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研究職派遣求人動向・平均賃金
理化学系人材派遣マーケットレポート(2025年9月)

専門的職業は人材の確保が困難、需要はますます高まる傾向

※パーソルテンプスタッフおよび5社の求人情報をもとに独自に分析


公開日:2025年9月19日

研究開発職の有効求人倍率・求人数推移

※厚生労働省一般職業紹介状況 職業別有効求人倍率(パートタイム含む常用)

 

全職種の有効求人倍率が1.2倍なのに対し、製造技術者(開発)の求人倍率は約2倍の高水準を維持している。研究開発における人材確保の困難さが他職種に比べて際立っており、高度な専門スキルを持つ人材不足が課題。

研究・実験職求人数推移

派遣平均時給推移

研究・実験領域の求人件数は、直近24年度は減少したものの、特にバイオ実験や試作開発(合成等)のニーズが高い。バイオ医薬やカーボンニュートラル関連などの案件が増加し、専門知識やスキルを持つ人材の需要が増えている。また、機器分析や検査・測定分野の求人件数は横ばいながら、根強いニーズが続いている。


理化学系派遣労働者の賃金は上昇の一途をたどる

派遣平均支払賃金

・派遣労働者の平均時給が上昇を続けている。過去数年間は1~2%程度の緩やかな伸びにとどまっていたが、2023年度から2024年度にかけて約6%の伸びを記録した。
最新の厚生労働省による最低賃金改定では、全国平均で昨年度比約5%の上昇となっている。
賃金上昇の背景には、最低賃金引き上げの影響に加え、理化学系人材の確保を目的とした企業による賃上げの動きがあるとみられる。今後も派遣労働者の時給は上昇傾向が続く可能性が高い。

“早期採用” が人材確保の鍵を握る

派遣社員の就業開始時期は4月がピークとなり、その後は四半期の初月に増加する傾向があるものの、4月ほどではない。理化学系派遣スタッフはこの時期に最も流動性が高い為、人材が比較的多い時期に備える事で採用における選択肢が拡大する。

理化学系派遣スタッフ 就業開始時期

理化学系派遣スタッフ 就業開始時期

派遣社員には、派遣先企業での直接雇用へ切り替わる機会も存在する。その傾向は、就業開始時期(左上グラフ)と同様に4月にピークを迎えるが、年間を通じて一定数発生している。企業による人材の囲い込みも積極的に行われている状況である。

理化学系派遣スタッフ 直接雇用化数

理化学系派遣スタッフ 直接雇用化数

近年、理化学系人材の囲い込みや定着を目的に、「半年契約」や「無期雇用型」派遣の導入を進める企業が増加している。こうした雇用形態の変化による人材の固定化が進む部分もあり、人材確保により多くの時間を要する傾向が見られる。
そのため、企業の希望に沿った人材を短期間で採用するのは難しい状況であり、早期の採用活動がますます重要である。

求職者のニーズ:育児や介護などで柔軟なはたらき方を希望

最近では、短時間勤務や週数日勤務、在宅勤務などを取り入れた求人に人気が集まる傾向にある。人材を確保するためには、賃金の向上だけでなく、はたらき方の柔軟性を提供することで、求人の魅力を高める事も重要。

  

まとめ

<柔軟なはたらき方の求人例>
A社:短時間勤務相談可 週5日 10時~16時勤務など (本来の会社の定時:9時~17時)
B社:週1回程在宅可 (薬事業務に関する事務サポート)



   

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