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(情報掲載日:2013年4月22日)

人材マネジメントライブラリ

“「多面(360度)評価制度」の活用方法

VOL.16


「多面(360度)評価制度」に関心を寄せる企業が増えています。多面評価制度を導入する場合、「本人の気づきと能力開発を促進させる」「昇進・昇格・配置の判断材料とする」などの目的がありますが、実際に運用する上では幾つかの問題も散見されます。そこで、多面評価制度を活用する際のポイントと、具体例をご紹介します。

「多面評価制度」とは何か?

多面評価制度(360度評価)は、職務行動・発揮能力などについて自己評価を行うと同時に、上司だけでなく、同僚や部下、他部門の人など日常的に接する機会のある人たちも評価を行い、自己評価と他者評価のギャップを把握していく中から自己の強み・弱み、改善すべき点などを見い出し、人材の育成を図る仕組みです。
基本的に、多面評価制度においては自己評価が出発点となりますが、自己評価においては自分自身の事実誤認が生じることが少なくありません。その事実誤認を修正していくために、他者からの評価が大きく寄与することになるのです。


“「多面評価制度」のメリット・デメリット

多面評価制度には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

多面評価制度は、「評価制度の納得性を高めたい」「適正な昇進・配置を行うための判断となる材料がほしい」「管理職の意識改革を促したい」といった悩みを抱える企業にとって魅力のある制度と言えましょう。一方、デメリットにもあるように、制度そのものに幾つかの問題点を抱えているのも事実です。そうした点を十分に考慮して、導入することが大切です。


導入における留意点

多面評価制度の導入は、人事評価制度の見直しの一環で検討されることが多いようです。しかし、上記のようなメリット・デメリットがある中で、導入を躊躇する企業も少なくありません。導入する際には、その効果を最大限にするためにも、下記のような点に留意する必要があります。


●実施目的に関して明確な説明を行う

現在の評価制度において、評価結果が本人の気づきや能力開発へと結び付いていないなどの問題が生じている場合、多面評価制度の目的や実施することで得られる効果を明確にして、従業員に説明を行う必要があります。その際、上司以外の人たちからの評価が加わることで上司の行う評価のウエートが相対的に低下するため、上司の部下に対する評価・育成への責任意識が低くなるケースが見受けられます。その点からも、特に上司の制度理解・運用への事前説明を丁寧に行うことが大切です。


●納得性の高い評価者を選定する

多面評価制度において評価者になり得る人たちは、上司のほかに、同じ職場の部下・同僚・後輩、他部署の上長・同僚・後輩など社内の人たちだけでなく、営業職や販売職など仕事内容・職種によっては取引先や顧客、消費者に対してアンケート調査を行うようなケースがあります。どのような立場の人に評価をしてもらうことでどのような効果が得られるのか、また、その際に配慮すべき点は何なのかといったそれぞれのメリットや注意点を十分に認識した上で、評価者を選定することが重要です。


●人間関係に配慮した運用を行う

導入に当たって避けなくてはならないのは、周囲から評価された結果によって人間関係が悪化し、職場の雰囲気がギスギスしたものになることです。「制度を導入してもマイナス面ばかりが表面化し、継続することを見合わせた」といった事態とならないよう、制度を導入した当初から「評価者の匿名性を確保する」「被評価者へのフィードバックを丁寧に行う」といった点を意識して運用することが重要です。


●導入前に研修を行う

多面評価制度は、今まで評価を行ったことのない従業員も評価に関わることになります。評価に関する知識やスキルを一定の水準に保つためには、評価の納得性を高めるための評価者研修が必要です。


●評価表(項目)を工夫する

使用する評価表については、評価対象期間や評価の着眼点、評価基準について、できるだけ明確で平易な単語を用いて、評価者が戸惑うことがないようにする工夫が求められます。


「多面評価制度」の活用事例

多面評価制度は企業により活用目的が異なり、制度内容にも違いがみられます。そこで、同制度の代表的な目的ともいえる「本人の気づきと能力開発の促進」「昇進・昇格・配置の判断材料」の2つのケースを取り上げ、それぞれの内容をご紹介します。


(1)「本人の気づきと能力開発の促進」の例(大手メーカー)


(2)「昇進・昇格・配置の判断材料」の例(大手流通業)

このような多面評価による気づきを、管理職の育成・マネジメント力の向上へと結び付けていくケースも多くなっているようです。評価結果を前向きに捉え、育成・マネジメントに関する新たな気づきを得ることで、自己の成長につなげようとしています。
何より多面評価を行うことで、さまざまな立場や観点からの評価結果を被評価者にフィードバックすることにより、本人や直属上司でも気づかない「気づき」を与えることができます。

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