙しくてきちんと食事がとれないときは、胃に消化の負担がかからない果物をとるとよいようです。

※1 砂糖を科学する会 「砂糖健康学入門U」
http://www.sugar.or.jp/health2/0101.shtml

※2 日本栄養士会「栄養相談Q&A」
http://www.dietitian.or.jp/consultation/b_01.html

昼食に適している食事のとり方とは

●眠くならないために食事の順番を意識する

昼食後、午後2時ごろが最も眠くなる時間帯ですが、食後に眠くなる主な原因は血糖値の急上昇です。血糖値が急に上がると、膵臓からインスリンが分泌されて急速に血糖値が下がることがあり、眠気を引き起こします。血糖値の急上昇を防ぐには、前述のように甘い物のとりすぎに注意をするとともに、食べる順番を意識することが必要です。食べ物が消化吸収されて糖に変化し、血糖値を上昇させる時間には差があるため、血糖値の上がり方が緩やかな食品を先に、急激に上げてしまう食品を後に取る方法が適しています。これは糖尿病の食事療法で採用されている方法です。
最初に食物繊維を多く含む野菜サラダなど、次に野菜と水分を多く含む味噌汁やスープ、3番目に魚や肉などのタンパク質を含む食品、最後に血糖値を上げやすいご飯やパンという順番が適しています。

●胃への負担を少なくするために腹八分目で

眠くなるもう1つの原因として、量そのものを食べ過ぎたために胃への負担が過剰になることが挙げられます。胃への過剰負荷は、消化器官へ血液が集中する要因となり、脳への血液の循環が減る理由となります。脳への血液の循環が減ることにより、脳全体の活動が穏やかになり、眠気が促されるのです。
午後の眠気を防ぐには、量は腹八分目にして、胃に負担がかからないようにするとよいでしょう。野菜などの食物繊維を多く含むものを良く噛んでゆっくり食べると、量が少なくても満足感が得られます。逆に早食いの場合は、満腹中枢が刺激される前に量を食べすぎてしまい、肥満の原因にもなります。

●食べ物で口臭を防ぐには

人と会って話をすることの多い仕事に就く人の場合は、口臭を招くような食べ物を避けたいところです。ニンニクなどは避ける人も多いと思いますが、意外にもカリフラワー、ブロッコリー、芽キャベツなどのアブラナ科の野菜に含まれるインドールという物質も口臭の原因になります。
逆に、口臭を防ぐ食べ物もあります。食物繊維が豊富なりんごは、よく噛んで食べるうちに唾液がよく出て、口の中を清潔にする作用が働きます。唾液をよく分泌させる食べ物としては、レモン、梅干しなどのクエン酸を多く含む酸っぱい食べ物があります。
また、パイナップル、パパイヤのような南国産の果物にはタンパク質を分解する酵素が多く含まれているため、口臭の原因となる舌苔を取り除く作用があります。口の中に含んで舌の上で30秒程度転がすようにして食べると良いそうです。同様に、ヨーグルトに含まれる乳酸菌にも舌苔を取り除く作用があります。

夜遅い時間に食べると太るというのは本当?

●時計遺伝子の働きで午後6時以降の食事は太りやすくなる

残業や接待が続くと食事をとる時間が遅くなりがちですが、遅い時間に食事をとると太りやすくなるメカニズムが明らかになっています。人間の身体は生まれつきさまざまなリズムを刻んでおり、それは体内時計の働きで起こります。たとえば、記憶力が最も高まるのは正午ごろで、体温が最も高くなるのが午後3時ごろであることが解明されています。体内時計を動かしているのが時計遺伝子と呼ばれる細胞内のさまざまな遺伝子であり、その中で肥満と大いに関係があるのが「Bmal1(ビーマルワン)」というタンパク質で、夜になると増え、昼間は少なくなります。ビーマルワンには脂肪の合成を促す作用があり、量が少ない午前6時〜午後6時の時間帯に食べると太りにくい一方、午後6時以降の夜間はビーマルワンが活性化して脂肪をため込みやすくなるため、太る原因となります。
ちなみにビーマルワンが最も多い午前2時の量は、最も少ない午後2時の20倍に達するそうです。会社で働く人が午後6時までに夕食をとることは難しいとはいえ、できればビーマルワンの量が多くならないうちに夕食をとるように心がけたいものです。ある大女優は、太らないためにどんなに遅くとも夕食は夜8時までにとるという鉄則で自分を律していたそうです。

●良質な睡眠をもたらす食べ物とは

良質な睡眠のためには、夕食は寝る2時間前までに済ませるのが理想的であると言われています。睡眠の質が悪いと、1日の疲れから回復することが難しくなり、翌日の活力が低下してしまうでしょう。
メラトニンというホルモンの分泌が良質な睡眠をもたらしますが、メラトニンはセロトニンにより合成され、セロトニンは必須アミノ酸トリプトファンにより作られます。トリプトファンは全てのタンパク質食品に含まれていますが、特に豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品、牛乳、チーズ、バナナ、マグロの赤身などに多く含まれています。

食べる量や食べ物に含まれる栄養素はもちろん、摂取する時間帯によっても、心身の状態が大きくちがってきます。病気や肥満の予防のためだけでなく、潜在能力を高めて仕事のパフォーマンスを最大限に発揮するためにも、食習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

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