メールマガジンの定期配信をご希望のお客さまは以下のボタンからお申込みください。

配信申込⁄停止

(情報掲載日:2013年7月22日)

いまを勝ち抜く人間力

朝活勉強法のメリットをさぐる

VOL.19

早起きは三文の徳と言われますが、どのように朝の時間を活用すれば効果が上がるのでしょうか。体内時計仮説や脳科学など、科学的根拠も参照しつつ、朝活勉強法のメリットや、新しい朝活習慣をご紹介します。

早朝の学びの環境や方法が多様化

●「丸の内朝大学」など新しい朝活の場が登場

朝活勉強法といっても、独学には強い意志が必要でしょう。その点、仲間と一緒であれば健全な競争心が芽生え、がんばって早起きする原動力となり、最後まで続けられるかもしれません。異業種の人と出会い、交流する中で、新たなビジネスチャンスにつながることも期待できそうです。
都心のオフィス街では、早朝7時過ぎから授業が始まる「朝大学」が人気を集めています。「キャンパス」は丸の内で、「教室」は新丸の内ビルディングなどのオフィスビルの中。この「丸の内朝大学」は、誰でも無試験で入学でき、自分の学びたい講座を自由に選択できるカルチャースクールのようなもの。今年で開講5年目を迎え、受講者数はのべ1万人を超えました。

●朝活のインフラが整ってきた

上記のような朝活の場へは早起きして出かけていくので、電車はガラガラ。座席で本でも読みながらリラックスして出勤することができます。満員電車の中で押されたり、足を踏まれたりするストレスからは解放されます。朝活という明確な目的ができて、オフピーク出勤をする会社員がもっと増えれば、朝のラッシュも少しは緩和されるのではないでしょうか。
以前は、朝の時間帯は各駅停車ばかりで、時間が余計にかかるという印象がありましたが、郊外のベッドタウンと都心のオフィス街をつなぐ私鉄の中には、朝7時半までに終点に到着する特急を増発した例もあります。朝活を容易にするインフラが整ってきたと見ることもできるでしょう。
インフラといえば、朝活の場として利用されるカフェは、午前6時あるいは6時半といった早朝から開店しています。大手チェーン店の中には、新たな顧客を開拓するために早朝営業を打ち出す例が少なくありません。朝食セットを格安で提供するファストフード店もあり、「時間帯が早くて朝活に使える、価格が安い、朝食を食べながら勉強もできて時間の節約になる」という三拍子揃った理想の朝活インフラと言えるでしょう。

●朝活の内容や方法も様々に

朝活には、オフィス街のカフェで、気の合う仲間数人でつくる自主グループの「朝会」に参加するという方法もあります。
その内容は、異業種交流から資格取得まで、さまざまです。FacebookやTwitterなどのネット上での交流から始まり、いわゆる「オフ会」として発展したものです。
ネット上での交流を通じて、すでに興味・関心が似ていることが分かっているので、実際には初対面であっても、すぐに打ち解けた雰囲気になることができるようです。
また、個人的なつながりで外国人講師に依頼し、カフェの中で2、3人のグループレッスンを行う光景も目にします。学費を折半するから受講料が格安で続けやすいというメリットがあるようです。
一方、出勤前に1人で仕事に関連する勉強などに励む「1人朝活」もあります。時間帯も勉強する内容も選べるので、「1人朝活のほうが自由気ままでいい」という人もいるでしょう。
しかし、「自由気まま」では刺激に乏しく、続けにくいかもしれません。自宅以外のカフェなどの場所で、周囲の視線を多少なりとも気にしながらのほうがサボったり、居眠りしたりしないで続けられそうです。「ノマド型朝活」とでも言えるかもしれません。
そのほか、朝活の内容としては、勉強以外に、ウォーキング、ジョギングなどの健康系の選択肢があります。学び系か健康系か、自分の性格や興味・関心に合わせて、続けやすいものや、やり方を選ぶといいでしょう。

「朝活」のさまざまな活動法
「朝活」のさまざまな活動法

朝活勉強法のメリットとは?

●早起きさえできれば朝の時間は自由に使える

そもそもなぜ、社会人の間で「朝活」が人気を集めているのでしょうか。社会人の場合、勉強にせよ運動にせよ、使える時間は出勤前の早朝か、出勤後の夜遅い時間帯に限られてきます。
しかし、忙しいオフィスでは残業が長引いたり、上司や同僚から飲み会に誘われたりと、思うように時間を取れないこともあるでしょう。
その点、朝は自分の意志でなんとでもなる時間です。早起きができさえすれば、家族がいる人でも、皆が寝静まっているときに、誰もいない居間や自室で通信講座のテキストを開いたり、読書をすることができ、時間を有効に使えます。

●早起きを継続することにより自信につながる

たとえば、「毎朝5時に起きて、通信講座のテキストを10ページ読んで練習問題を解く」という日課を決めて、1週間が2週間に、2週間が1カ月に…と続けていくことができれば、小さな達成感があり、「自分もやればできる」という自信につながっていきます。
朝活は、だれから強制されたわけでもなく、自分で決断し、がんばって早起きし、継続し、何らかの成果を出し、遂に「継続は力なり」と実感することができるので、価値があるのです。その意味で、「◯月に資格試験を受ける」といった具体的な目標を設定し、試験に合格して見事に資格を取得できたときの達成感はひとしおでしょう。

