(情報掲載日:2019年1月9日)


情報過多といわれる今、欲しい情報を効率的に調べる力が問われています。インターネットからの膨大な情報が加わり、どこで何を調べるべきか、必要な情報を見分けるにはどうすればよいのかの判断が難しくなっています。情報収集の手順やインターネット検索のコツなどについて解説します。

●圧倒的に利用されているインターネット検索

世の中にある情報は経由する対象によって、大きく4つに分けられます。近年はスマートフォンの普及などで、インターネット経由の情報を収集する場面が増えています。


情報の分類



総務省が、個人が調べたい内容(※1)ごとに情報収集を行う際の手段について聞いたところ、どの場面も共通で「インターネットの検索サイトで検索する」が7割強、「インターネットの質問サイトで質問する」を加えると約8割がインターネットを利用しており、圧倒的多数を占めました(※2)。60代以上においても、どの場面もインターネットの利用率が7割強となっており、年代を問わず広くインターネット利用が浸透していることがわかります。

情報収集を行う際の手段

(総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究(平成27年)」より ※2)

●取りこぼしをしないための情報探しの基本

情報収集でもっとも避けなければならないのは、必要な情報を取りこぼすことです。まず、「今何を知っているか」と「今後何を知らなければならないか」をきちんと区別します。そのうえで、知るべき内容に従い自身で概要を把握し、自身が普段から情報探しをするときに利用している情報源を当たります。そして、情報探しの繰り返しのなかで自身の情報源を改善していく作業が精度を上げることにつながります。

求める情報を得るための情報探しステップ

(上野佳恵『情報調査力のプロフェッショナル』ダイヤモンド社を参考に作成)

●情報の信頼性を意識する

情報を扱ううえで守らなければならないことは、信頼できる情報を集めることです。引用する書籍や資料などが信頼できる媒体であるかどうかを、常に確認する必要があります。引用がある場合には可能な限りそのもととなる書籍を、人を経由して提供されるものは発言をしている当人に関する資料を当たるようにすべきです。また、情報の信頼性に疑問があるような場合には、複数の媒体を当たり真実かどうかを確認するようにしましょう。重要な情報であればあるほど複数の媒体での確認が必要といえます。

※1:「仕事や研究、勉強について」「健康や医療について」「商品やサービスの内容や評判について」「個人的な趣味や娯楽について」「特に目的のない暇つぶし的な調べたいこと」

※2:総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究(平成27年)」
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/h27_06_houkoku.pdf

●「情報の網羅」と「的確な分類」

情報収集で大切なことは「情報の網羅」と「的確な分類」です。考えられるキーワードを並べて、情報を網羅し、必要な情報を選り分けながら分類し、全体像を把握することにあります。特に内容がつかめていないときには、まずは概論などに当たり、アタマの中に情報地図を描いてみることが有効です。また、情報収集にはパレートの法則が当てはまると言われています。この法則は2割の要素が全体の8割を生み出すというもので、情報収集では探し始めた最初の2割の時間で情報全体の8割が得られると言います。情報収集は開始直後が重要です。

知財情報コンサルタントの野崎篤志氏は、情報収集で心掛けるべきこととして以下の3点を挙げています。5W2Hに従って求める情報を整理し、適合率・精度および再現率を意識しながら、情報探しの確率を上げていきます。また、自身の情報感度を意識して不安な分野などがあれば、勉強して知識を付けたり、より自身が理解しやすい情報がある情報源を探すなど、それを意識した情報収集が求められます。

情報収集で心掛けるべきこと

(野崎篤志『調べるチカラ 「情報洪水」を泳ぎ切る技術』日本経済新聞出版社を参考に作成)

情報収集が上手くいかない人の特徴としては、「しなくてもよい収集をし過ぎている」「情報に重みを付けずに均等に見ている」「自身に都合のよい情報ばかりを集めている」「情報の真偽を確率的に判断していない」などがあります。もし、情報が少なくて判断に苦しむものがあれば、それに対する意見を比べてみるといった手法もあります。

●必要な情報に出会う確率を意識

インターネットの検索サービスを使うと膨大な情報が出て、どれを使うべきか判断に悩むことがあります。インターネット検索では、探す情報について書かれた架空の記事をアタマの中で想像してみたり、検索キーワードの組み合わせのバリエーションを増やすなどして、「必要な情報に近づける検索ワード」を探すことがポイントとなります。また、検索結果の適合率・精度および再現率を見ながら、検索の方向性を決めていくことも重要です。

インターネットで検索するコツ

(野崎篤志『調べるチカラ 「情報洪水」を泳ぎ切る技術』日本経済新聞出版社を参考に作成)

●「切り口」と「キーワード」を学ぶ

書籍での情報収集では、実際に書店や図書館に行って必要な情報に関連するコーナーを眺めてみるとキーワードが拾えます。また、書籍は何らかの情報を軸に一方向にまとめられたものが多いので、情報に対する切り口が学べます。情報収集を意識して書籍を読むときには、まずは目次、小見出し、まとめなど拾い読みし、事実と意見・解釈の違いを意識しながら読みます。特定分野について情報を集めるときは、複数の書籍を比較しながら読むとその違いから情報の幅を広げることができます。

「調べる力」を付けるには、やはり情報収集への前向きな姿勢を持つことが重要になります。インターネットに限らずさまざまな情報に日々触れながら、知識のストックを増やし情報感度を上げていくことが求められます。情報への高い意識を持つことで細かな違いに気付き、そこに面白みを感じるようになることが調べる力を身に付ける近道といえるでしょう。

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