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(情報掲載日:2013年3月21日)

いまを勝ち抜く人間力

「会議力」を高める方法

VOL.15

会社組織では、「会議」によって皆が意見を交わし納得していく中で、方針や施策が決定されます。そして、会議の良し悪しは、いかに参加者の会議への「参加意欲」と「発言意欲」を高めていけるかという担当者(ファシリテーター)のスキル(=会議力)に大きく影響されます。そこで、会議力を高めるための方法をご紹介しましょう。

「会議力」が求められる背景

一般的に、会議は物事を決める場だと考えられています。しかし、そのことだけに捉われてしまうと、「真面目に」「きちんと」やることが優先され、会議が堅苦しいものになってしまいます。
会議で重要なのは単に結論を出すということではなく、参加者に会議への「参加意欲」と「発言意欲」を持ってもらい、「参加者の合意を形成する会議」としていくことです。なぜならば、参加者が「参加意欲」や「発言意欲」を持たずに決まった結論に対しては、本当の意味での納得感や決定事項に対する遂行意欲は得られないからです。
また、参加者が能動的に参加する会議にすることにより、組織や参加者への信頼感、誇りが生まれてくるといった効果もあります。
このような効果を出していくためにも、会議の担当者(ファシリテーター)のスキル(=会議力)がポイントとなってきます。

「会議力」を高める方法

ファシリテーターは、必ずしも組織のリーダーが行う必要はありません。むしろ、中立な立場のメンバーのほうが適役と考えられる場合もあります。リーダーには組織をどうしたいかという思いがあり、どうしても結論をその思いのほうに持っていく傾向があるからです。
ファシリテーターは、話し合いを仕切っていくというよりも、以下のような点を意識しながら会議を進めることが大切です。

・ペンをカチカチとならす、ペンを回す
・資料を丸めたり、広げたりを繰り返す
・髪や顔の一部など、身体の部位に触る
・「えー」「あー」「あのー」「そのー」などの言葉

これらのクセは、なかなか自分では気づかないものです。リハーサルや本番を撮影して、自分の姿を見て、クセを知りましょう。そうしたクセを意識し、プレゼンテーションの途中で出さないよう、気を付けることです。

●本番であがらないための方法を知る

プレゼンテーションの本番では、緊張してあがってしまうものです。本番であがらないようにするために、事前に準備をしたり、本番で意識してみましょう。

・参加者の主体性と可能性を引き出すことに主眼を置き、自由に意見を言えるようにする。
・参加者に意見を求めることで、他人の課題についても当事者意識を持たせるようにする。
・主体的な意識を持ってもらうことで、課題に対して全力で考え、何とか結論を出すよう努力させる。
・誰でも発言しやすい雰囲気を作り、立場に関係なく意見を言えるようにする。

以下に、「会議力」を高めるための考え方と方法について、具体的にご紹介します。


(1)会議に「楽しさ」を持ち込む

会議は話し合う場であるのに、皆が緊張していては、活発な意見はなかなか出てきません。日本人はどうも、会議を形式的に行う傾向があります。また、参加者には少しでもいい意見を言わないといけないといった緊張感、ファシリテーターには会議の結論をうまく落としどころへともっていけるかといった不安があるため、どうしても会議の場は固くなりがちです。
このような状況を払拭するには、会議は楽しく行うものだという発想を持つことが大切です。楽しさには、人の持っている主体性と可能性を引き出すパワーがあるからです。楽しい時には人はポジティブな気持ちになって、自らどんどん話をします。そして皆がどんどん話をしていく中で決まったことは、納得することが多くなります。
ファシリテーターが楽しい会議となるよう参加者に促していくことで、会議に対する堅苦しさや緊張感が薄れていき、皆の会議への参加意欲、発言意欲が高まっていきます。

具体的には、最初の段階で話しやすい雰囲気を作ることが大切です。
例えば、会議の最初に参加者同士の「近況報告」を行うのも有効な方法です。一人1分ずつ、最近の出来事を報告し合うのです。その際、仕事ではなく私的な出来事にしたほうが場は盛り上がります。
あるいは、初対面の人が多い時には「自己紹介」をしたり、旧知の人でも「皆の知らない私」というテーマで一言ずつ話をしてもらうのも、アイスブレークとして有効です。重要なのは、会議の前に一言ずつ、全員が軽いテーマで話をすることです。これによって、楽しく話をしていく雰囲気が出来てきます。