●「棟梁の時間」を楽しむ

勉強のみならず、早朝のひとときは、その日1日の仕事の段取りをじっくりと考えるのに適しています。かつて大工の棟梁は早朝、だれよりも早く家主のところへ出向き、熱いお茶を飲みながら図面を見てその日1日の段取りを考え、テキパキと仕事の割り振りをしたものです。大工の仕事は「段取り八分」と言うそうです。現代のビジネスは予想外の突発事も起こりますが、だからこそ、自分の考えをしっかりと持っておかないと、周囲の人に振り回されることにもなりかねません。
その日1日の段取りはもちろんのこと、少し先に提出すべきプレゼン資料の構想を練ったり、ふと思いついたビジネスのアイディアをノートに書き留めたりしながら、自分自身との対話の時間に充てるのもよいでしょう。近所の生活騒音すら聞こえてこない、早朝のひとときであれば、だれにも邪魔されずに自由で自律的な時間を楽しめます。
このとき、ただぼんやりと考えるだけでなく、ノートに書くという手作業が重要です。今日やるべきことは赤字、少し先のことは青、仕事先への連絡事項などのコミュニケーション関係は緑というように四色ボールペンで色分けして書けば、視覚的にも刺激があって、段取りの作業を楽しむことができるでしょう。

無理なく朝型習慣を続けていくには

●「朝ラン」で脳を鍛える

早起きしてもしばらく頭がボーッとしていて、勉強できる状態じゃないという人は、まず体を動かして全身を目覚めさせるという方法が効果的です。
ある世界的に有名な小説家は、毎朝4時か5時には起床すると日課のランニングを終えてからシャワーを浴びて執筆に取りかかり、日が暮れたら仕事はせず、夜は9時すぎには就寝するそうです。
アメリカでベストセラーになった『脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方』(ジョン・J・レイティ他著)によると、脳の神経細胞を往き来する電気信号は、運動することによってスパークし、頭の回転が速くなり、作業効率などが画期的に高まるそうです。

●脳の側坐核の「作業興奮」の作用を利用する

また、朝起きてすぐに体を目覚めさせるためには、単純作業でもいいから、とにかく机に向かって作業に取りかかるという方法も大切です。
やりたくない仕事や勉強でも、とりあえず取りかかると、作業しているという情報が、脳の中でモチベーションを司る部分である側坐核という部分へ送られて、側坐核が自己興奮し始めます。そして、次から次へと「やる気を出してがんばろう」という指令を出すようになるのです。
こうした現象は、心理学者クレペリンによって発見され、「作業興奮」と名づけられています。何事でも、始めてからしばらく経つと、少しずつ調子に乗って集中できるようになります。これが作業興奮です。
側坐核が目を覚ますまでには時間がかかるので、最初は気乗りがしなくても、とにかくやりやすいことから始めてみる。そして、始めたらしばらくは中断せずに続けることが大切です。

●不眠の原因は体内時計の狂いにある

いいことずくめのように見える朝活ですが、早起きはどうしても苦手という人もいるでしょう。そうした人は、夜、熟睡できていないことが大きな原因であると考えられます。
熟睡できない人は、睡眠のリズムに原因があると考えられます。私たちの体の中には「体内時計」と呼ばれる機能が備わっています。約25時間をひとつのサイクルとして睡眠、覚醒、食事、排出といった生命維持に必要な生理的機能を循環させているのです。これを「サーカディアンリズム」と言います。
私たちは午前2時ぐらいに深い眠りのピークを迎えますが、この時刻に起きていると、熟睡のタイミングを失って眠りが浅くなり、昼間の体調不良や思考力の低下に見舞われます。いわば「時差ボケ」のような症状が出て来るのです。

●メラトニンの働きを利用して快眠と早起き習慣を保つ

この体内時計を動かし、コントロールしているのは、メラトニンという脳内ホルモンであることがわかっています。睡眠ホルモンとも呼ばれます。メラトニンは脳の奥深くにある松果体という小さな器官で産生され、分泌されるホルモンです。
松果体は眼球の奥にある視交叉上核という場所を通じて視神経とつながっています。太陽の光の微妙な変化をキャッチしながらメラトニンを産生し、その分泌量をコントロールするのが松果体の役割です。

メラトニンは、眠りに就く2〜3時間前から分泌量が上昇し、夜中には日中の10〜20倍に達します。ただし、室内が明るいままでは松果体のコントロールが狂ってしまうので、寝るときには部屋を暗くすることが重要です。そして、朝、周囲が明るくなると松果体が光りを感じて指令を発し、メラトニンの分泌量が抑えられ、消えてなくなります。
不眠に悩んでいる人は、熟睡できるように遅くとも夜の11時までには床に就き、部屋を暗くして眠るようにします。そして朝、目覚めたときには強い朝の光を浴びることが大切です。
体内時計は、朝、強い光を浴びることによってリセットされるので、少々狂いが生じたとしても、元に戻すことができます。
太陽光は、メラトニンの生成にも必要不可欠です。朝、早起きして太陽光を浴びることにより、松果体でメラトニンが生成され、夜間に熟睡効果をもたらす準備が整うわけです。

1日や2日早起きしたところで、仕事の生産性や学業成績が猛烈に上がるということはありませんが、継続は力なりです。快眠と朝活のモチベーション向上をもたらす脳のメカニズムを上手に活用し、朝活を習慣化して、「継続は力なり」の効果による自己達成感を味わうことで、日々の生活をポジティブに転換していきたいものです。

配信申込⁄停止

“旬”なテーマで人材活用やビジネスに関するお役立ち情報をお届けします。メールマガジンの定期配信をお申込みのお客様は左のボタンからお気軽にどうぞ。

このページのトップへ

いまを勝ち抜く人間力 一覧へ