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障がい者雇用に関する疑問を解決

(情報掲載日:2012年1月23日)

Q1障がい者の法定雇用率とは、どのようなものですか?
A1

「障害者の雇用の促進等に関する法律」では、一般企業で常用労働者数が56人以上の場合、1.8%以上の割合に相当する数以上の身体障がい者又は知的障がい者を雇用しなければならない、とされています。この雇用が義務付けられている割合を法定雇用率と言います。

また法定雇用率未達成の事業主(常用労働者201人以上の企業)に対しては、不足する障がい者数に応じて1人につき一定額の障害者雇用納付金を納付しなければなりません。

詳しくは厚生労働省「障害者雇用納付金制度の概要」をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/shougaisha02/pdf/19.pdf

Q2法定雇用率を達成している場合、国などからどのような支援があるのでしょうか?
A2

法定雇用率を超えて雇用している障害者の人数に応じて、国から障害者雇用調整金、もしくは報奨金が支給されます。
さらに障害者雇用納付金制度に基づく各種助成金制度が利用できる場合があります。

詳しくは独立行政法人 高齢・障害者雇用支援機構のホームページをご覧ください。
http://www.jeed.or.jp/disability/employer/subsidy/sub01.html

または各都道府県の障害者雇用支援協会や雇用開発協会、地域障害者職業センターにお問い合わせください。
http://www.jeed.or.jp/jeed/location/loc01.html#03

Q3障がい者雇用について、特例子会社制度というのがあるそうですが、それはどういう制度なのでしょうか?
A3

親会社が多数の障がい者を雇用する目的で設立し、障がい者雇用のための様々な環境を整備するなど一定の要件(下図参照)を満たし、厚生労働大臣の認定(親会社を管轄するハローワークに書類提出)が得られれば、親会社の雇用とみなされ、親会社の法定雇用率に反映することができます。これが特例子会社制度です。

特例子会社設立の要件
1 親会社の決定が子会社に大きな影響を与えるなど、親会社と子会社との間に特殊な関係がある
2 子会社に親会社の社員が役員として派遣されているなど、密接な人間関係がある
3 子会社が雇用する障がい者が5人以上である
4

子会社の全従業員に占める障がい者の割合が20%を超えている

5 子会社が雇用する障がい者のうち30%は重度身体障がい者か知的障がい者である
6 子会社に雇用する障がい者向けの雇用管理を適切に行うことができるだけの管理能力があることが認められる
7 特例子会社を設置することで、重度障がい者の雇用促進や雇用の安定が確実に達成できると認められる

<参考>

障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)について

障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)について身体障がい者又は知的障がい者の雇用促進等のための措置、職業リハビリテーションの措置等を通じてその職業生活において自立促進や障がい者の職業の安定を図ることを目的に、昭和35年に「障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)」(※1)が制定されました。最近では平成20年に法改正が行われています。この法律では以下のような内容が定められています。

●事業主の責務

事業主は、障がい者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づいて障がい者の就業面での自立しようとする努力に対して協力し、その能力を適正に評価することで、雇用の場の提供や適正な雇用管理を実施して障がい者雇用の安定を図らなければならないとされています。
労働者を雇用する事業主に対し、障がい者雇用率に相当する人数の身体障がい者・知的障がい者の雇用が以下のように義務付けられており、毎年6月1日時点の障がい者の雇用状況を、公共職業安定所を経由して厚生労働大臣に報告する義務があります。

区分 法定雇用率
民間企業 1.8%
国、地方公共団体、特殊法人等 2.1%
都道府県等教育委員会 2.0%

法定雇用率の算出において、障がい者を多数雇用する等一定の要件(※2)を満たす会社(特例子会社)を設立した場合等は、特例子会社分をグループ全体での障がい者雇用にカウントできます。また、精神障がい者(手帳所持者)は雇用の義務はありませんが、各企業の雇用率(実雇用率)に算定することができます。
法定雇用率を満たしていない場合には行政から指導があり、複数年にわたって改善しない企業には企業名を公表されることがあります。

●負担調整措置

障害者雇用促進法において、障がい者雇用の法定雇用率を満たしている企業と満たしていない企業間における事業主の経済的負担を調整するために以下のような措置があります。

措置 内容
障害者雇用納付金(雇用率未達成事業主) 不足1人月額5万円徴収(常用労働者200人超)
障害者雇用調整金(雇用率達成事業主) 超過1人月額2万7千円支給(常用労働者200人超)
報奨金制度(常用労働者200人以下(平成27年4月より100人以下)の事業主) 障がい者を4%又は6人のいずれか多い人数を超えて雇用する場合、超過1人月額2万1千円支給
特例調整金・特例報奨金 在宅就業障がい者に仕事を発注する事業主に対して支給(在宅就業障がい者支援制度)

●各種助成金制度

障がい者を雇い入れるための施設の設置、介助者の配置等を行う事業主に対して以下の助成金を支給することが定められています。(詳細は「障がい者の円滑な雇用のために」を参照)

●障がい者本人に対する措置

障がい者本人に対しては、以下の地域の就労支援関係機関において福祉施設との有機的な連携を図りながら障がい者の職業生活における自立支援をおこなうことが定められています。

就労支援機関 支援内容
ハローワーク 障がい者の態様に応じた職業紹介、職業指導、求人開拓等
地域障がい者職業センター 専門的な職業リハビリテーションサービスの実施(職業評価、準備訓練、ジョブコーチ等)
障がい者就業・生活支援センター 就業・生活両面にわたる相談・支援
障がい者の円滑な雇用のために

