(情報掲載日:2017年11月10日)


ビジネスで使われる文書には、連絡や指示の文書、取引に関する文書、企画や提案の文書、報告や記録のための文書などさまざまな種類があります。しかしながら、「内容がわかりにくい」「相手に訴えかけてこない」文書になってしまうことも少なくありません。せっかく時間をかけて作成しても、相手に伝わらない文書では意味がなくなってしまいます。どうすれば、わかりやすく伝わる文書がつくれるのかについて解説します。

●短時間での理解が文書づくりの基本

ビジネスにおける文書で大事なことは、用件を明瞭な文章で正確に、簡潔に伝えることです。相手の立場で考えながら、結論を先に述べ、できるだけ短い時間で読めて誤解を招かないことが重要になります。具体的には以下のようなポイントをおさえることが基本となります。


ビジネス文書づくりの基本


●プレゼンテーション文書づくりの基本

ビジネスでは相手に企画を提案し説得するプレゼンテーション文書を作成する機会が多くあります。このとき文書づくりの基本となるのは、提案を受ける相手の視点でまとめることです。文書づくりのポイントは、口頭で説明しなくても、相手が読んだだけで提案が受け入れられるような要素をもらさず盛り込むことにあります。そして、いかに決断へと導けるかが問われることになります。


プレゼンテーション文書づくりの基本


次に、プレゼンテーション文書の一般的な構成は以下のようになります。よいプレゼンテーション文書には、「現状の問題点の整理」「あるべき理想的な姿」「そこに至る問題を解決する方策」が示されています。これらの流れを含めながら、各要素をつくっていくことが求められます。

プレゼンテーション文書の一般的な構成

●文書の書き方のコツ

文書をつくるときには、相手が簡単に読めて、理解しやすくなっていることが基本です。以下の表はそのポイントを具体的に示したものです。人には読みやすい分量があり、それを守りながら、書かれている内容がスムーズにアタマに入ってくるといった流れをつくることが書き方のコツといえます。


文書の書き方のコツ

(天野暢子『プレゼンは資料作りで決まる!』実業之日本社を参考に作成)

●文書の見せ方のコツ

文書の見せ方を考えるときには、一目で全体が見渡せ、各々の要素の役割がすぐにわかることが大切です。以下の表はそのポイントです。要素が多すぎると相手は混乱してしまう傾向があるため、デザインのパターンは必要最低限にすることが望ましいと思われます。


文書の見せ方のコツ

(天野暢子『プレゼンは資料作りで決まる!』実業之日本社を参考に作成)

●1枚企画書の導入

プレゼンテーション文書のひとつに1枚企画書というものがあり、これを導入している企業もみられます。1枚企画書とは、1枚の紙の中に企画の背景、ターゲット、企画コンセプト、実施するメリット、スケジュール、予算概要といった企画概要を書き込むものです。全体像がつかみやすいといったメリットがあります。

1枚企画書の例



1枚企画書のメリット

・シンプルな構成で全体像がつかみやすい
・作成、提案の時間が短縮できる
・相手はさっと目が通せるので、その場でもみてもらえる
・企画書が書きやすくなり、審議がしやすいので提案数が増やせる


ただし、1枚で的確に企画を表現することは容易ではありません。どのような情報を載せるか、それを箇条書きでどうまとめるか、図版は必要かなど、1枚企画書を書くことで企画力やそれをまとめる力が鍛えられます。

●プレゼンテーション文書の作成力を身に付ける

プレゼンテーションに役立つ能力にはさまざまなものがあります。例えば、物事の要点を書き出す箇条書きづくりの作業は、企画書などの文書をつくるうえで大きな武器になります。普段から箇条書きで要約する練習をしておくと効果があります。

箇条書きを考えるときには、物事の重要度と対象とすべき範囲を明らかにするために、全体をイメージする必要があります。そこでは場面や話の流れから考えたり、成功や失敗のケースから考えたり、思い当たるパターンから考えたりと、いくつも考えの方向性があります。普段から箇条書きに慣れておくと、どの方向が的確か、当たりを付けられるようになります。また文字数は同じくらいのほうが読みやすくリズムも出るので、文字数を揃えるつくり方に慣れておくとよいでしょう。

また、コンセプトをストーリーに仕立てる練習も役立ちます。物事をストーリー化することで話がリアルになり、企画の説得力が増します。また、プレゼンテーション文書をつくる作業はマーケティングについて学ぶ場にもなります。例えば、4P分析(Product:製品、Price:価格、Place:流通チャネル、Promotion:広告・販売促進を考える)や、3C分析(Customer:市場・顧客、Competitor:競合、Company:自社で考える)など、マーケティング手法を事前に学んでおくことも有効です。


文書を「わかる・伝わる」ものにするには、「相手の立場で考え、一読で理解できる」「要点がまとまっており、短時間で読める」といった点をクリアしていなければなりません。文書はまず相手に読んでもらい、違和感なくスムーズに理解してもらうことが最初の関門となります。そして、「相手にぜひこの内容を伝えたい」と強い気持ちを持つことが、相手の「納得」につながります。「わかる・伝わる」文書では、自分の気持ちをどのように相手に受け取ってもらうのかをイメージすることが大事なのです。

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