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(情報掲載日:2014年1月20日)

いまを勝ち抜く人間力

日記の効用を活かす

VOL.25

新年を迎え、今年こそは日記を始めようと思っている人も少なくないかもしれません。三日坊主で終わらせないためには、仕事にもプライベートにも役立つという実感がほしいところです。ストレス対策になる日記の活用術や、将来の夢の実現へとつながる日記の活用術をご紹介します。

日記活用の現状

●スケジュール帳や手帳に書く人が多い

日記というと、親や学校の先生から書くように指導された記憶がある程度という人が大半かもしれません。大人になったいまでも日記をつけ続けているという人は、どのくらいいるのでしょうか。朝日新聞が行った読者アンケート調査(回答数2,975人)によると、日記をつけている人は41%で、つけていない人が59%でした。ほぼ4対6の割合です。
続いている期間については、最も多かった回答が「10年超」で60%でした。その次が「5〜10年」の16%でした。意外に長く続けている人が多いことが分かります。
何に日記をつけているかというと、必ずしも日記帳ばかりでなく、手書き派はスケジュール帳や手帳、普通のノート類、家計簿などを使う人もいます。デジタル派はパソコンやスマホのデータ、個人のホームページやブログ、TwitterやFacebookといったSNSなど、さまざまなツールが使われています。

何に日記をつけているか?(複数回答) (単位:人)
何に日記をつけているか?
朝日新聞 2013年1月26日「週末be 日記をつけていますか?」をもとに作成

マイペースで続けられる方法で書く

●自分に合う日記の形式を見つける

スケジュール帳や手帳の中には、1日1ページのレイアウトのものもあり、日記帳と兼用することができます。会合や商談など、その日に予定していたことの結果や印象などを詳しく書き込めるので、ビジネス用には重宝しそうです。
最近、人気を集めているのが普通のノート類です。ノートはあらかじめレイアウトされておらず紙面を自由に使える点が、人気の秘密のようです。ノートといっても様々なタイプがあります。1冊千円以上する高級ノートのほか、紙が上質で書きやすいもの、表紙が厚くて膝の上に載せても書けるものなど、自分のお気に入りのノートを日記にすることで、継続効果もあるようです。
スマホやPCを使うデジタル派は、スマホのアプリやPCのアプリケーションを使用し日記をつける人のほかに、個人ホームページやブログ、SNSなど多くの人に発信できるメディアを日記がわりに活用している人もいます。デジタル日記では、写真を載せたり、文字や背景の色を簡単に変えたりでき、さまざまな表現形式を楽しめるという利点や、保存できるデータ量が多いという利点があります。専用のノートに手書きした文面をスマートフォンにデータとして取り込めるアプリもあります。手書きの日記を紙ではなくデータにすることで、保管する際に幅をとらないだけでなく、検索性を向上することができます。

●簡単に書ける4行日記

日記が続かない理由としては、「面倒くさい」「忙しい」という人が多いようです。そういう人には、短時間で簡単に書ける方法があります。教育学博士・経営学博士の小林惠智氏が開発した「4行日記」(※1)は、「1日5分で書ける」という簡単な方法です。書く物は日記帳でなくても、普通のノートで十分です。4行に書く内容は、(1)事実、(2)発見、(3)教訓、(4)宣言です。各1行ずつの短い言葉で良いため、全体では4行で済みます。

4行日記の書き方
4行日記の書き方
小林惠智『1日5分 目的・目標を達成させる 4行日記』をもとに作成

※1 ヒューマンサイエンス研究所「4行日記とは」
http://www.human-science.com/four_diary/01.html

さまざまな日記の活用法

●1日のウォーミングアップに活用する

日記をつける時間帯としては、朝が適しているようです。ラジオ体操、ウォーキング、乾布摩擦、ストレッチなど、1日のウォーミングアップは習慣として定着しやすいと考えられます。身体だけでなく、脳にもウォーミングアップが必要でしょう。『朝日記の奇跡』(佐藤 伝著)によると、朝、前日のことを思い出し、その内容を踏まえて日記をつけることのメリットとして次の5点があります。

