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(情報掲載日:2016年1月12日)

人材マネジメントライブラリ

雑談力を身につける

VOL.48


最近、書店でも「雑談力」に関する本をよく目にします。これは人間関係づくりを苦手とする人が増えている表れともいえます。雑談はビジネスの潤滑油であり、その力は相手との距離を縮め、良い人間関係を築く力となります。どうすれば雑談力が身につくのか、その手法について解説します。

なぜ仕事の場で雑談力が求められるのか

●雑談の基本原則

雑談とは、さまざまなことを気楽に話すことです。話の中で結論を出す必要はなく、話すことで人と人をつなぎ、スムーズなコミュニケーションを生み出します。米国の鉄鋼王で『人を動かす』著者であるカーネギーは人に好かれる原則として、「相手の話したいことを聞く」「相手の聞きたいことを話す」の二点を上げています。これは雑談の基本でもあります。雑談力とは人を説得する話術や面白さを提供する話術といった、ただ相手に向けた力ではなく、互いに話すことによって人と人の付き合いを生んでくれる関係性の力といえます。

●組織を動かす地力となる雑談コミュニケーション

雑談は相手との間に関係性をつくることができ、それが信頼関係をつくる手助けとなります。職場における雑談も同様で、関係性が生まれることで、互いにどんなことを考えているかがわかるきっかけとなり、それによって信頼関係も生まれてきます。そのような関係性があれば、企業の約束事や部署の戦略といったものをメンバーがどれだけ理解し、どのようなモチベーションで臨むのかといったことを、互いに読み合う風土も生まれてきます。

また、職場のリーダーは部下の様子を聞き出したり、気持ちを察するためのヒアリング力が求められますが、その力の元となるのも雑談力です。雑談には、互いの気持ちのやり取りや確認、すり合わせが行えるといった効果があります。

●雑談がもたらす仕事上のメリット

一方的になりがちな部下への指示や命令も、雑談的な雰囲気で伝えると部下からの意見が出やすくなり、自然な形で本音の話がしやすくなる点は大きなメリットです。また、普段から雑談ができる間柄になっておくと、何か頼むときに力になってもらいやすくなります。そして、雑談の達人ともなれば相手やその周囲の人たちも話しかけやすくなり、自然と精度の高い情報が集まるようになります。

雑談下手な人はどこがいけないのか

●雑談下手な人に共通する特徴

雑談下手な人には、会話が自分中心で相手の話を聞こうとしないなど、下表のような特徴があります。改善のポイントは主導権を相手に渡し、聞き役に回ることです。そもそも、雑談とは結論のない話であり、理論的に話を進める必要もありません。基本は相手に気持ちよく話してもらい、その場を盛り上げることを心がけること。そうすることで、相手が話しやすいと思える人、間が持つと思える人に近づけます。

雑談下手な人の特徴と改善のポイント
(齋藤孝『雑談力が上がる話し方』ダイヤモンド社を参考に作成)

●内向的な人の特徴は、雑談では強みになる

自分は内向的だから雑談は苦手だという人がいたら、その考えはあらためるべきでしょう。内向的な人の特徴と、雑談上手になれる人の特徴には共通する点が多くあります。雑談は話が上手である必要はありませんし、そこではしっかり相手の話を聞くことのほうが重要です。口下手でいつも話を聞いているのであれば、そこから聞き上手を目指せますし、相手が何を考えているのかを考え過ぎてしまう人は、相手を立てることを心がけるとよい聞き手になれます。

雑談力をつける技とトレーニング法

●雑談力をつける技

雑談は、聞いた内容からキーワードを見つけ出し、自分の中にそれに関連する記憶や事柄を探し出して話につなげるという、ある意味、反応が求められる話術といえます。ただ、そこにはいくつもの技が存在しています。中には自然に技ができている人もいますが、できていない人でも準備し訓練することで話せるようになります。技を覚えて、練習しておきましょう。

雑談力をつける技

●雑談力のトレーニング法

大学教授の齋藤孝さんが大学の授業で行っている雑談の練習は、学生を2列に並ばせて目の前の人と30秒話して次々チェンジしていくものです。齋藤教授は社内での雑談のベストタイムは、すれ違いざま&出会いがしらの30秒と語っています。こうして人に慣れることで初対面でも緊張しなくなります。また、学生には事前に雑談ネタを用意させており、いつでも誰にでも使えるネタを用意することの大切さを学ばせています。

また、仕事で初対面の人と話すことの多い営業職で、雑談ネタを探す手法に観察力を磨く方法があります。駅からオフィスにたどり着くまで見たもの、オフィス内の様子、社員のファッション、掲示されているものなどを見て、そこからその企業の思いや狙い、こだわりを感じるものを探す。そして感じたことを相手に質問してみるのです。例えば、オフィスを構える場所には、企業ごとに思いや狙いがあったりします。これは企業へのインタビューでもあり、その企業を理解することにつながります。

東京都初の民間人校長である藤原和博さんは、初対面の相手との共通点を探す訓練を行うことを推奨しています。二人一組で一人が質問者役となり、時間を決めてインタビューを行い、自分と相手の共通点を数多く探し出します。例えば希少な共通点や感動的な体験といった、相手の印象に残るものほど評価は高くなります。これは雑談で使えるベストなテーマを短時間に探す練習となり、また質問力を付けることにもつながります。

普段何気なく話している雑談も、意識して使うことで、いろいろな効能がもたらされることがわかります。そして、雑談力とは意識的に訓練することで上手くなれるスキルであるといえます。人と人の付き合いの一つの形である雑談を尊重し、雑談力を身につけることは、相手を思いやる姿勢を育てることにつながります。

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