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(情報掲載日:2016年6月10日)

人材マネジメントライブラリ

社内業務マニュアルを活用する

VOL.53


社内業務マニュアルは、「個人知を共有知に、暗黙知を形式知に、部分最適を全体最適に」することが可能になる業務の標準化ツールです。業務マニュアルにより業務が見える化され、業務の品質管理も可能となります。どうすれば企業に合う業務マニュアルがつくれ、それを活用できるのか、ポイントを解説します。

業務マニュアルの役割

●業務マニュアルに期待される効果

業務マニュアルとは、社員が個別に考えることで起こる対応のバラツキをなくし、企業が理想とする模範的な業務を、誰もができるように解説する手引書です。模範を文章化、ビジュアル化することで、「個人知を共有知に、暗黙知を形式知に、部分最適を全体最適に」することができます。業務マニュアルに似た性格のものに「規定」がありますが、「規定」は、物事の仕方や手続きなどを、それに基づいて行為や議論ができるように、拘束力をもってはっきり定めたものをいいます。業務マニュアルは、拘束力を持つ規定も含んで考えたうえで、現場での効率的な業務の手法が示されます。それだけに常に現場からのフィードバックを反映させる必要があり、内容は変え続けなければなりません。

●業務マニュアルの役割

業務マニュアルの役割は、業務の「見える化・流れ化」を行うことにあります。その中で業務の基準をつくり、その基準を守れるような仕組みを持たせ、そのうえで業務の流れを改善していきます。業務マニュアルは「業務の段取り部分」と「業務そのものの部分」の両方が対象となります。

業務マニュアルに求められる役割
業務マニュアルに求められる役割
(吉原靖彦『業務別社内マニュアルのつくり方・活かし方』中経出版より)

●業務マニュアルが生むメリット

業務マニュアルをつくることのメリットの多くは、「見える化・流れ化」によるものです。業務マニュアルで理想的な行動を示すことが、ベストパフォーマーの育成にもつながります。

業務マニュアルが生むメリット
業務マニュアルが生むメリット

使える業務マニュアルのつくり方

●使える業務マニュアル作成のポイント

活用しやすい業務マニュアルの条件は3つ。「分かる」「探せる」「更新できる」ことです。すなわち、よく理解ができて、困ったときに検索がしやすく、変化する現場に合った形に更新できる。この3つのポイントから、利用者が使いこなせる業務マニュアルの要件を示すと以下のようになります。

利用者が使いこなせる業務マニュアルの要件
利用者が使いこなせる業務マニュアルの要件
(日本能率協会コンサルティング『使える!活かせる!マニュアルのつくり方』日本能率協会マネジメントセンターを参考に作成)

●業務マニュアル作成の流れ

使える業務マニュアルの条件にもあったように、業務マニュアルは、現場の社員が使いやすく、知りたいことがすぐにわかるものでなければなりません。そのためには、一部の社員だけではなく、現場の社員全員が作成に関わることが基本です。まさに「個人知を共有知に、暗黙知を形式知に、部分最適を全体最適に」を、作成過程に反映することが求められます。


業務マニュアル作成の流れ
業務マニュアル作成の流れ
(吉原靖彦『業務別社内マニュアルのつくり方・活かし方』中経出版を参考に作成)

最近では業務マニュアルをデジタル化し、ウェブやイントラネットに載せて共有したり、タブレットやスマートフォンを使ってモバイルで見られるようにするなど、使い方の自由度が増しています。ビジュアルも多用し、動画も用いるなど、視覚的にわかりやすいものも増えています。また、デジタルであれば、イレギュラー対応のケースを多く掲載しても、カテゴリやタグ、ワード検索を用いて検索性を高めることも容易にできます。

業務マニュアルを人材育成に活かす

●業務マニュアルのデメリット

業務マニュアルを絶対的なものとし、そればかりに頼ってしまうと、社員に「より最適な方法を考える」といった行動が生まれなくなります。

業務マニュアルのデメリット
業務マニュアルのデメリット

●業務マニュアルの更新が人を育てる

現状に合わない業務マニュアルは使われなくなります。いかに現状に合うものとして、変え続けられるかが活用のポイントです。社員には、業務マニュアルの意義・役割を十分に伝え、「自ら変えるべきもの」であると教育し、更新作業によって人を育てるという意識を持つことが必要です。定期的に社員から業務マニュアルへの意見を集めたり、直近の事例やトラブル例を集めたり、内容の見直し会議を開くなど、常に社員の声を反映させる工夫が求められます。

●業務マニュアルによって職場マネジメント技能を高める

職場をマネジメントするために必要な技能に、概念化技能(Conceptual Skill)、対人関係技能(Human Skill)、業務処理技能(Technical Skill)があります。業務マニュアルを通じて人を指導したり、業務マニュアルを題材に職場のメンバーと意見を交わしたり、気付きを業務マニュアルに反映させたりすることで、これら3つの技能を高めることができます。


業務マニュアルによって高めることができる技能
業務マニュアルによって高めることができる技能
(吉原靖彦『業務別社内マニュアルのつくり方・活かし方』中経出版を参考に作成)

業務マニュアルは、最初から完璧なものにこだわる必要はありません。それよりも、社員全員が「柔軟に変えていくもの」という意識を持つことのほうが大事です。いかに現場の社員の声をリアルタイムに集め、使えるものに更新していくか、そのための工夫が求められます。

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