朝、日記をつけることのメリット
朝、日記をつけることのメリット
佐藤 伝『朝日記の奇跡』をもとに作成

●ストレス対策に活用する

日記をつけることは、ストレス対策にもなります。「つらい」「悲しい」「イライラする」といった感情をそのままにしないで、そのような感情が起きてきた根拠をさぐり、文章化することによって、現実的な落としどころを考えることができます。
「メンタフダイアリー」は、「すぐに落ち込む自分を変えたい」「イヤな上司にはつぶされたくない」「ストレスに負けないようになりたい」といった願いをかなえる方法として、メンタルヘルス研究者の渡部 卓氏が独自に開発した日記型メンタルトレーニングツールです。心理療法の中でも有効性が証明されている認知療法の考え方を応用しています。
書き方は、『心がラクになるメンタフダイアリー』というガイドブックに詳しく書かれており、ストレス状態にある自分の内面を探りながら、下表の6項目を中心に文章化します。インターネット上の無料サイト(※2)に登録すれば、専用の書式に「メンタフダイアリー」を書き込んで保存することができ、公開することもできます。公開した場合は、下表の「現実的な着地点」の書き込み内容について他の利用者からのコメントを受け、参考にすることができます。

「メンタフダイアリー」の書き方
「メンタフダイアリー」の書き方
『心がラクになるメンタフダイアリー』をもとに作成

●「5年日記」や「10年日記」で自分史をつくる

市販の日記帳の中には、1年間で1冊使い切るオーソドックスなもののほかに、「5年日記」や「10年日記」といった長期間使用できるタイプもあります。例えば「10年日記」は、1月1日のページに10年分の記録スペースがあり、1日あたりは100字から200字程度書けるようになっています。「去年の今ごろはどんなことをして、何を考えていたか」を振り返ることによって、自分の中で変わったこととそうでないことを実感できます。年中行事、友人や親戚との付き合い、日々の食事、大きな買い物などを書いておくと、私生活についても計画的に進めることができ、欠礼やトラブルを防いだり、生活の質を高めることにつながっていくでしょう。
5年、10年、20年と書き続けていけば、日記が「自分史」のようになっていきます。これらの長期記入型日記は紙の箱がついていたり、書物のような装丁がしてあるものもあって見栄えが良く、ずっしりとした重みが感じられます

●未来を記すことで自分のキャリアを切り拓く

日記には、過去におこったことのみを記すのではなく、未来のことを記すこともできます。未来の夢に向けての思いや希望を日記に書き、毎日繰り返していくことで、自分の夢をかなえられるかもしれません。
未来志向の日記の代表格が、IT企業の社長である渡邉幸義氏の「未来ノート」です。手帳に書くような未来の予定を、具体的な行動内容(アクションアイテム)に落とし込み、「今日」やるべきことについて2週間から始めて書き加えていくものです。
渡邉氏は25歳のときから「未来ノート」を書き始めました。成果を出せない「ダメ社員」の自分に限界を感じて辞表を書いたものの、慰留してくれて、新しい部署への異動をかなえてくれた上司に感謝して「心機一転やり直す」ことを決意し、日々、自分がやるべきことをリストアップするためにノートを使い始めたのがきっかけでした。そのとき、座右の銘にしていたデール・カーネギーの『道は開ける』の中の言葉が浮かんできたそうです。

デール・カーネギーが説く「今日だけは1日の計画を立てよう」

「今日だけは、1日の計画を立てよう。処理すべき仕事を1時間ごとに書きだそう。予定どおりにはいかないかもしれないが、ともかくやってみよう。そうすれば、2つの悪癖――拙速と優柔不断と縁が切れるかもしれない」

デール・カーネギー『道は開ける』

以後、自分なりに書き方の工夫をして改善を繰り返し、渡邉氏の「未来ノート」は19年間で300冊に達しました。社長になってからも「まだ成長できる」と信じ、毎日書き続けているそうです。どこにでも売っているB5サイズのノートを使用しており、下表のような8アイテムについて記入しています。「未来ノート」のポイントは2週間前から「やるべきこと」を明確化、具体化し、「やり残したこと」を忘れないように列挙して見直し、問題解決のために必要な知識も同じノートに書き込んで、「計画→実行→振り返り→未消化部分の深掘り」を1冊にまとめることです。「PDCAサイクル(Plan→Do→Check→Action)」を日記化したものと言えます。

「未来ノート」の書き方
「未来ノート」の書き方
渡邉幸義『未来ノートで道は開ける!』をもとに作成

「自己成長のため」あるいは「夢を実現させるため」といった目標を掲げることで、日記を書くことに意味を見出せるかもしれません。単に記録するだけでなく、繰り返し眺め続け、考えを深掘りし、行動を改善していくことによって、日記を自分の秘書や助言者として使うことができるでしょう。自分のキャリアを自分で切り拓く生き方が要求されているいま、日記は良きパートナーとして役立ってくれそうです。

※2 メンタフダイアリー
https://www.mtop.jp/diary

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