事業主として障がい者の受け入れ態勢を整備しておくことは大切ですが、課題も多くあることでしょう。そこでいくつか参考になりそうなものをご紹介します。

(1)障がい者雇用事例リファレンスサービス

厚生労働省のホームページでは、障がい者雇用に関する好事例が紹介されています(※3)。その中の一つに「独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構」が運営する「障害者雇用事例リファレンスサービス」(※4)があり、障がい者雇用の経緯、障がいを考慮した事業経営、社内の体制づくり、職場環境の整備、労働条件の設定、ジョブコーチ支援や就労支援機関、障がい者雇用に関する助成金の活用方法などの好事例がまとめられています。業種、障がい、人員規模等からの検索や、フリーワードによる検索が可能です。それぞれの事業規模や課題に合った雇用受け入れ態勢の参考にすることができます。

(2)雇用のための助成金

事業主が障がい者を雇用した場合には以下のような助成金制度(※5)があり、事業主の経済的負担が軽減されます。

助成金名 内容 目的
特定求職者雇用開発助成金 新たにハローワーク等の紹介により高年齢者(60歳以上65歳未満)、障がい者等の就職が特に困難な者を継続して雇用する労働者として雇い入れた事業主、65歳以上の離職者を1年以上継続して雇用する労働者として雇い入れた事業主又は東日本大震災による被災離職者及び被災地域に居住する求職者の方(65歳未満)を継続して1年以上雇用することが見込まれる労働者として雇い入れた事業主に対して賃金相当額の一部の助成 雇用の促進
障がい者試行雇用(トライアル雇用)奨励金 障がい者を短期の試行雇用(トライアル雇用)の形で受け入れ、障がい者雇用のきっかけをつくった事業主に対して支給 一般雇用への移行を促進
発達障がい者雇用開発助成金 発達障がい者をハローワークの職業紹介により雇い入れる事業主に対して助成金を支給(事業主の方からは、雇い入れた発達障がい者に対する配慮事項等について報告) 発達障がい者の雇用を促進し職業生活上の課題を把握
難治性疾患患者雇用開発助成金 難治性疾患患者について、ハローワークの職業紹介により常用労働者として雇い入れる事業主に対して賃金の一部に相当する額を助成(事業主の方から、雇い入れた難治性疾患患者に対する配慮事項等について報告義務) 難治性疾患患者の雇用を促進し職業生活上の課題を把握
精神障がい者雇用安定奨励金 精神障がい者の雇入れや休職者の職場復帰にあたり、精神障がい者が働きやすい職場づくりを行った事業主に対する奨励金を支給 精神障がい者の雇用を促進し職場定着を図る
職場支援従事者(職場支援パートナー)配置助成金 重度知的障がい者又は精神障がい者を継続して雇用する労働者として雇い入れた事業主に対して、賃金の一部を助成 これらの者の雇用機会の増大を図る
精神障がい者ステップアップ雇用奨励金 精神障がい及び発達障がいのある者を試行的に雇用し、一定の期間をかけて、職場への適応状況をみながら、徐々に就業時間を延ばしていく「ステップアップ雇用」に取り組む事業主に支給 事業主と精神障がい及び発達障がいのある方の相互理解、常用雇用への移行や雇用のきっかけ作り
重度障がい者等多数雇用施設設置等助成金 障がい者に配慮した事業施設・設備を設置し、重度障がい者等を多数雇用したうえで、地域の障がい者雇用に特に貢献すると認められる事業主に対し、助成金を支給 重度障がい者等の雇用の促進を図る
特例子会社等設立促進助成金 障がい者の安定的な雇用の確保のため、障がい者を新たに雇用して、特例子会社や重度障がい者多数雇用事業所を設立した事業主に対し、助成金を支給 安定的な障がい者雇用を保障するとともに、地域における特例子会社等を増やし、それを核とした地域の障がい者雇用の拡大を図る
障がい者初回雇用奨励金(ファースト・ステップ奨励金) 障がい者雇用経験のない中小企業(障がい者の雇用義務制度の対象となる56〜300人規模の中小企業)が初めて身体障がい者、知的障がい者及び精神障がい者を雇用した場合に、奨励金を支給 中小企業における障がい者雇用の促進

*この助成金の有効な活用事例についても上記「障がい者雇用事例レファレンスサービス」で検索できるようになっています。

(3)円滑な職場定着に向けてのサポート機関など

就職後に円滑な職場定着ができるよう、働きやすい環境づくりに関する相談、事前相談やサポート支援のある機関が設けられています。

支援機関名 支援内容
独立行政法人 高齢・障害者雇用支援機構(※6 ・職業リハビリテーションサービスの推進
・職業リハビリテーションに関する研究・研修
・障がい者雇用納付金制度
・障がい者雇用に関する事業主への支援
・障がい者雇用に関する啓発活動等
地域障害者職業センター(※7 ・職場の受入態勢、障がい者への指導の仕方、職場内施設改善、障がい者のメンタルヘルスなど職業リハビリテーション専門機関の立場からアドバイス。併せてジョブコーチも行う
中央障害者雇用情報センター(※8 ・障がい者の人事労務管理面での相談や特例子会社設立に関する相談について障がい者雇用エキスパートがアドバイス
・就労支援機器の展示・貸出
・障がい者雇用に役立つDVDやビデオの貸出

テンプグループのテンプスタッフフロンティアでは、障がい者の人材紹介のほか、障がい者雇用における課題を解決するための、さまざまな支援サービスを行っています。
お気軽にご相談ください。
http://www.tempstaff.co.jp/client/service/needs/thanks.html

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