(2)場所、机の配置、席順を変え、気分を新たにする

時には重要なことを決める会議があります。そういう時には、会議室の場所を変えるだけでも、参加者は新たな気持ちとなり、気分も違ってきます。
また、会議室を変えなくても、机の配置や席順を変えるだけでも、気分が変わってきます。もし、「ロの字型」の机の配置をしているようでしたら、長い机を並べて「島型」の配置にしてみましょう。ロの字型の机の配置では参加者の前に空間ができます。この空間が「見えない壁」となり、人の気持ちを遮断することになります。それを島型にすることで「見えない壁」がなくなり、参加者同士に密な雰囲気が生まれてきます。また現在「島型」にしている場合でも、議題によって席順を変えることにより、新たな気分となって会議に臨むことができます。


(3)「発言回数」や「発言時間」を均等にする

会議といっても、実際には一部の人たちだけが意見を言い合うような会議が少なくありません。これでは他の人の会議に対する参加意欲、発言意欲が失われていきます。そのため、全員が意見を言い合い、相手の意見を聴き合うことが求められます。
会議のルールとして、相手の意見を尊重するということを掲げている企業が多々あります。しかし、実際には立場の違いや参加意欲などの問題もあって、なかなかその通りに実行されることは難しいものです。そのため、ファシリテーターは発言回数や発言時間が特定の人に偏らないよう、満遍なく意見を求めるように会議を進行していくことが求められます。
皆が均等に話す機会を設けることで、これまで会議ではあまり発言することのなかった人が発言することになります。すると、皆が「何を言うのだろう?」と興味を持ち、その発言に対して積極的に聴こうとするなど、相手の意見を尊重する会議ができるようになります。こうしたことが頻繁に行われることにより、全員が意見を言い合い、お互いの意見を尊重するようになっていきます。


(4)「いい意見」より、「たくさんの意見」を引き出す

会議の中身を充実させるために必要なのは、出来るだけたくさんの意見を出し合って、その中から一番いいものを選ぶことです。
それなのに、会議の開始早々にファシリテーターから「皆さん、何か意見はありませんか?」と尋ねられると、どうしても参加者は「いい意見を言わなくては」「恥ずかしくない意見を考えなくては」と思ってしまい、気楽に発言することができません。会議の初めに「意見」を求めるのは、「いい意見」を求めることになり、「たくさんの意見」を引き出すことにならないのです。
たくさんの意見を出してもらう有効な方法として、意見を紙やカード・付箋などを使って、できるだけたくさん書いてもらうのがよいでしょう。ここではいい意見を書く必要はありません。とにかくたくさん書き出せばいいのですから、参加者も気楽に書くことができます。また、意見をたくさん書き出していく中で脳も活性化してきますので、書けば書くほどいいアイデアが出てくる可能性も高まります。意見の量は、意見の質を担保するからです。また、書き出していく作業を通して、参加者は満足感が得られます。
そのためにも、ファシリテーターは初めに意見をたくさん書かせる機会を設けるとよいでしょう。


(5)「グループワーク」を活用し、合意形成を図る

紙やカード・付箋に書き出すことで、思いを全部吐き出せたという満足感を覚えると、今度は「他人の書いたものを見たい」という思いが募ってきます。この見たいと思う心理を活用し、見せ合い、お互いの意見を共有する場を作りましょう(グループワーク)。少人数のグループで話し合いをすることにより、他の人の意見をじっくりと聴け、自分も思う存分に話ができます。また、お互いの意見や考えに触発され、個人で考える以上の考えが生まれてくることがあります。
グループで話し合う際には、
・それぞれの意見を出し合う
・その意見を整理する(似たものを集める)
・さらにいい意見を皆で考え、一つの意見にまとめる
といった形で行うといいでしょう。意見を選ぶのではなく、一つにまとめていく作業を皆で行うことにより、話し合いがより活発化していきます。

