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「自由化業務における派遣受入期間の制限等」に関する疑問を解決

(情報掲載日:2012年1月23日)

Q1 自由化業務で派遣可能期間が満了した場合は、「クーリング期間」の後に再度、派遣を受け入れるか、派遣労働者を「直接雇用」や「請負」へと切り替える必要が生じますが、「クーリング期間」とは何でしょうか?
A1

労働者派遣は臨時的・一時的な労働力需給調整の仕組みとされているため、受け入れる期間には制限が設けられています。この派遣受入期間の制限は、業務の種類によって異なります。

  • ・自由化業務(物の製造業務、営業販売業務など)…最長3年
  • ・政令26業務、日数限定業務など…制限なし

ただし、定められた派遣可能期間が満了した後でも、一定の期間が経過すれば、再び労働者派遣を受け入れることができるとされています。この一定の期間が、「クーリング期間」と呼ばれるものです。

厚生労働省の派遣先が講ずべき措置に関する指針(※1)では、直前に受け入れていた労働者派遣の終了日と、次の派遣受け入れ日の間(クーリング期間)が3カ月を超えない場合には、「継続して労働者派遣の役務の提供を受けているものとみなす」とされています。

※1 厚生労働省「派遣先が講ずべき措置に関する指針」(平成11年労働省告示第138号 最終改正平成21年厚生労働省告示第245号)
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou/dl/9shishin.pdf

Q2派遣元の事業主を変更したり、別の派遣労働者を受け入れたりした場合、派遣受入期間はリセットされますか?
A2

いいえ、リセットされません。派遣先の就業場所における業務が同一(※2)の場合、派遣元の事業主や派遣労働者を変更しても、派遣受入期間として通算されます。

一方、同じ派遣先であっても、就業の場所や業務が異なれば、派遣受入期間は通算されません。

なお、派遣受入期間に制限がある業務の場合には、契約締結に先立って、派遣先から派遣元に対して、派遣受入期間の制限に抵触する日(抵触日)を通知する必要があります。

※2 「同一業務」について、詳しくは※1で取り上げた厚生労働省「派遣先が講ずべき措置に関する指針」の第2の14をご覧ください。

Q3 派遣可能期間が満了した後、派遣労働者を直接雇用する場合に気をつけることはありますか?
A3

厚生労働省の通達(※3)では、派遣可能期間満了後、指揮命令が必要な場合は直接雇用にすべきとされています。同通達によると、直接雇用する際、次のようなケースは違法とみなされるため、注意が必要です。

  • ・派遣元と派遣先の間で、直接雇用後に再び派遣労働者として受け入れることを事前に合意している
  • ・派遣労働者本人に、直接雇用後、再び派遣労働者として受け入れることを説明してある

これらのケースは、直接雇用の期間においても派遣元と派遣先に支配従属関係が認められるとされ、労働者供給事業とみなされます。旧派遣元事業主および直接雇い入れた派遣先双方とも職業安定法第44条違反となるため、管轄の労働局より是正指導が行われます。

さらに、上記のようなケースで直接雇用した場合、その直接雇用期間は違法とみなされるため、クーリング期間には数えられません。通算での派遣可能期間を超えていることになるため、労働者派遣法第40条の2にも違反することになります。

※3 厚生労働省「いわゆる「2009年問題」への対応について」(平成20年9月26日 職発第0926001号) http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/09/dl/h0926-6c.pdf

Q4派遣労働者を請負へ切り替えようと考えていますが、どのようなことに注意すれば良いでしょうか?
A4

請負への切り替えの際に注意すべきことは、「偽装請負」にならないようにすることです。

労働者派遣の場合、派遣先の社員が派遣労働者に対して業務の指示を出すのが通常ですが、請負の場合は、発注者と労働者の間に指揮命令関係がなく、請負労働者に指示を出すのは請負業者です。発注先の社員が請負労働者に直接指示を出すと「偽装請負」となり、労働者派遣法違反になります。

また、すぐに法違反とはならないものの注意が必要なのが、労働者派遣と請負・直接雇用の繰り返しです。同一の業務が恒常的に行われ、業務の取扱状況等に変化がない状態とみなされた場合、この繰り返しは労働者派遣法の趣旨に反するとされ、適切な対応を求める助言が行われます。

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