グループごとで一つの意見にまとめたら、その意見を全体に発表します。その後は、発表について個人で自由に発言する機会を設けます。すると、新しい論点が見えてきます。そこでまた、個人で考える時間を設けます。その後、再び各グループで話し合いを行い、全体で発表するようにします。
一般的に会議では「グループワーク」を行うことは少ないようですが、こうした「個人→グループワーク→全体発表」というサイクルを会議に盛り込むことで、合意形成への納得感と満足感が高まっていきます。


(6)「ホワイトボード」をより有効に活用する

ホワイトボードは会議における必需品ですが、参加者の主体性を引き出していくためには工夫が必要です。ポイントは、参加者がホワイトボードのところに出てきて、書きながら発言するということです。
会議の参加者が受け身になってしまう大きな理由の一つは、発言するだけになってしまうことです。その特徴は、参加者が動かないことです。なぜなら参加者は決められた席に着き、意見を言っていればいいと思っているからです。
しかし、身体を動かすことで脳が活性化することは知られているように、会議の発言の場に「動き」を取り入れることにより、その人だけでなく会議の場全体が活性化されていきます。会議の雰囲気が固まった雰囲気から、動きのある雰囲気へと変わることにより、参加者の主体性を引き出します。
また、ホワイトボードに書きながら話すことによって、参加者全員が同じところを見て一緒に考えるようになります。その結果、協働意識が高まり会議に一体感が生まれてきます。
もっとも、皆が見ている前でホワイトボードに書きながら発言することに抵抗を示す人もいるでしょう。ですから最初からそうするのではなく、例えば、ある程度話し合いが進んできたところで、誰かが発言した際に、まずファシリテーターが大枠をホワイトボードに書いた後に発言者に補足を促す等、自然な形でホワイトボードのところに出てきて発言してもらうような雰囲気を作るのがコツです。


(7)参加者に「主体性」をもたせる

会議ではいろいろな意見、考えやアイデアが出てくるので、それを整理することは必要です。一般的な認識としてファシリテーターは、意見を整理していくことが重要な役割と思われているようです。しかし、それがあまりに行き過ぎては、「ファシリテーターに任せておけばいい」「ファシリテーターが何とかしてくれる」という依存心が強くなり、会議の参加者から主体性を奪うことになってしまいます。その結果、会議へのモチベーションが下がってしまうことがあります。
ではその時に、ファシリテーターはどのような対応を取ればいいのでしょうか。それは、「皆さん、今出された意見を整理すると、どうなりますか?」と投げかけるなどして、参加者自身に主体性を持たせ、整理をさせるようにすることが大切です。


(8)「時間通りに終わらせる」ためのテクニック

時間通りに終わらない会議は非効率的であるだけでなく、参加者が疲労感を覚え、会議に対する参加意欲への減退につながります。そのためにも、時間通りに会議を終わらせることは重要です。
最初に、「今日の会議は○○時が終了予定です。必ずこの時間までに結論が出るよう、ご協力をお願いします」と宣言するようにしましょう。ここで、ファシリテーターの「時間厳守」に対する決意を見せ、全員に対してその時間をコミットさせることが大切です。
また、時間終了時刻を守らせるためには、参加者自身に時間を守る感覚を知ってもらう必要があります。その際、「時計係」を参加者に担当してもらうのが有効な方法です。人はストップウォッチを手に持つだけで、時間を意識するようになります。そして、会議の途中、終わりがけに「残り時間」を口頭で知らせます。告知する際には、時間が半分くらい経過した時、議題が1つ終わった時、残り15分となった時のようなタイミングで、残り時間を告げるといいでしょう。
あるいは、ホワイトボードの右上、もしくは左上に「残り○○分」とカウントダウンしながら、書いていく方法があります。ホワイトボードに書いてあると参加者が必ず見ますので、効果的な方法です。
なお、時計係は交代でやるようにしましょう。時間を計るという作業を通じて、時間を守るという意識が皆に身に付くようになるからです。1時間ごとに交代するとか、議題ごとに交代するなどして、できるだけ多くの参加者が時計係をするようにしましょう。

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